柏市立柏第一小学校(かしわしりつかしわだいいちしょうがっこう)は、千葉県柏市あけぼの一丁目にある市立小学校。愛称は「一小」(いっしょう)。
概要
柏市の中心地市街地に位置する。柏駅からもほど近い。
千葉県東葛地区の交通要衝かつ、東京のベッドタウンとして発展した柏市の人口増加に伴い、昭和20年代後半にはすでに児童数が2000人を超えており、昭和30年には最大の2200人まで増加したため、昭和31年に柏市立柏第四小学校・柏市立柏第五小学校を相次いで分離した[1]ほか、昭和45年に柏市立柏第七小学校、昭和48年に柏市立旭小学校を分離している。
平成10年代まで児童数は増加傾向にあり、2006年(平成18年)から2009年(平成21年)にかけて児童数は1000人を超えていた[2]が、学区外就学・区域外就学の原則禁止、通学区域の変更[3]などによりその後は児童数が減少傾向にある。
2017年(平成29年)度の児童数は655人[2]。
2023年(令和5年)、本校および旭東小学校を廃校とし、かわりに柏中学校内に、小中一貫校として義務教育学校を設置する計画が公表される(令和10年開校予定)。
沿革
1872年(明治5年)の学制発布を受けて創立された1874年(明治7年)開校の「柏小学校」が現在の柏第一小学校の前身である。
その後、行政区域の変更とともに幾度かの名称変更、合併を経て、1908年(明治41年)に「千代田尋常小学校」が現在地に創立されたことをもって、現在の柏第一小学校の創立とされている。現名称となったのは、柏市が誕生した1954年(昭和29年)11月である。
以下の沿革は特記なき限り柏市立柏第一小学校「百周年記念誌」を参考に作成。
前史
- 1873年(明治6年)8月 - 「松ヶ崎小学校」開校。
- 1874年(明治7年)
- 3月 - 寺山鉄造氏により、「柏小学校」開校。
- 4月 - 「篠籠田小学校」開校。
- 1882年(明治15年)9月 - 松ヶ崎小学校・篠籠田小学校が合併し、「文明小学校」とする。柏小学校は「文明小学校分校」と改める。
- 1889年(明治22年)8月 - 町村制施行による千代田村の誕生により、文明小学校が「千代田尋常小学校」、文明小学校分校が「千代田尋常小学校柏分校」と改める。
- 1892年(明治25年)9月 - 千代田尋常小学校は「北山尋常小学校」、柏分校は「柏尋常小学校」と改める。
千代田尋常小学校から東葛市立柏第一小学校まで
- 1908年(明治41年)8月 - 北山尋常小学校・柏尋常小学校が合併し、現在地に「千代田尋常小学校」開校。現在地は、学区の東端である戸張、西端である高田の中央である。初代校長は白井格蔵。北山尋常小学校は「千代田尋常小学校分教場」となり、高田・松ヶ崎地区の4年生以下が通っていた。1932年(昭和7年)まで存続。
- 1913年(大正2年)3月 - 高等科を併設し、「千代田尋常高等小学校」と改める。
- 1926年(大正15年)10月 - 前月に柏町が誕生したことをうけ、「柏尋常高等小学校」と改める。
- 1937年(昭和12年)2月 - 旧第一校舎落成。1969年まで使用される。
- 1941年(昭和16年)4月1日 - 国民学校令施行により、「柏国民学校」と改める。
- 1947年(昭和22年)
- 4月 - 教育基本法施行により、「柏町立柏第一小学校」と改める。PTAの前身である父母と教師の会誕生。
- 5月 - 校内に間借りする形で柏町立柏中学校開校。
- 1948年(昭和23年)5月 - 当校から分離する形で柏町立柏第三小学校開校。
- 1953年(昭和28年)9月 - 校歌決定。
- 1954年(昭和29年)9月 - 柏町が周辺町村と合併し東葛市となったことを受け、「東葛市立柏第一小学校」に改める。
柏第一小学校として
- 1954年(昭和29年)11月 - 東葛市が柏市と改称したことを受け、現在の名称である「柏市立柏第一小学校」に改める。
- 1956年(昭和31年)
- 1958年(昭和33年)4月 - 父母と教師の会が柏一小PTAとなる。
- 1963年(昭和38年)8月 - 「すべり山」完成。
- 1964年(昭和39年)
- 4月 - 給食開始。
- 5月 - 現在の第二校舎落成。
- 1968年(昭和43年)7月 - 現在の第一校舎改築竣工。
- 1970年(昭和45年)3月 - 柏市立柏第七小学校を分離。
- 1973年(昭和48年)4月 - 柏市立旭小学校を分離。
- 1978年(昭和53年)
- 11月 - 70周年記念式典、約1,300人分の作文を入れたタイムカプセル埋蔵[4]。同日、鉄筋の第三校舎落成式。最後の木造校舎であった第三校舎が建て替えられ、現在の柏第一小学校の校舎がすべて完成する。
- 1988年(昭和63年)10月 - 80周年記念式典。
- 1998年(平成10年)
- 10月 - 学童保育施設「柏一小こどもルーム」設置。90周年記念式典。
- 11月 - コンピュータールーム設置。
- 2002年(平成14年)前年まで35年間実施した臨海学校に代えて、林間学校開始。柏市内では最後まで残った臨海学校であった。同年より、完全週五日制導入。
- 2008年(平成20年)
- 11月1日 - 100周年まつりに約4,000人が集まる。上述のタイムカプセルを開封し、新たに20年後の開封を期してタイムカプセル埋蔵[4]。
- 11月8日 - 創立百周年記念式典を柏市民文化会館で開催。
著名な出身者
年間行事
柏一小の行事一覧
月/ジャンル |
式典など |
児童会行事 |
その他
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4月
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始業式 入学式 |
一年生を迎える会 |
春休み
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5月
