日本女子プロ野球機構(にほんじょしプロやきゅうきこう、通称:JWBL)は、2009年8月17日に日本における女子プロ野球リーグ創設のため、わかさ生活を株主として設立されたプロ野球リーグ運営法人。名称は一般社団法人日本女子プロ野球機構。本部は京都府京都市[3]。
2021年7月21日、所属選手が0人となったため、事実上の消滅状態となり[4]、同年12月30日に正式に「無期限の活動休止」を発表した[5]。
年間MVP(角谷賞)は川保麻弥(スマイリーズ)が受賞。
2010年のコンベンションにおいて、日本女子プロ野球機構代表の片桐諭は2012年に3球団目となるチームを参入させると明言した。本拠地は大阪になると報じられている[60]。その後、2011年8月15日に「来季から3球団目となる新球団を関西地区で発足させる」と正式発表し、2011年12月13日に大阪ブレイビーハニーズの発足を発表した。また、選手の振り分けについては拡張ドラフトなどの戦力均衡化策は一切行わず、機構が一方的に指名した選手で構成されている[61]。代表となる背尾匡徳は機構幹部も兼務しており、リーグの公平性に問題があると一部から批判されたが[62]、後に背尾本人が機構の運営からは外れていると主張している[63]。だがしかし女子プロ野球は経済面や集客面に大きな厳しさを抱えており、「経費削減のために対戦チームと同じバスに乗る」、「1週間のうち6日間はビラ配りによる宣伝活動」という厳しい実情が一部で報道されている[64]。
2012年10月29日、次年度より東京に新球団設立が発表された[65]。12月1日に、関東で新球団を設立と発表。新球団設立に伴い、ユースチームの関東チーム設立も発表[66] 。しかし2013年1月17日の新体制発表では、関東を拠点とするチームの設立こそ発表されたものの、ユースチームについては言及されなかった。
監督は2020年終了時点のものである[67][68]。
ヴィクトリア・シリーズでは、2013年度はウエスト・フローラとサウス・ディオーネが合流した「オールウエストJAPAN」、イースト・アストライアとノース・レイアが合流した「オールイーストJAPAN」の2球団により試合を行っていたが、2014年からは東西それぞれ2チームずつによる対抗戦(後述)となっており、連合チームとしての編成ではなくなった。
リーグ設立当初は日本野球機構(NPB)で選手・監督などとして活躍した人物が監督を務めていたが、設立時からコーチとして選手の指導にあたっていた松村豊司と川口知哉が、松村は2012年途中から、川口は2013年からそれぞれ監督に就任。また2012年の川保麻弥を皮切りに現役選手が兼任コーチを務めたり、引退した選手がリーグに残って指導にあたることも多くなった。2013年途中には初のJWBL出身監督(同時に初の女性監督)として坪内瞳がレイアの監督に就任。2014年には前年限りで引退した川保と河本悠が監督に、新原千恵がコーチになるなど、JWBL生え抜きの指導者が多くなってきている。
京都アストドリームスと兵庫スイングスマイリーズによる前後期各20試合(ホーム・アンド・アウェー10試合ずつ)の2シーズン制を採り、それぞれのシーズンで優勝チームを決定する(勝利数が並んだ場合は優勝決定プレーオフを行う)。年間優勝は前後期の優勝チームが同じ場合はそのチーム、異なる場合は1試合制の年間優勝決定戦の勝者とする。
試合方式は前年度までと同様であるが、大阪ブレイビーハニーズが参入して3球団となったため、シーズンの各球団ごとの対戦数は20から10となった。また勝率1位が2球団ずつ以上出た場合は勝利数の多いチームを優勝とし、勝利数も同じ場合は優勝決定プレーオフを行うこととした。
トーナメント戦である「ティアラカップ」とリーグ戦である「ヴィクトリアシリーズ」を並行して行う。ティアラカップは4球団による2日間のトーナメント戦を全国23地域で行い、それぞれの地域ごとに順位を決める(1地域で4試合、計92試合)。ヴィクトリアシリーズは、ウエスト・フローラとサウス・ディオーネの選抜チームであるオールウエストJAPANと、イースト・アストライアとノース・レイアの選抜チームであるオールイーストJAPANによるリーグ戦を9試合行う(各チームとも試合ごとに18選手を登録)。
基本的に大会は土曜・日曜の2日間のみとし、翌月曜日を予備日に設定している一部の大会を除き、雨天中止時は月曜日への延期は行わない。月曜日が予備日の場合にも、火曜日への順延は行わない。
なお、当初はティアラカップを16地域で計64試合、ヴィクトリアシリーズを前後期12試合の24試合行う予定であったが、ティアラカップの開催希望が多かったため試合数を変更した。
