『蛍火の灯る頃に』(ほたるびのともるころに)は、原作:竜騎士07、作画:小池ノクトによる日本の漫画作品[1]。『月刊アクション』(双葉社)にて、2016年2月号から2018年4月号まで連載[1][3]。『蛍火の灯る頃に』のように、「灯」を赤文字で表記することもある[2][5]。「頃に」シリーズの1作[6]。
あらすじ
自堕落な生活を送っていた忠村幸人は、祖母の葬儀のために父親の故郷である【平坂村】を訪れることになった。過疎化が進むその村で、幸人は従兄弟や叔父たちと再会する。葬儀が終わり、一段落ついたかと思われたその晩、祖母の遺体が行方不明になる。これは村で起きる【怪異】の序章に過ぎなかった。
登場人物
本編
- 鷹野美代子(たかの みよこ)
- オカルト研究者であり、旅人。日本各地のオカルト伝承を研究するのが趣味。ニ十本のお子様ランチの旗をお守りとして持ち歩いている。
- 同作者の作品『ひぐらしのなく頃に』に登場する鷹野三四と容姿や設定が酷似している。
- 忠村幸人(ただむら ゆきと)
- 忠村家長男で、正志の息子。26歳。社会人経験はあるものの、現在は無職。
- 忠村月(ただむら ゆえ)
- 正志の再婚相手の連れ子。19歳。祖母の遺産問題を引き起こした責任をつねに感じており、その影響で献身的で控えめな性格になった。
- 忠村正志(ただむら まさし)
- 幸人の実父であり、月の義父。
- 忠村信輝(ただむら のぶてる)
- 正志の弟。信輝・輝美・輝也の実父。正志と年齢が近いことにコンプレックスを抱いている。
- 忠村輝美(ただむら てるみ)
- 信輝の長女。26歳。
- 忠村輝也(ただむら てるや)
- 信輝の長男で、輝美の弟。24歳。
- 忠村常雅(ただむら つねまさ)
- 正志と信輝の弟。
プロローグ小説
- ベルンカステル
- 奇跡の魔女。使いの黒猫を通して、ラムダデルタに新たなカケラを贈る。
- ラムダデルタ
- 絶対の魔女。鷹野美代子を駒として選び、ベルンカステルのカケラにゲームとして参加する。
作風
ライター・編集者の五十嵐大[7]によると、竜騎士07の『うみねこのなく頃に』や『ひぐらしのなく頃に』などはミステリーであるが、本作は本格的ホラーである[8]。作画を担当している小池ノクトは、「ホラー界の旗手」とされている[9]。作中の平坂村は黄泉比良坂を語源としており、「平坂村は、現世と黄泉の世界とが入り混じった空間になってしまっている」と、ホラー好きであればピンとくる内容である[8]。主人公たちが危機的状況を脱する描写は、「サバイバルホラー的な側面」もあり、読者がハラハラさせられる作品となっている[8]。
関連書籍
- うみねこのなく頃に〜最後で最初の贈りもの〜(双葉社)
- 2015年12月18日発売[10]、ISBN 978-4-575-30977-5
- 竜騎士07による『蛍火の灯る頃に』のプロローグ小説が収められている[1]。同じ内容のものが、2017年3月11日より特設ページにて連載形式で公開された[11]。
書誌情報
脚注
外部リンク