日産・IDx
IDxとは、日産自動車が発表したコンセプトカーである。日産自動車の創立80周年を記念して、2013年の東京モーターショーにて発表された[2]。IDxには2種類のスタイルがあり、「フリーフロー (Freeflow)」はクラシカルなデザインを追求したものとなっており、「NISMO」はよりスポーティーな仕上がりになっている。見た目に関してはもちろん、中身も若干異なる。 この2台のコンセプトカーは、自動車にあまり関心が高くない「ジェネレーションZ」の人々が積極的にクルマづくりに参画する「コ・クリエーション(共同創造)」を取り入れ、新たな価値観を商品開発に反映するべく行われた[1]。 名前の由来日産によると、IDxという名前の意味は「IDは、クルマの中ですべての個人が個人レベルで関わることを意味する『identification』の頭字語である。『X』は変数であり、クルマを通じて生まれる新たな価値観や夢を表す」としている[2]。さらに、「D」と「X」は、500 を意味するローマ数字の D と 10 を意味する X とも重なり、おそらくダットサン・510(3代目ブルーバード)へのオマージュであるとも考えられる[3]。 フリーフローモダンでありながらも古典的な雰囲気の見た目は、初代日産・シルビアや3代目日産・ブルーバードからインスパイアされたと言われており、次期シルビアの登場を示唆するものであった[1][4]。 しかし、当時のチーフクリエイティブデザイナーである中村史郎は「現時点でIDxを市販する計画はない」と発言したため、その可能性は薄れてしまった[4]。
NISMO3代目ブルーバードやフェアレディZのBRE風の見た目が特徴的であるが、装備やカラーリング自体はNISMO最新のものとなっている。 NISMOは、ジュークNISMOと共通の1.6L 直列4気筒エンジンにより、200 ~ 230 hp (149 ~ 172 kW) を発生すると予想されている[5][6]。このエンジンを搭載したIDx NISMOは最高速度130マイル (209 km/h)、0 ~ 60マイル加速時間 7 秒に達することができる[6]。インテリアに関してはドライビングシミュレーターだけでなく、レースからもインスピレーションを得ている[3][7]。 また、このコンセプトカーは映画「ワイルド・スピード ICE BREAK」に一瞬だけ登場している[4]。
評価このコンセプトカーは、いくつかのイベントで展示され、一般の人々に好評を博した。ジェイ・レノはIDx NISMOを運転し、日産にIDxを量産車にするよう促した。レノは、日産は「古き良き時代」のような、シンプルで運転しやすいものを生み出してきたと語った。 モータートレンドはIDxのコンパクトなサイズを称賛し、スポーツカーのあるべき姿を定義しているとも述べた[3]。 ロード&トラックは、IDxが手頃な価格で、かなりの数の人が座ることができ、「サイドビューミラー」にカメラが搭載されているため、IDx を気に入った。カー・アンド・ドライバーもこの車の製造を望んでおり、セダンとワゴンのバリエーションがあれば完璧だろうと考えている。 脚注
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