立間祥介
立間 祥介(たつま しょうすけ、1928年3月22日 - 2014年6月2日)は、日本の中国文学者。慶應義塾大学名誉教授。本名読みは「よしすけ」である。
経歴
1928年、東京生まれ。1948年に善隣外事専門学校を卒業した。
その後は外務省に入省。東京都立大学講師、一橋大学講師となる[1]。後に慶應義塾大学教授。退任後に慶応大学名誉教授となり、浜松大学教授も務めた。2014年6月2日午前2時6分、肺癌のため東京都武蔵野市の病院で死去[2]。
研究内容・業績
- 戦後当初は、竹内好などの新中国文学研究運動に参加するが、古典白話小説から近代文学まで中国散文作品を幅広く翻訳・紹介を行った。
- 1982年のNHKテレビでの人形劇『三国志』で邦訳原作となり、一般に広く知られるようになった。後に文庫再刊されるなど『三国志』研究の大家の一人であり、諸葛孔明等の評伝論考も多数著した。
著書
- 『乱世を生きる 孫子』新人物往来社, 1974
- 『兵法六韜・三略入門 人を制する六つの智謀、三つの策略』日本文芸社 ダルマ・ブックス, 1974
- 『孝経入門 孝行の本質を説く』日本文芸社 ダルマ・ブックス, 1974
- 『三国志入門』日本文芸社, 1975。「英雄たちの三国志」にちぶん文庫, 1994
- 『人物中国志4 豪傑編 民衆と英雄』毎日新聞社, 1976。「人物中国志4 英雄の条件」徳間文庫, 1985
- 『中国の人と思想 3 孫子 戦わずして勝つ』集英社, 1984
- 『三国志行』潮文庫, 1987。潮出版社, 1992
- 『諸葛孔明 三国志の英雄たち』岩波新書, 1990
- 『真説 諸葛孔明』三笠書房, 1992。「軍師 諸葛孔明」知的生きかた文庫, 1998
- 『覇中国大帝伝 大地を制圧した皇帝十二人』学習研究社・歴史群像新書, 1994
- 「中国大帝伝 大地を制圧した覇王の系譜」学研M文庫, 2001
編著・共著
翻訳
- 三国志演義 中国古典文学全集 第8・9 平凡社, 1958/中国古典文学大系 26・27 平凡社, 1968
- 新版:徳間文庫(全8巻、改訳版 全4巻)→角川ソフィア文庫 全4巻
- 中国現代文学選集 第12 野火と春風は古城に闘う 李英儒 平凡社, 1962
- 中国講談選 平凡社東洋文庫, 1969、ワイド版2004。編訳
- 世界文学全集 第62 駱駝祥子 老舎 集英社, 1970、岩波文庫, 1980
- 現代中国文学 10 紅岩 羅広斌・楊益言 河出書房新社, 1970
- 世界文学全集 第4 紅楼夢(抄) 曹雪芹 集英社, 1971
- 中国古典文学大系 47 児女英雄伝 文康 平凡社, 1971
- 花岡川の嵐 洛澤 潮出版社, 1972
- 中国古典文学大系 38 今古奇観 下 抱甍老人編 駒田信二共訳[3] 平凡社, 1973。平凡社東洋文庫(4・5) 1974-1975、ワイド版2004
- 世界文学全集 72 巴金 寒い夜 集英社, 1978
- 世界文学全集 43 水滸伝(抄) 学習研究社, 1979
- 霜葉は二月の花に似て紅なり 茅盾 岩波文庫, 1980
- 魯迅全集 3 野草・朝花夕拾・故事新編 学習研究社, 1986
- 水滸伝 講談社青い鳥文庫, 1986(児童向け)
- 現代中国文学選集 8 チャンピオン他 阿城 徳間書店, 1989
- 三国志外伝 民間説話にみる素顔の英雄たち 湖北省群衆芸術館編 徳間書店, 1990。岡崎由美共訳
- 三国志演義大事典 沈伯俊・譚良嘯編著 潮出版社, 1996。岡崎由美・土屋文子共訳
- 聊斎志異 蒲松齢 岩波文庫(上下), 1997、ワイド版2010。編訳
- 聊斎志異 岩波少年文庫, 1997、新版2000。編訳(児童向け)
- 中国歴史文化事典 孟慶遠 主編 新潮社, 1998。小島晋治・丸山松幸共訳
- 茅盾回想録 みすず書房, 2002。松井博光共訳
- 全相三国志平話 潮出版社, 2011
参考
出典
- ^ 日外アソシエーツ現代人物情報より
- ^ 立間祥介さん死去 朝日新聞 2014年6月3日
- ^ 駒田信二・千田九一との共訳だったが、改訳中の1965年に千田が急逝、交代し後半部を担当。
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