私の愛するテーマ
『私の愛するテーマ』(原題:Mon cher sujet)は、1988年(昭和63年)製作・公開、アンヌ=マリー・ミエヴィル監督によるフランス・スイス合作の長篇劇映画である。 略歴・概要フランス・ヌーヴェルヴァーグの映画作家ジャン=リュック・ゴダールの公私にわたるパートナーとして、1975年(昭和50年)製作のゴダール監督の『パート2』の脚本執筆、主役としての出演以降、共同監督作をつぎつぎに発表、ソニマージュ(当時はJLGフィルム、現在のペリフェリア)代表としてゴダールのハウスプロダクションを経営するアンヌ=マリー・ミエヴィルによる、単独監督としての長編劇映画デビュー作が本作なのである。 1988年(昭和63年)5月18日、第41回カンヌ国際映画祭に出品・上映され、「若い映画賞」を受賞する。同年9月10日には、カナダのトロント国際映画祭でも上映された。 日本では、シネマドゥシネマが配給し、1990年(平成2年)3月31日に公開された。日本公開当時のキャッチコピーは「サガンのように、デュラスのようにも。」[1]というもので、フランスを代表する女性の文学者であるフランソワーズ・サガン、マルグリット・デュラスの名を全面にコピーに織り込んだものであった。DVDは日本では未発売である。 本作のタイトル「MON CHER SUJET」というフレーズは、ゴダールがその後、『演出家たちの日記 - ゴダール篇』(2008年)ほか、数度字幕に引用している。 スタッフ・作品データ
キャスト
ストーリー20歳のアンジェール(ガエル・ル・ロワ)、40歳のその母アニエス(アニー・ロマン)、60歳の祖母オディール(エレーヌ・ルーセル)は、それぞれがそれぞれの人生を生きている。 サキソフォン奏者カルロ(イヴ・ネフ)とすでに結婚しているアンジェールは、オペラ歌手を目指している。暮らしは楽ではなく、不安も多く、自信もない。アンジェールは妊娠し、堕胎する。 離婚後、翻訳家としてひとりで生計を立てているアニエスには、フランソワ(ベルナール・ヴォランジェ)とハンス(ハンス・ジッヒラー)という2人の恋人がいる。アンジェールは母の自由をうらやむ。 夫のオーギュスト(マルク・ダルノー)が亡くなり、オディールもひとりで生きている。やがてアンジェールが出産する。4代目の子の誕生である。 関連事項註
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