『犯罪都市』(はんざいとし、原題:범죄도시、英題:The Outlaws)は、2017年に公開された韓国のアクション・スリラー映画。監督はカン・ユンソン。出演は、マ・ドンソクとユン・ゲサン[2] [3] [4] [5] [6] [7]。
概要
2004年に実際に起きた「黒社派」(黒社会)事件をもとにして、ソウル特別市九老区の加里峰(カリボン)洞を仕切る地元の暴力団(英語版)と、中国の延辺から来た朝鮮族チャイニーズマフィアとの間で、縄張り争いが勃発し[8]、警察が出動して地域の平和を目指すことになる。
あらすじ
チャイナタウンを擁する衿川区を管轄する衿川警察署強力班のマ・ソクト(マ・ドンソク)刑事は、主に区内を縄張りとする朝鮮族マフィア「毒蛇(ドクサ)組」と「イス組」の対立を持ち前の人柄と腕力で抑え込みつつ、以前からその一帯を縄張りにしていた隣区九老区加里峰洞の韓国人マフィアとの間のいざこざに手を焼いていた。
そんな中、毒蛇(ドクサ)組の構成員が昌原市でギャンブルに負けて借金を作ってしまう。ハルビンから釜山を経由してやって来た「黒竜(フンリョン)組」のチャン・チェン(ユン・ゲサン)と血気盛んなウェイ・ソンラク(チン・ソンギュ)、ヤン・テ(キム・ソンギュ)が、貸した金を回収するためにソウルにやって来る。金の返済で揉めた毒蛇組の組長・毒蛇を殺害し、毒蛇組を乗っ取ったチャンたち3人組は、チャイナタウンを根城に勢力拡大を図り、イス組をも壊滅させ、ついにはファン・チュンシク社長率いる加里峰洞の暴力団組織と抗争を繰り広げ始め、ソウルの裏社会の支配を狙って動き出す[9]。
マ刑事ら衿川警察署強力班員らは、地域の平和を守ろうと黒竜組の一斉検挙を計画する。
キャスト
※括弧内は日本語吹替
主要
- ソウルの衿川警察の刑事で、強力班副班長。独身。剛腕で怖いもの知らずで、地域の揉め事を適度に解決してきたが、黒竜組が地域に乗り込んできたことで、加里峰洞における中韓暴力団の抗争を終結させるため、10日間の猶予を与えられる。
- 中国ハルビン出身の悪名高い犯罪者で、黒竜組(黑龙波、チャイニーズマフィアの一つ)のボス。加里峰洞に借金の取り立てにやってくると同時に、毒蛇組の組長を刺殺し、毒蛇組を乗っ取る。同胞嫌いの残忍な性格で、常に金のことばかり考えている。主に斧を使い、抵抗する者をバラバラにすることで知られている。
- 最大勢力を誇る韓国人暴力団組織のボス。表向きは九老区加里峰洞のクラブのオーナーで、マ刑事を「兄貴」と慕う。
- 強力班班長。抗争勃発に頭を悩ませる。
助演
- 中国からチャン・チェンとともにやってきた黒竜組の幹部。
- イス組のボス。
- 毒蛇組のボス。
- Yeon Gil Restaurant CEO - Min Kyung-jin
- Wang-oh - Uhm Ji-sung
- CEO Kwak - Kim Gu-taek
- CEO Won - Park Sang-gyu
- Ahn Hye-kyeong - Yoo Ji-yeon
特別出演
- 抗争が激化し、いち警察署の手に負えなくなってきたと判断され、捜査を引き継ぐために派遣されて来る。
製作
2017年2月27日に主要撮影を開始し、2017年7月19日に終了した[12]。
リメイク
本作は、インドでヒンディー語版映画として『Radhe』の作品名でリメイクされている。リメイク版は2021年5月13日に公開されたが、評判は芳しくなかった[13] [14]。
評価
『犯罪都市』は、2017年10月3日に韓国で公開された。10月23日までに500万人以上の観客数で3,630万米ドルの興行収入を記録した[15]。公開から1ヶ月後、本作は605万人の観客数となり、4,410万米ドルの興行収入を記録した。12月1日までに、687万人の観客動員数、5,180万米ドルの総興行収入を達成し、その年の韓国における国内映画の中で3番目に高い興行収入(英語版)を記録し、さらにR指定の韓国映画の中では歴代3番目に高い興行収入を記録した[16] [17] [18]。
賞とノミネート
出典
- ^ “The Outlaws”. Box Office Mojo. 14 September 2021閲覧。
- ^ “범죄도시”. 2022年4月11日閲覧。
- ^ “Daum영화 <범죄도시>”. 2022年4月11日閲覧。
- ^ “영화 [범죄도시 상세정보]”. 2022年4月11日閲覧。
- ^ “[INTERVIEW Ma Dong-seok to rise as new hero in crime action genre]” (1 October 2017). 2022年4月11日閲覧。
- ^ “'The Outlaws' actors shine in crime action film” (1 October 2017). 2022年4月11日閲覧。
- ^ “'Outlaws' breaks through to top Korean box office” (10 October 2017). 2022年4月11日閲覧。
