白水繁彦

白水 繁彦(しらみず しげひこ、1948年 - )は、日本の社会学者、文化心理学者、駒澤大学および武蔵大学名誉教授。エスニック・コミュニティやローカル・コミュニティのメディア、海外日系人や沖縄系人を中心とするエスニック文化・エスニック・アイデンティティの変容、質的調査法などを主たる研究領域としてきた。

来歴

年表 経歴
1948年月日不明 佐賀県佐賀市生まれ
1967年3月 - 1971年3月 佐賀西高校卒業、成城大学文芸学部卒、同大学院日本常民文化専攻修士課程修了
大学修了後 東京大学客員教授(社会情報研究所 現・情報学環)、早稲田大学、慶應義塾大学、立教大学、千葉大学、青山学院大学、成城大学などの非常勤講師を歴任
Graceland University (Iowa州、1977年 - 1978年)、University of Hawaii, Manoa(1985年 - 1986年においてVisiting Scholarとして教育・研究に従事
1991年4月 - 1992年9月 テレビ朝日CNNデイブレイク』金曜日メインキャスター
※番組登板から半年は、同日の『ANNニュースフレッシュ』担当キャスターを兼務
その他 神奈川県広報ビデオ審査委員、放送番組国際交流センター委員などを務める
社会学博士立教大学)、高千穂大学教授、武蔵大学教授を歴任
2008年 駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部教授
2015年度 - 2017年度 駒澤大学大学院グローバル・メディア研究科委員長

著書

  • 『海外ウチナーンチュ活動家の誕生:民族文化主義の実践』御茶の水書房 2018
  • 『ハワイ日系社会ものがたり:ある帰米二世ジャーナリストの証言』白水、鈴木啓編 御茶の水書房 2016
  • 『ハワイにおけるアイデンティティ表象:多文化社会の語り・踊り・祭り』白水編著 御茶の水書房 2015
  • 『多文化社会ハワイのリアリティー: 民族間交渉と文化創生』白水編著 御茶の水書房 2011
  • 『イノベーション社会学 普及論の概念と応用』御茶の水書房 2011
  • 『移動する人びと、変容する文化: グローバリゼーションとアイデンティティ』白水編著 御茶の水書房 2008
  • 『エスニック・メディア研究: 越境・多文化・アイデンティティ』明石書店 2004
  • 『エスニック・メディア: 多文化社会日本をめざして』白水編著 明石書店 1996
  • 『エスニック文化の社会学:コミュニティ・リーダー・メディア』日本評論社 1998
  • 『コミュニケーションと文化変動:メディア・コミュニティ・普及』白桃書房 1988
  • 『現代地域メディア論』田村紀雄共編著 日本評論社 2007
  • 『米国初期の日本語新聞』田村紀雄共編 勁草書房 1986
  • 『日本人と海外移住』明石書店、共著(日本移民学会編)2018
  • 『日本人のしつけ:その伝統と変容』野口武徳共著 帝国地方行政学会 1973
  • 『新版メディア・コミュニケーション論 II 』橋元良明他と共著 北樹出版 2005
  • 『多様化するメディア環境と人権』武蔵大学社会学部編 御茶の水書房 2006
  • 『テレビニュースの解剖学:映像時代のメディア・リテラシー』小玉美意子他と共著 新曜社 2008

翻訳

  • タン・コクセン『シンガポール育ち:ある苦力の自伝』刀水書房 1981
  • マイケル・アージル『労働の社会心理』奥山正司共訳 法政大学出版局 りぶらりあ選書 1983

