滝の千年ツバキ公園滝の千年ツバキ公園(たきのせんねんツバキこうえん)は、京都府与謝郡与謝野町滝にある自然公園。 概要この公園は、2007年(平成19年)8月に丹後天橋立大江山国定公園として指定された大江山連峰地区江笠山山系に属する府道沿いの奥滝集落から南へ約1.5キロメートル、山道にわけ行った山林の中にある。現地には、日本最長寿級のヤブツバキの巨木が現存しており、そこを中心として公園が整備された。 園内には千年椿の愛称で親しまれる「滝のツバキ」のほか、旧加悦町が、ツバキを都道府県市町村の花木に指定している全国49の自治体から、ツバキの寄贈を呼びかけて、「滝の千年ツバキ2世」と合わせた合計50株のツバキが植樹された「ツバキの森」や、麓の水車の動力ともなっている水源の上流に位置する「長寿の滝」、利用者のための休憩所などがある。 メインである「滝のツバキ」は、1989年(平成元年)3月には京都府指定天然記念物として指定され、また、1989年(平成元年)9月には「新・きょうと名木10選」に選定、1991年(平成3年)6月には京都の自然200選のひとつに選定されている。 なお、椿は、「与謝野町の木」にも選ばれている。 滝の千年ツバキ品種ツバキ科ツバキ属ヤブツバキ。日本古来の原種の椿であり、園芸品種名ではクロツバキと称するが、改良された園芸品種とはやや趣を異にする。毎年3月下旬から4月上旬にかけて、黄色の葯を紫紅色の一重の花弁が囲む花を無数につける。 樹齢不詳。推定樹齢は500~600年とする説から、1,000~1,200年とする説まで幅広いが、成長の遅い椿ではひじょうに珍しい日本屈指の巨木であることから「千年椿」の愛称で親しまれている。 大きさ樹高9.7m、幹周3.26m(地際)、枝張りは南北14メートル・東西13メートルに及ぶ。 民俗このツバキの周辺には、少なくとも江戸時代前半の1697年(元禄10年)には人が暮らしていたとされる。 昭和前期には「大田和」と呼ばれた集落があり、少なくとも六世帯が農林業などを営んでいたが、昭和35年頃から離村が進み、昭和46年に全世帯が移住して廃村となる。 かつての住民の伝えるところによれば、「千年椿」は田畑作業中の雨宿りの場所であったり、牛をつないでおく場所であったりするなど、人々の暮らしの一部であった。周辺にはいまも、当時の石垣や土蔵の跡などが残されている。 伝承昭和30年代後半、「千年椿」を伐採しようとノコギリの刃を幹10センチメートル付近まで近づけたところ、周囲が真っ赤に染まり、伐ろうとした人は気分が悪くなってその場から動けなくなった。この木は切ってはならないという意味であろうと解釈され、伐採は中止された。 沿革
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