- ^ “Chinese criminal gangs battle for Seoul turf”. JoongAng Ilbo. (April 27, 2007). http://mengnews.joins.com/view.aspx?aId=2874911
- ^ The Outlaws (2017)Asiantv Website, available at http://myasiantv.se/movie/the-outlaws/
- ^ “'범죄도시' 마동석 범죄오락 액션 히어로물이라 평 받은 이유는?”. 국제신문. 2019年6月23日閲覧。
- ^ “[영화콕!'범죄도시' 마동석X윤계상, 중국에서 온 조직의 실화…카리스마의 격돌]” (朝鮮語). 뉴스컬처 (2019年5月5日). 2019年6月23日閲覧。
- ^ “KoBiz - Global Film Biz Zone”. www.kobiz.or.kr. 26 October 2017閲覧。
- ^ “'RADHE: YOUR MOST WANTED BHAI' TRAILER OUT: SALMAN KHAN-STARRER PROMISES HIGH-OCTANE ACTION”. Mid Day (22 April 2021). 22 April 2021閲覧。
- ^ “Salman Khan Starrer 'Radhe: Your Most Wanted Bhai' Shifts To Day-And-Date Release As India Grapples With Covid Wave”. Deadline.com (22 April 2021). 22 April 2021閲覧。
- ^ “'범죄도시' 마동석, "더욱 겸손하고 묵묵하게 연기하겠다"..500만 소감”. 2022年4月11日閲覧。
- ^ “'범죄도시' 개봉 한 달 만에 600만명↑…올해 네 번째” (朝鮮語). Chosun (November 2, 2017). 2022年4月11日閲覧。
- ^ Jin Min-ji (2017年10月31日). “[Korean Box Office 'Thor' crushes the competition in debut weekend]”. Korea JoongAng Daily. 2022年4月11日閲覧。
- ^ “'The Fortress' wins big at Film Critics Awards”. Korea JoongAng Daily. 2022年4月11日閲覧。
- ^ “THE FORTRESS Dominates 37th Korean Film Critics Association Awards”. Korean Film Biz Zone (30 October 2017). 2022年4月11日閲覧。
- ^ “[공식입장 '제38회 청룡영화상' 후보 공개, '불한당'vs'택시' 대격돌]” (朝鮮語). Sports Chosun (2017年11月6日). 2022年4月11日閲覧。
- ^ “'1987' chosen by film reporters as the best film of 2017”. Yonhap News Agency (January 30, 2018). 2022年4月11日閲覧。
- ^ “제54회 백상예술대상, TV·영화 각 부문별 수상 후보자 공개” (朝鮮語). JTBC (April 6, 2018). 2022年4月11日閲覧。
- ^ “[2018 백상예술대상 종합 tvN '비밀의 숲'·영화 '1987' 대상 영예+3·4관왕]” (朝鮮語). Osen (May 4, 2018). 2022年4月11日閲覧。
- ^ “제23회 춘사영화제 5월18일 개최..홍상수·김민희 참석하나” (朝鮮語). Newsen (May 3, 2018). 2022年4月11日閲覧。
- ^ “[23rd 춘사영화제 종합'남한산성' 최우수감독상 수상…최희서 11관왕 달성]” (朝鮮語). Herald Corporation (May 18, 2018). 2022年4月11日閲覧。
- ^ “[23회 부산국제영화제 부일영화상]” (朝鮮語). Busan.com (20 September 2018). 2022年4月11日閲覧。
- ^ “제55회 대종상, 각 부문 후보 공개…'공작' 12개 최다부문 노미네이트” (朝鮮語). Seoul Sports. 2018年9月21日閲覧。
- ^ “'제2회 더 서울어워즈' 10월27일 개최, 드라마-영화 각 부문별 후보공개” (朝鮮語). iMBC (September 28, 2018). 2022年4月11日閲覧。
外部リンク