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全校朝礼 |
運動会 |
修学旅行
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6月
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全校朝礼 |
音楽集会 |
林間学校
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7月
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終業式 |
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夏休み
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9月
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始業式 |
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避難訓練
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10月
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全校朝礼 |
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校外学習
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11月
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全校朝礼 |
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校外学習
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12月
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終業式 |
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持久走大会 冬休み
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1月
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始業式 |
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冬休み 校内席書会
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2月
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全校朝礼 |
意見発表会 |
巣立ちの会
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3月
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卒業式 修了式 |
6年生を送る会 |
春休み
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一小まつり
一小まつりは、かつてあった柏第一小学校の文化祭。毎年11月頃に行われた。午前中は在校生がひろの(総合学習の柏第一小学校での呼称)の学習発表を、午後はPTAのバザー、模擬店、レクを行ったりした。毎年保護者や地域の人がたくさん集まる、一小の大きなイベントとなっていた。ただし、2008年は創立百周年記念式典があったため行われなかった。
部活動
部活動(特設クラブ)には4年生から入部可能。タグラグビー部が2007年(平成19年)に有志で創部。直後に千葉県大会で優勝、サントリーカップ北関東大会準優勝[5]。陸上部は柏市陸上大会でトップレベルの成績。ミニバスケットボール部も柏市ミニバス教室で男女ともに優勝、歌唱部は1999年以降NHKコンクールで10年連続出場。吹奏楽部は県内トップレベルの成績で、2008年(平成20年)度に千葉県吹奏楽コンクールで金賞、県代表となり、東関東吹奏楽コンクールで金賞、日本管楽合奏コンテスト全国大会で最優秀賞を受賞した。
- 運動部
- 陸上部
- ミニバスケットボール部
- タグラグビー部
- 駅伝部
- 吹奏楽部
- 歌唱部
交通
JR常磐線・東武野田線柏駅西口より徒歩5分
周辺の施設
その他
- ボランティア清掃を毎月行っている。
- 東武バスの西柏01番に「第一小学校前」というバス停がある。この名称は柏第一小学校に由来する。ただしバス停は国道6号上にあり、当小学校からは離れている。
- 通学路でもある国道6号の地下道の壁に、当校小学生が描いた絵が展示されている。柏駅周辺イメージアップ推進協議会が企画した[6]。
脚注
- ^ 「百周年記念誌」柏市立柏第一小学校、2008年、p.39,71
- ^ a b 児童数 - 柏市立柏第一小学校
- ^ 柏市立小学校及び中学校の適正配置計画(案) - 柏市教育委員会
- ^ a b 「タイムカプセル:30年前、自分にあてた手紙11月1日開封 柏市立柏第一小 /千葉」 - 毎日新聞、2008年9月14日
- ^ 「百周年記念誌」柏市立柏第一小学校、2008年、p.69
- ^ 「児童の名画模写、地下道を明るく 柏の国道6号 /千葉県」 - 朝日新聞、2013年10月29日
参考文献
- 柏市立柏第一小学校・百周年記念誌委員会「百周年記念誌」2009年
外部リンク