個人賞については「ティアラカップ」「ヴィクトリアシリーズ」の各大会を通した通算成績によって決定する。
本年度はリーグ戦に当たる「ヴィクトリアシリーズ」を東西それぞれ2チームずつの対戦形式(西日本「フローラ対ディオーネ」、東日本「アストライア対レイア」をそれぞれ前期10、後期12の22試合)で行う。基本的に西日本→東日本…の順番で隔週ローテーション(週末を中心に各節2連戦を基本)で実施し、並行して年間4大会(前後期各2大会 1チームあたり8試合)のカップ戦「ティアラカップ」も実施する。これとは別にアマチュアチームを加えたカップ戦「ジャパンカップ」にも女子プロ野球参加4チームが出場する予定である
レギュラーシーズンは東地区は前期・アストライア、後期・レイアがそれぞれ1位となったために行われた地区優勝決定1ゲームプレーオフに勝利したアストライアが、西地区は前後期完全制覇でフローラがそれぞれ地区優勝となり、この2チームによる年間女王決定戦はフローラが2連勝してリーグ総合優勝となった[69]
個人賞については地区年間優勝決定プレーオフを含めたすべての大会の成績を参考としてシーズン終了後に発表する。角谷賞(MVP)・太田幸司賞・敢闘賞(投手部門と打者部門)・最優秀新人賞・新人特別賞が設けられた[70]。
2015年度の公式戦は、正会員3チームは正規リーグ戦・ヴィクトリアシリーズ(他の2チームと年間24回総当たり=48試合)+育成型チームの東北レイアと3回総当たりを行うチャレンジマッチ(後述)、およびレイアを加えた4チームによるカップ戦「ティアラカップ宮城石巻大会・宮城利府大会」(2大会。1大会につき2試合)の年間55試合を組む。
シーズン優勝決定は従来通り前後期2シーズン制で、前期25試合・後期30試合で、チャレンジマッチ・ティアラカップの成績(ヴィクトリアシリーズ=各ステージにつき12回ずつ総当たり24試合、チャレンジマッチ=前期1回、後期2回総当たり、ティアラカップ宮城石巻大会・宮城利府大会の2大会2試合ずつ)も通算した勝率によって決定(同勝率の場合は1ゲームプレーオフで1位を決定)し、それぞれのステージ勝率1位チーム同士で対戦するが、同一チームが前後期完全制覇した場合でも開催されることになり、この場合は年間勝率2位のチームにも年間女王決定戦への出場権が与えられる。年間女王決定戦は3戦2勝制とする[25][71] が、前後期同一チームが1位となった場合はそのチームに1勝分のアドバンテージを与えるため2試合(2戦2勝)制とし、1位チームは1勝すれば優勝となる[72]。
レイアについては育成型チーム扱いとするため2015年度のヴィクトリアシリーズには参加しないが、他の3チームと3回総当たり(9試合<前期1回、後期2回総当たり>)を行う「チャレンジマッチ」を実施する。なお「チャレンジマッチ」単体では優勝決定戦を行わないが、公式戦となるため、正会員3チームのヴィクトリアシリーズのチーム賞、並びに育成型・レイアを含む4チームの個人賞の成績には反映される。またシーズン終了後、正会員によるレギュラーシーズン通算3位(最下位)チームとレイアによるジャパンカップ出場チーム決定戦(1ゲームプレーオフ)を行い、そこで勝利したチーム(引き分けの場合はレギュラーシーズン3位チーム)がジャパンカップ出場権を獲得する[71]。
この他、前期と後期の中間に正会員3チームの選抜チームによるオールスター戦、7月には2回に分けて育成型・レイアを加えた4チームによるカップ戦「ティアラカップ宮城石巻大会、ティアラカップ宮城利府大会」(2大会それぞれで優勝を決めるが、同カップ戦のみでの年間総合優勝を決める方式とはしない)を行う計画になっている[25][71]。
正会員3チーム参加のリーグ戦を「ヴィクトリアシリーズ」(本拠地開催)と「シンデレラシリーズ」(地方開催)の2つに分けて実施。この他に育成型・レイアを加えた4チーム参加のカップ戦「ティアラカップ」、正会員3チームの選抜チームに育成型・レイアが挑戦する「チャレンジマッチ」の4大会+日本シリーズ女王決定戦(正会員による優勝決定戦)、ジャパンカップ出場チーム決定戦で構成される。[73]
しかし、「シンデレラシリーズ」は、特に公式発表もないまま開催中止となった。