論文

  • ”A Sociological Study of Ethnic Media-A case of Hawaii's Japanese newspapers before WWII-”『ソシオロジスト』No.21, 2019, pp.101-119
  • 「ウチナーンチュ・ボランティアのアイデンティティと民族文化主義~ハワイのオキナワン・フェスティバルにおける半構造化インタビュー [Ⅱ] 」『Journal of Global Media Studies』No.24, pp.1-31.
  • 「ハワイ日系移民の社会史:日本人移民が残したもの」日本移民学会編『日本人と海外移住』明石書店 2018
  • 「ウチナーンチュ・ボランティアのアイデンティティと民族文化主義~ハワイのオキナワン・フェスティバルにおける半構造化インタビュー [Ⅰ] 」『Journal of Global Media Studies』No.23, pp.1-30.
  • 「エスニック・メディアの社会学的研究:ハワイ日系新聞最盛期の新聞人の事例」『研究所年報』35号(駒澤大学ジャーナリズム・政策研究所)35号、2015・2016(2018年3月発行)pp.85-110.
  • 「エスニック・ジャーナリストの誕生:ハワイ沖縄系社会におけるビデオ制作者のメディアグラフィー」『成城文藝』第240号.2017. pp.161-185.
  • 「ディアスポラ・エージェント研究~オーストラリアにおけるブラジル映画祭主催者の事例~」『Journal of Global Media Studies』No.19, 2016. pp.71-96.
  • 「女性が「自立」するということ~ライフストーリーから読み解く高学歴女性の適応のストラテジー~」『Journal of Global Media Studies』No.17/18, 2015. pp.55-67.
  • 「在日外国人とメディア~ブラジル人架橋アクターの語りとメディアのあり方~」『Journal of Global Media Studies』No.15, 2014.pp.1-18.
  • "The Creation of Ethnicity: Hawaii's Okinawan Community", in 'Japan Social Innovation Journal', 2013. Vo1.3, No.1. pp.19-35
  • "Acculturation and Ethnic Identity: A Case of Hawaii's Japanese and Okinawan". in 'Journal of Global Media Studies', No. 12, 2013, pp.1-30
  • 「グローバリゼーションのなかのエスニック・メディア」 吉原和男編 『人の移動事典』 丸善出版 2013. pp.324-325
  • 「メディアとローカル化―ハワイのコリア語メディアと主流メディアの事例から―」『Journal of Global Media Studies』No.6,2009.pp.9-25 (2010年3月刊行)
  • 「在日エスニック・メディアが同胞社会と地域社会を結ぶ」隔月刊『をちこち(遠近)』31号(2009年10月発行)所収
  • 「エスニック・メディアと言語」『日本語学』2009年5月(臨時増刊号 Vol.28-6) 明治書院発売、pp.163-172.
  • 「エスニック・マイノリティとメディア」浜田純一・田島泰彦・桂敬一編『新訂 新聞学』(日本評論社、2009年5月刊)所収、pp.406- 417.
  • 「移民周年祭研究序説 - ハワイ日系百年祭の事例から - 」『移民研究年報』第15号(2009年3月)pp.27-49.
  • 「コミュニティ・ジャーナリストの志向と役割 -ディアスポラ変容エージェントのメディアグラフィー『ソシオロジスト』(武蔵大学社会学会)No.10(2008)所収
  • 渡邊欣雄他編 『沖縄民俗辞典』(吉川弘文館、2008年8月刊)に「二世兵士」「帰米二世」「エスニック・メディア」の項目を執筆
  • 「フェスティバル、フード、そしてアイデンティティ~ハワイにおける「沖縄料理」の政治学序説~」『武蔵大学総合研究所紀要』No.16, 2007.(pp.43-63)
  • 「ハワイのウチナーンチュと沖縄:持ちつ持たれつの関係」『琉球新報』2006年4月27日~6月15日の間8回連載
  • 「エスニック・コミュニティのリーダーシップ~ハワイ沖縄系社会にみるエスニック文化主義の普及活動~」『武蔵大学総合研究所紀要』No.15、2006年3月(佐藤万里江と共著)
  • 「日本人外交官殺害事件」ニュースに関わる情報行動─「『9.11(同時多発テロ)』ニュースに関わる情報行動」との比較を通じて─」『武蔵大学総合研究所紀要』No.14、2005年、3月(小玉美意子らと共著)
  • 「ウチナーンチュ・スピリットのゆくえ―エスニシティで繋がる世界―」『コミュニケーション科学』(東京経済大学紀要)2006年3月
  • 「エスニック文化とアイデンティティの世代間継承―ハワイ沖縄系コミュニティにおける事例研究―」 『移民研究年報』No.10. 2004年3月
  • "Japan's Ethnic Media: Little Fish in Big Pond Reach Out to Expats" in 'Japan Media Review' (University of Southern California) Posted: 2004-11-18 http://ojr.org/japan/research/1099706235.php
  • "Japan's Ethnic Media: Brazilian Newspapers Evolve With Community" in 'Japan Media Review' (USC) posted 2004-11-22 http://ojr.org/japan/research/1100839408.php

(2003年以前は省略)

参考