気管支炎
気管支炎(きかんしえん、羅: 独: 英: 蘭: bronchitis)は、呼吸器疾患の一つで気管支の炎症を指す。急性と慢性に区分される。また、別の区分では慢性気管支炎は閉塞性肺疾患にも分類される(気道の狭窄症状、肺の過膨張、喘鳴、呼気延長、1秒率の低下、残気量の増加等)。自身の喫煙や周りの人間による受動喫煙の健康被害により、症状が悪化したり慢性化したりする悪影響がある。 急性気管支炎急性気管支炎とは、咳を主な症状とする3週間までの気管支炎症を指す[1][2]。原因の90%はウイルス感染症である[2]。 原因症状先駆症状として風邪症状があらわれ、次第に咳や痰等の急性上気道カタル症状を呈する。発熱(軽度)、全身倦怠感、頭が重い等の症状を併発することも多い。また、激しい咳が出る場合は腹部の筋肉痛を訴えることもある。 検査ただし、胸部X線に異常所見は見られない。 治療
急性気管支炎に対する抗生物質の使用は一般的には勧められず、これが効果がないことのエビデンスは、各種試験にて40年間積み重ねられてきた[1]。 米国CDCは処方量を減らそうと15年間キャンペーンを実施しており[1]、 米国品質保証委員会(NCQA)によるHealthcare Effectiveness Data and Information Set(HEDIS)においては2005年から「処方をゼロにすべき」と勧告している[1]。 しかしながら米国では1996-2010年の間において、60-80%の水準にて抗生物質が処方されている[1]。 慢性気管支炎痰・咳が2年以上連続し、毎年3ヶ月以上継続するものを指す。慢性閉塞性肺疾患(COPD)に含まれる。ただし肺結核、肺化膿症、気管支喘息、気管支拡張症等の肺・心疾患を伴うものは除外する。また男性に多く、冬期に増加する傾向がある。進行そのものは緩慢で適切な治療を行えば問題はないが、放置すると肺性心へ進行することも多いので注意が必要である。 原因症状検査治療
全般的な呼吸不全の対策として、酸素吸入や人工呼吸、強心利尿剤等の投与を必要とする。 脚注
関連項目 |
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