フランシスコ・デ・ゴヤ の携帯砥石車を使う男
砥石車 ( といしぐるま ) とは、研削加工 に用いられる砥石 の一種。回転砥 ともいう。
概要
円盤形 をしていて、研削盤 の回転軸 に取り付けて回転させ、工作物 を研削する。
種類
現在使われている砥石車では、結合剤にビトリファイドボンド 法によるものと、レジノイドボンド法 によるものが大部分を占めている[ 1] 。
ビトリファイドボンド砥石車
耐水性 、耐薬品性 に優れており、保管中の劣化 も少ないので、広く用いられている。
レジノイドボンド砥石車
弾性 、靭性 に富むため、安全度 が高く、粗研削 や重研削 に用いられている。また、弾性が高いため、超仕上げ、ロール研削 にも用いられている。
メンテナンス
砥石は刃物の一種であり、砥粒という刃物の集合体である。切削条件を誤ったり、メンテナンスを怠るなどすると砥石としての性能が低下する[ 2]
切削時のトラブル[ 3]
目潰れ :砥粒が潰れて、刃物としての性能が発揮できない状態
目づまり :砥粒と砥粒の間に切りくずがつまった状態
目こぼれ :砥粒が砥石から、すぐに外れてしまう状態
メンテナンス
目潰れ、目詰まりなどを直す作業として、ツルーイング(形なおし) と、目なおし(ドレッシング) という方法が使われる[ 2] 。
歴史
最も古い記録は、約830年 頃のカロリング朝 時代のユトレヒトの詩篇 写本にクランク ハンドルによって操作されている表現がみられる[ 4] 。1340年 頃に書かれたラトレル詩篇 には、車軸の両端に1つずつクランクを付けて砥石を回転させている説明がみられる[ 5] 。中世初期の1480年 頃、砥石車にはペダルとクランク機構の改善が加えられた[ 6] 。
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
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出典
^ 4.1.2 砥石車 (特許庁 技術分野別特許マップ)
^ a b 図解入門現場で役立つ旋盤加工の基本と実技 201p
^ 目づまり (コトバンク)
^ Hägermann & Schneider 1997, pp. 425f.
^ White, Jr. 1962, p. 111
^ White, Jr. 1962, p. 167
Hägermann, Dieter; Schneider, Helmuth (1997), Propyläen Technikgeschichte. Landbau und Handwerk, 750 v. Chr. bis 1000 n. Chr. (2nd ed.), Berlin, ISBN 3-549-05632-X
White, Jr., Lynn (1962), Medieval Technology and Social Change , Oxford: At the Clarendon Press