旧掛塚郵便局
旧掛塚郵便局(きゅうかけつかゆうびんきょく)は、静岡県磐田市(旧・磐田郡掛塚町)白羽29-2にある建築物。1935年(昭和10年)に建てられた「旧掛塚郵便局(長谷川家住宅)局舎」と明治時代中期に建てられた「旧掛塚郵便局(長谷川家住宅)蔵」が登録有形文化財に登録されている。 歴史
建築天竜川河口部にある掛塚には掛塚湊があり、江戸時代の掛塚は天竜川を下った材木を運搬する廻船業で栄えた。掛塚の町を南北に走る通りに西面して旧局舎が建っており、その後方に蔵が建っている。 旧掛塚郵便局(長谷川家住宅)局舎1935年(昭和10年)の建築[1][2][3][4]。石造建築風のモルタル塗である[1]。当時の東京では外観のみを洋風とする建築様式が発展しており、掛塚の近代化を示す貴重な建造物とされる[2][3]。昭和初期の準公共建築物の貴重な例として評価されている[5]。 木造2階建(一部平屋建)、寄棟造、鉄板葺及び桟瓦葺であり、建築面積は178平方メートル[1]。正面上部には鏝絵による郵便マークの彫刻があり、正面上部両端には軒飾りがある[2]。後方には平屋の和風住宅がある[1]。 旧掛塚郵便局(長谷川家住宅)蔵1883年(明治16年)から1897年(明治30年)の建築[6]。外壁に伊豆石が貼られた張で石造建築風である[6]。江戸に木材を運んだ廻船は、帰路で掛塚に伊豆石を持ち帰った[2]。掛塚には伊豆石が用いられた蔵が多数あり、旧掛塚郵便局蔵は掛塚の歴史を語る建造物とされる[2][3]。当初は廻船問屋である松下家の蔵だったが、のちに同じく廻船問屋である長谷川家が購入した[2]。 木造2階建、寄棟造、桟瓦葺であり、建築面積は33平方メートル[6]。桁行7.3メートル、梁間4.6メートル[6]。西面する入口に庇が付いている[6]。窓廻りの表現には技巧が凝らされている[2]。 脚注
外部リンク
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