日鉄ソリューションズ
日鉄ソリューションズ株式会社(にってつソリューションズ、英: NS Solutions Corporation)は、東京都港区に本社を置く、日本製鉄グループのシステムインテグレーター(ユーザー系)。 JPX日経インデックス400の構成銘柄の一つ。 概要日本最大手の鉄鋼メーカー・日本製鉄が出資する大手システムインテグレーター(SIer)である。新日本製鐵の情報システム部門が前身。日本製鉄グループの中でも利益水準は安定的にトップクラスであり、グループ内の中核企業である。堅実な経営で無借金経営を続けており財務体質が良く、自己資本比率は60%を超える。企業の旺盛なIT投資需要を追い風に好調な会社として知られ、投資家やエコノミストからの評価は高い。売上高、経常利益ともに安定して増収増益を達成しており、経常利益率は10%に迫る。 経営戦略・情報システムに関するコンサルティング、ソリューションの提案、ソリューションを実現するシステムの設計・開発、システムの保守・運用まで、システムライフサイクル全体にわたるサービスを提供している。また、デリバティブ、ディーリングサポートといった市場系システムをはじめ、リスク管理やスプレッドバンキング、スペシャリティファイナンスといった様々な金融業務分野にも強みを持ち、高い技術力に定評がある。売上高の約80%[1] は日本製鉄以外の企業・官公庁等向けであり、ビジネスのうち 日本製鉄 向けが占める比率は小さい。 近年はシステム開発力の強化に加え、コンサルティング力の強化にも注力している。 本社は東京都港区虎ノ門にある。日本製鉄の製鉄所がある北海道室蘭市と、仙台市・名古屋市・大阪市・福岡市の計5都市に支社(名称は、順に北海道・東北・中部・関西・九州)を構える。また、横浜市に「システム研究開発センター」を置く。 近年は産学連携にも注力しており、東京大学、一橋大学、お茶の水女子大学に寄付講座を提供し、東京大学、大阪大学、九州大学、神戸大学、お茶の水女子大学とはネーミングライツに関する協定を締結している。 沿革
オラクルとの提携1991年(平成3年)12月、新日鉄(当時)とアメリカのオラクル、および日本オラクルは戦略的提携契約を締結。オラクル製品の販売などに関して提携した。提携にあたり、新日鉄はオラクルに対し8000万ドルを融資し、さらに将来日本オラクルへ出資を行うオプションを取得した。具体的な施策として、新日鉄住金ソリューションズの前身・新日鉄情報通信システムと日本オラクルの間で販売代理店契約を締結し、オラクル製ソフトウェアの販売を行うこととなった。UNIXベースのオープンシステム構築に強みを持っていた新日鉄情報通信システムによる売上げは伸び、日本オラクルの販売代理店の中でも最大級の売上高をあげるようになった。 2006年(平成18年)には、新日鉄ソリューションズの売上高が第1位となり、「Oracle Award 2006」において「Oracle Partner of the Year」を受賞した[2]。また、新日鉄がオラクル製RDBMS「Oracle 8i」のリリース前にベータサイト・テストを実施するなど、提携は技術面にも及んだ。 1997年(平成9年)、戦略的提携契約の内容拡充が決定。具体的には、日本オラクルが提供するサポート、教育などのサービスを新たに提携関係の範疇に含めることとなった。 さらに新日鉄は、1991年の契約締結時に取得したオプションに基づき、日本オラクルが1997年11月末に実施した第三者割当増資を引き受けることにより、30億円を日本オラクルに出資し、これに基づいて取締役副社長を派遣した。新日鉄の出資比率は1.4%であったが、日本オラクルにとって初のグループ企業以外の株主となった。 日鉄ソリューションズとなった現在も、オラクルとの提携関係は維持されている。 関連会社
脚注
外部リンク |