当初はリーグ戦にあたる「ヴィクトリアシリーズ」を年間84試合(正会員3チームが1チーム当たりのホームアンドアウェー28回総当たりの84試合を消化)とする予定だったが、けが人が多く、万全の状態で全試合を開催することは困難という理由で、24試合(2回総当たり相当分)を中止、年間60試合(1チーム当たりのホームアンドアウェー20回総当たりで60試合を消化)に変更された[27]。日本シリーズ年間女王決定戦(1-2試合)、カップ戦(ティアラカップ2大会・8試合=1チーム当たり最大4試合、ジャパンカップ出場チーム決定戦=3位対育成型・レイアとの1試合)、およびオールスター1試合は当初の予定通りであり、個人賞の対象試合数は全体で95-96試合だったのを、71-72試合に変更された。また、育成型・レイアについては、2016年まで行った「チャレンジマッチ」は廃止され、ティアラカップ(最大4試合)とジャパンカップ出場チーム決定戦の5試合のみとなった。[74]
年間順位の決定方法は、今季から1年通年制となった「ヴィクトリアシリーズ」と「ティアラカップ」の総合成績(年間最大44試合)をもとに決定し、同じ勝率の場合は当該チーム間の直接対決→得失点差の順で決定。このレギュラーシーズンの1位チームについては「2017年レギュラーシーズン優勝」として表彰される。その後、レギュラーシーズン上位2チームで争う優勝決定戦「日本シリーズ女王決定戦」は年間1位チームにあらかじめゲーム差に関係なく、1勝分のアドバンテージを与えた状態で最大2試合を行い、先にこのアドバンテージを含めた2勝を挙げたチームが「年間女王」(総合優勝)となる。[74]
個人賞については、試合数が少ないレイアは表彰対象から外し、リーグ戦に参加する正会員3チームの成績を参考とする。また育成型・レイアから昇格した一部の選手は、新人賞審査のノミネート対象とする[74]。
また「チャレンジマッチ」を廃止した代わりとして、育成型・レイアの選手を対象とするトライアルゲームを随時実施する。レイアから正会員3チームへ昇格(移籍)する選手の選定については、毎月月末に発表し、翌月から試合出場権利を付与する。ただしトライアルゲームに出場するレイアの選手は、原則として投手30イニングス、打者60打席までとし、個人成績については公式戦の記録に反映、チーム賞についてはレイアの選手が「所属」する各クラブの選手の成績にそのまま反映する。また試合は対戦チームそれぞれのユニフォームを着用するが、背番号はレイア登録時のものと準ずる。なおレイアから正会員3チームに昇格(移籍)する選手が決定した場合でも、正会員3チームからレイアに降格することはない[74]。
[74]
※5月27日の会議で以下に変更
2020年シーズン終了時点
(所属は記録したシーズン当時のチーム)
※通算500打席以上
※通算200イニング以上
太字は現役
アメリカ大陸
アメリカンリーグ - ナショナルリーグ
インターナショナルリーグ - パシフィック・コーストリーグ
イースタンリーグ - サザンリーグ - テキサスリーグ
ミッドウェストリーグ - ノースウェストリーグ - サウス・アトランティックリーグ
カリフォルニアリーグ - カロライナ・リーグ - フロリダ・ステート・リーグ
アリゾナ・コンプレックスリーグ - フロリダ・コンプレックスリーグ - ドミニカン・サマーリーグ
アリゾナ・フォールリーグ
アメリカン・アソシエーション - アトランティックリーグ - フロンティアリーグ - パイオニアリーグ
エンパイアリーグ(英語版) - ペコス・リーグ - ユナイテッドショアリーグ
リーガ・メヒカーナ・デ・ベイスボル - リーガ・メヒカーナ・デル・パシフィコ - メキシカン・アカデミー・リーグ(英語版) - リーガ・インベルナル・ベラクルサーナ(スペイン語版) - リーガ・ノルテ・デ・メヒコ(スペイン語版) - リーガ・ベラクルサーナ・エスタタル・デ・ベイスボル(スペイン語版)
セリエ・ナシオナル・デ・ベイスボル(キューバ)(注1) - キューバン・エリート・リーグ(英語版)(注1) - リーガ・デ・ベイスボル・プロフェシオナル・デ・ラ・レプブリカ・ドミニカーナ(ドミニカ共和国) - リーガ・デ・ベイスボル・プロフェシオナル・ロベルト・クレメンテ(プエルトリコ) - リーガ・ニカラグエンセ・デ・ベイスボル・プロフェシオナル(ニカラグア) - リーガ・デ・ベイスボル・デ・パナマ(英語版)(パナマ) - リーガ・デ・ベイスボル・デル・アルバ(アルバ) - キュラソー・ナショナルチャンピオンシップ・AAリーグ(英語版)(キュラソー)
リーガ・アルヘンティーナ・デ・ベイスボル(英語版)(アルゼンチン) - リーガ・コロンビアーナ・デ・ベイスボル・プロフェシオナル(コロンビア) - リーガ・ベネソラーナ・デ・ベイスボル・プロフェシオナル(ベネズエラ)- リーガ・マヨール・デ・ベイスボル・プロフェシオナル(英語版)(ベネズエラ)
アジア
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