早俣橋早俣橋(はやまたばし)は埼玉県東松山市大字早俣と、同県比企郡川島町大字長楽の間を流れる都幾川に架かる埼玉県道212号岩殿観音南戸守線、および埼玉県道158号川島こども動物自然公園自転車道線の道路橋である。早俣大橋とも称される[1]。 概要都幾川の終点より0.8 kmの地点に架かり[2]、橋長260メートル(渡河区間188メートル[3])幅員9.5メートル、最大支間長40メートル[4]の7径間単純合成鈑桁橋[5]である。歩道は上流側のみに設置されている。なお、歩道部分は川島こども動物自然公園自転車道線に指定され、自転車道(自転車歩行者道)となっている。 両側の取り付け道路(アプローチ区間)の斜路は右岸側は2径間のPC高架橋とコンクリート橋で、左岸側は2径間のPC高架橋で盛土と併用となっている。その左岸側の斜路の途中より自転車道が北方向に分岐する。橋の西詰には植え込みがあり、橋名が刻まれた石のモニュメントがある[注釈 1]。 下流側の越辺川との合流点付近にある長楽落合橋が、国土交通省の許可工作物の一覧から抹消されたため[2]、都幾川では第一橋(最下流に架かる橋)である。 歴史かつては早俣橋のやや下流側にいつから存在していたかは定かではないが、「早俣の渡し」と称される渡船場が存在していた[1]。また現在の橋の上流側の都幾川の流路が北から西に向きを変えつつある位置[6]には天保年間より存在し、入間川およびその支流では最も北に位置する「早俣河岸」があり、江戸方面との物資の集散場で大いに賑わったが、鉄道の開通等により衰退し大正期頃に終焉した[7]。渡船場跡は残されている[1]。 渡船場の場所の低水路に設けられた冠水橋の早俣橋(早俣冠水橋)の老朽化に伴い、埼玉県が事業主体となり[4]、現在の橋となる永久橋への架け替えに着手、冠水橋のすぐ川上側の位置[3][注釈 2]に架設されることとなった。上部工の施工は日本車輌製造、および東日本鉄工が担当した[5]。1975年(昭和50年)に工事の着工が行なわれ[3]、1978年(昭和53年)完工し[5]、1980年(昭和55年)2月20日に開通式が挙行され[3]、渡り初めが行なわれた。総工費は11億5000万円であった[3]。 また、長楽落合橋付近より北側に分岐するように建設された取付道路も、橋の開通よりやや遅れた同年3月中に完工され[3]、左岸堤防沿いで長楽の集落内を通る旧道より付け替えられた。冠水橋は撤去されたが、取付道路は両岸の堤内側堤外側とも河川敷に降りる道として残されている。 周辺都幾川流域沿いの自然堤防上に民家などがあり、集落を形成している以外は水田地帯である。越辺川との合流点が近いこともあり、周辺は水害の常襲地帯である。近年では2019年(令和元年)の台風19号により、近傍にあるピオニウォーク東松山が浸水したことが記憶に新しい(ピオニウォーク東松山#令和元年東日本台風による被害も参照)。右岸側の農地に都幾川遊水地の造成が計画されている[8]。下流側に冠水橋の長楽落合橋が架けられていたが、2011年(平成23年)の水害により流失し[9]、以降橋は復旧されず事実上の廃橋とされている。
その他
隣の橋脚注注釈
出典
参考文献
関連文献
外部リンク
座標: 北緯36度0分9.06秒 東経139度25分22.51秒 / 北緯36.0025167度 東経139.4229194度 |
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