穀雨(こくう)は、二十四節気の第6。三月中(通常旧暦3月内)。
現在広まっている定気法では太陽黄経が30度のとき(黄道十二宮では金牛宮の原点に相当)で4月20日ごろ。暦ではそれが起こる日だが、天文学ではその瞬間とする。平気法では冬至から1/3年(約121.75日)後で4月22日ごろ。期間としての意味もあり、この日から、次の節気の立夏前日までである。
季節の特徴
田畑の準備が整い、それに合わせて春の雨の降るころ。
穀雨とは、穀物の成長を助ける雨のことである。『暦便覧』には「春雨降りて百穀を生化すればなり」と記されている。
穀雨の終わりごろ(立夏直前)に八十八夜(立春の87日後の日)がある。
日付
定気法による穀雨の瞬間(世界時、UT)と、日本・中国での穀雨日の日付は表のとおり。日本における時刻はこの表の9時間後[1][2]、中国では8時間後となり、世界時15時台の2国の日付は異なる。
年 |
日時 (UT) |
日本 |
中国
|
1966年 |
4月20日13:12 |
4月20日 |
4月20日
|
1967年 |
4月20日18:55 |
4月21日 |
4月21日
|
1968年 |
4月20日00:41 |
4月20日 |
4月20日
|
1969年 |
4月20日06:27 |
4月20日 |
4月20日
|
1970年 |
4月20日12:15 |
4月20日 |
4月20日
|
1971年 |
4月20日17:54 |
4月21日 |
4月21日
|
1972年 |
4月19日23:37 |
4月20日 |
4月20日
|
1973年 |
4月20日05:30 |
4月20日 |
4月20日
|
1974年 |
4月20日11:19 |
4月20日 |
4月20日
|
1975年 |
4月20日17:07 |
4月21日 |
4月21日
|
1976年 |
4月19日23:03 |
4月20日 |
4月20日
|
1977年 |
4月20日04:57 |
4月20日 |
4月20日
|
1978年 |
4月20日10:50 |
4月20日 |
4月20日
|
1979年 |
4月20日16:35 |
4月21日 |
4月21日
|
1980年 |
4月19日22:23 |
4月20日 |
4月20日
|
1981年 |
4月20日04:19 |
4月20日 |
4月20日
|
1982年 |
4月20日10:07 |
4月20日 |
4月20日
|
1983年 |
4月20日15:50 |
4月21日 |
4月20日
|
1984年 |
4月19日21:38 |
4月20日 |
4月20日
|
1985年 |
4月20日03:26 |
4月20日 |
4月20日
|
1986年 |
4月20日09:12 |
4月20日 |
4月20日
|
1987年 |
4月20日14:58 |
4月20日 |
4月20日
|
1988年 |
4月19日20:45 |
4月20日 |
4月20日
|
1989年 |
4月20日02:39 |
4月20日 |
4月20日
|
1990年 |
4月20日08:27 |
4月20日 |
4月20日
|
1991年 |
4月20日14:08 |
4月20日 |
4月20日
|
1992年 |
4月19日19:57 |
4月20日 |
4月20日
|
1993年 |
4月20日01:49 |
4月20日 |
4月20日
|
1994年 |
4月20日07:36 |
4月20日 |
4月20日
|
1995年 |
4月20日13:21 |
4月20日 |
4月20日
|
1996年 |
4月19日19:10 |
4月20日 |
4月20日
|
1997年 |
4月20日01:03 |
4月20日 |
4月20日
|
1998年 |
4月20日06:57 |
4月20日 |
4月20日
|
1999年 |
4月20日12:46 |
4月20日 |
4月20日
|
2000年 |
4月19日18:40 |
4月20日 |
4月20日
|
2001年 |
4月20日00:36 |
4月20日 |
4月20日
|
2002年 |
4月20日06:20 |
4月20日 |
4月20日
|
2003年 |
4月20日12:03 |
4月20日 |
4月20日
|
2004年 |
4月19日17:50 |
4月20日 |
4月20日
|
2005年 |
4月19日23:37 |
4月20日 |
4月20日
|
2006年 |
4月20日05:26 |
4月20日 |
4月20日
|
2007年 |
4月20日11:07 |
4月20日 |
4月20日
|
2008年 |
4月19日16:51 |
4月20日 |
4月20日
|
2009年 |
4月19日22:44 |
4月20日 |
4月20日
|
2010年 |
4月20日04:30 |
4月20日 |
4月20日
|
2011年 |
4月20日10:17 |
4月20日 |
4月20日
|
2012年 |
4月19日16:12 |
4月20日 |
4月20日
|
2013年 |
4月19日22:03 |
4月20日 |
4月20日
|
2014年 |
4月20日03:56 |
4月20日 |
4月20日
|
2015年 |
4月20日09:42 |
4月20日 |
4月20日
|
2016年 |
4月19日15:29 |
4月20日 |
4月19日
|
2017年 |
4月19日21:27 |
4月20日 |
4月20日
|
2018年 |
4月20日03:12 |
4月20日 |
4月20日
