若葉のころ (ビージーズの曲)
「若葉のころ」(わかばのころ、First of May)は、ビージーズがバリー・ギブのリード・ボーカルでレコーディングし、1969年のダブル・アルバム『オデッサ』に収録され、シングル盤としても発売された楽曲。 解説「若葉のころ」のB面は、ロビン・ギブがリードを歌う「ランプライト (Lamplight)」だった。「若葉のころ」をA面に選んだのは、当時ビージーズのマネージャーだったロバート・スティッグウッド (Robert Stigwood) であった。ロビン・ギブがグループを離れたこともあり、このアルバムからシングル・カットされたのはこの曲だけとなった[2]。 曲はキャッシュ・ボックスで1969年にチャート・インした[3]。1971年には「若葉のころ」が『小さな恋のメロディ』(Melody)のサウンドトラックに収録された[4]。この曲はロビン・ギブがビージーズを離れる原因のひとつとなった。ロビンは自分の曲「ランプライト」をアルバムからの最初のシングル盤にしたいと望んでいたが、バリーは「若葉のころ」の方がよいと考えていた。結局、バリーの判断が採用され、ロビンはバンドをやめた。しかし、ロビンは1年後には復帰している。 この曲はまず1968年8月16日にニューヨークでデモ・テープが録音された[5]。同年遅く、ロンドンのIBCスタジオで、ビル・シェパード (Bill Shepherd) の編曲によるオーケストラが加えられ、この曲は大きく作り替えられた。バリー・ギブは、『Tales from the Brothers Gibb』において、この曲の原題(First of May:「5月1日」の意)は、愛犬バーナビー (Barnaby) の誕生日から思いついたと述べている[6]。 最初のリリース以来、「若葉のころ」は何回かチャートを上昇することがあった。1971年に幼い少年少女の恋心を描いたイギリス映画『小さな恋のメロディ』のサウンドトラックに使われた[7]。1996年には、日本のテレビドラマ『若葉のころ』のテーマ曲として使用された[8]。2015年には、台湾映画『若葉のころ』で作品のモチーフとして劇中で使われた。この曲は日本ではCDで再発売され、そこそこの成功を何度も収め、総売上は10万枚以上に上っている[9]。 カバー・バージョンこの曲のカバー・バージョンには、マット・モンロー (Matt Monro)、ホセ・フェリシアーノ(1969年にRCAからリリースされた『Feliciano/10 To 23』に収録[10])、シラ・ブラック (Cilla Black)(1971年のアルバム『Images』)、トニー・ハドリー (Tony Hadley)(1998年のシングル盤)によるものがある。2005年にロビン・ギブは、イギリスのボーカル・グループG4との共演で「若葉のころ」を再録音し、このバージョンはG4のアルバム『G4 & Friends』に収録された。この曲は、イギリスのソプラノ歌手サラ・ブライトマンも公演でしばしば取り上げており、One Night in Eden[11]、La Luna、Symphony といったツアーで歌われた[12]。アイルランドのバラッド・グループ、ウルフ・トーンズ (The Wolfe Tones) も、アルバム『Let the People Sing』でこの曲を取り上げている。 チャート
出典・脚注
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