桑原亮子
桑原 亮子(くわはら りょうこ、1980年[1] - )は、日本の脚本家、歌人[2]。 京都府京都市出身[3]、在住[4]。早稲田大学第一文学部[5][6]卒業。シナリオ・センター大阪校出身(60期)[7][8]。中途失聴による重度の聴覚障害を持つ[9][10]。 略歴小学6年生の頃よりだんだん耳が聞こえにくくなり、中学進学後に原因不明の感音性難聴と診断される[1]。兵庫県西宮市の私立中学に進学し同市内の祖母宅に下宿して学校に通い、中学2年時には阪神淡路大震災で被災している[3][4][10]。 大学進学後はハンディキャップを補いたいとして弁護士資格の取得を目指すものの、難聴がさらに悪化して20歳を迎える頃には人の声が全く聞き取れなくなる[4][10]。弁護士の夢を諦めかけた時に書店の店頭で一般の人が投稿した詩・童話を掲載する文芸雑誌に出会い、「もしかしたら、書けるのではないかな」と大学在学中より童話や詩を書いて出版社へ投稿を始め、童話が雑誌に掲載されたことで「書く仕事をしたい」と決心する[5][9]。大学卒業後には、「昔から映画やドラマが好きで多く見ているうちに、自分でも書きたくなった」としてシナリオ・センター大阪校にてシナリオを学び、20代半ばからシナリオを書き始める[7]。また、2008年に「塔」短歌会に入会し短歌も本格的に始めて、2010年には初挑戦で翌2011年1月の「歌会始の儀」の入選者10人に選出されている[5]。なお、「塔」短歌会からはその後退会している。 2013年に『星と絵葉書』により第41回創作ラジオドラマ大賞にて奨励賞を、翌2014年には『夏の午後、湾は光り、』でNHK大阪放送局が主催する第53回BKラジオドラマ脚本賞にて最優秀賞を受賞して、本格的に脚本家の道に進む[1][9]。「言葉だけで、聴いてる人が想像できるようになっている」ことが面白いとラジオドラマに取り組み[9]、平成29年(2017年)度の第72回文化庁芸術祭にて優秀賞を受賞したFMシアター『冬の曳航』などの作品で注目を浴びる[4]。 一方で、2015年にはNHK Eテレのバリバラ特集ドラマ『禁断の実は満月に輝く』で初めてテレビドラマの脚本を手掛け[11]、2020年1月には自らの震災体験ももとに執筆したNHK土曜ドラマ『心の傷を癒すということ』で初めて連続ドラマの脚本を担当する[4][10]。 NHKの2022年度下半期連続テレビ小説『舞いあがれ!』の脚本を担当し[12]、東大阪の町工場を舞台に飛行機に憧れるヒロインや、短歌でベストセラーとなっていく歌人を描いた。劇中で自身が創作した短歌は、ドラマのモチーフとなったとされる萩原慎一郎 『歌集 滑走路』の出版社である角川書店から歌集『トビウオが飛ぶとき 「舞いあがれ!」アンソロジー』として出版される事が決まった[13]。 受賞歴
作品ラジオドラマ
テレビドラマ
映画
歌集
脚注注釈出典
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