|
2019年 |
4月20日08:55 |
4月20日 |
4月20日
|
2020年 |
4月19日14:45 |
4月19日 |
4月19日
|
2021年 |
4月19日20:33 |
4月20日 |
4月20日
|
2022年 |
4月20日02:24 |
4月20日 |
4月20日
|
2023年 |
4月20日08:13 |
4月20日 |
4月20日
|
2024年 |
4月19日13:59 |
4月19日 |
4月19日
|
2025年 |
4月19日19:55 |
4月20日 |
4月20日
|
2026年 |
4月20日01:39 |
4月20日 |
4月20日
|
2027年 |
4月20日07:17 |
4月20日 |
4月20日
|
2028年 |
4月19日13:09 |
4月19日 |
4月19日
|
2029年 |
4月19日18:55 |
4月20日 |
4月20日
|
2030年 |
4月20日00:42 |
4月20日 |
4月20日
|
2031年 |
4月20日06:30 |
4月20日 |
4月20日
|
2032年 |
4月19日12:13 |
4月19日 |
4月19日
|
2033年 |
4月19日18:12 |
4月20日 |
4月20日
|
2034年 |
4月20日00:02 |
4月20日 |
4月20日
|
2035年 |
4月20日05:48 |
4月20日 |
4月20日
|
2036年 |
4月19日11:49 |
4月19日 |
4月19日
|
2037年 |
4月19日17:39 |
4月20日 |
4月20日
|
2038年 |
4月19日23:27 |
4月20日 |
4月20日
|
2039年 |
4月20日05:16 |
4月20日 |
4月20日
|
2040年 |
4月19日10:58 |
4月19日 |
4月19日
|
2041年 |
4月19日16:53 |
4月20日 |
4月20日
|
2042年 |
4月19日22:38 |
4月20日 |
4月20日
|
2043年 |
4月20日04:13 |
4月20日 |
4月20日
|
2044年 |
4月19日10:05 |
4月19日 |
4月19日
|
2045年 |
4月19日15:51 |
4月20日 |
4月19日
|
2046年 |
4月19日21:37 |
4月20日 |
4月20日
|
2047年 |
4月20日03:31 |
4月20日 |
4月20日
|
2048年 |
4月19日09:16 |
4月19日 |
4月19日
|
2049年 |
4月19日15:12 |
4月20日 |
4月19日
|
2050年 |
4月19日21:01 |
4月20日 |
4月20日
|
2051年 |
4月20日02:39 |
4月20日 |
4月20日
|
2052年 |
4月19日08:36 |
4月19日 |
4月19日
|
2053年 |
4月19日14:29 |
4月19日 |
4月19日
|
2054年 |
4月19日20:13 |
4月20日 |
4月20日
|
2055年 |
4月20日02:07 |
4月20日 |
4月20日
|
2056年 |
4月19日07:51 |
4月19日 |
4月19日
|
2057年 |
4月19日13:46 |
4月19日 |
4月19日
|
2058年 |
4月19日19:39 |
4月20日 |
4月20日
|
2059年 |
4月20日01:19 |
4月20日 |
4月20日
|
2060年 |
4月19日07:16 |
4月19日 |
4月19日
|
グレゴリオ暦
グレゴリオ暦による1583年から2499年までの日本の穀雨は表のとおり[3][4][5]。
2024年の穀雨は4月19日。[更新]
365日からの超過分が毎年蓄積し、4年に一度閏年でリセットされる様子がわかる(穀雨は閏日の挿入される2月末日より後のため、4で割り切れる年が先頭)。
1983年までは4月20日、4月21日のいずれか(稀に4月19日)。
1984年からしばらく4月20日が続き、2020年からは4月19日、4月20日のいずれか(稀に4月21日)になる。
七十二候
穀雨の期間の七十二候は以下の通り。
- 初候
- 葭始生(よし はじめて しょうず) : 葦が芽を吹き始める(日本)
- 萍始生(うきくさ はじめて しょうず) : 浮き草が芽を出し始める(中国)
- 次候
- 霜止出苗(しも やんで なえ いず) : 霜が終わり稲の苗が生長する(日本)
- 鳴鳩払其羽(めいきゅう その はねを はらう) : 鳴鳩が羽を払う(中国)
- 末候
- 牡丹華(ぼたん はな さく) : 牡丹の花が咲く(日本)
- 戴勝降于桑(たいしょう くわに くだる) : 戴勝が桑の木に止まって蚕を生む(中国)
前後の節気
清明 → 穀雨 → 立夏
脚注
- ^ 国立天文台 暦要項 各年版より世界時換算(1984年 - 2016年)
- ^ 2009年版より理論が更新されているが、「分」の精度でほとんど違いはない。
- ^ 現代の天体力学による位置推算のため、過去の暦の記述とは必ずしも一致しない(代わりに分単位の精度がある)。
将来の見積もりについては(主に閏秒の不確かさから)日付が前後する恐れがある(10分の誤差を見込んだが、表の末尾では恐らく不足)。
- ^ JPL HORIZONS Web-Interface(2015年8月22日 Ver 3.9.8)取得後 TT→UT変換
- ^ NASAによるΔTの解説と計算式