新プラモ狂四郎『新プラモ狂四郎』(しんプラモきょうしろう)は、やすい尚志とやまと虹一による日本の漫画作品。『プラモ狂四郎』の続編である。 『コミックボンボン』(講談社)1987年1月号から1988年2月号にかけて連載された。 単行本は、講談社コミックボンボンKCにて全3巻、再版として愛蔵版全2巻、コミックボンボンKCDX版全1巻が刊行されたが、現在はいずれも絶版。 概要『プラモ狂四郎』(以下“前作”と表記)の後日談に相当する続編で、前作の登場人物が多数登場する。今作では「大日本造形学園」を舞台に、主人公の「新 京四郎」が属する「プラモ部」と「大日本造形学園生徒会」が送り込む刺客との対決がメインとなっている。また、戦いの舞台は「アーマード・バトル」と呼ばれる新たなフィールドでのバトルがメインとなっており、前作に登場した「プラモシミュレーション」や、現実世界でのサバイバルゲームでの戦闘エピソードなどもある。前作に比べ生身への暴力、流血描写が多い。 掲載時期が、プラモブームが一段落したファミコンブーム時であったために、前作ほどの人気は出ず、作中で示された設定や布石が生かされること無く完結した。なお、作画のやまと虹一は、当作品をプラモ狂四郎の完結編として執筆したことを、自身のブログにて言及している。 登場人物
アーマード・バトル本作品では、「アーマード・バトル」と呼ばれる、特殊なシステム上でのバトルが主として行われる。形態としては、あくまでもプラモ由来のデータを用いた仮想現実の戦闘であった「プラモシミュレーション」とは対照的に、「バトルリング」と呼ばれる戦闘フィールドで生身の人間同士が戦闘を行う。フィールドはホログラフィーによって地形が再現され、プレイヤーもフィールド上で「バトルスーツ」が形成され、自動的若しくは任意で着装する。バトルスーツの形態や性能はプレイヤーが保持するプラモ等(モチーフとなるものなら模型である必要もない)と、プレイヤーが有す、「イマジン・パワー」(想像する力)によって決まる。そのためフィールド上ではガンプラなどの人型のキットを用いれば、そのままプレイヤーはキットをスーツとして装着する形になる。即ちガンプラを用いれば、プレイヤーはガンプラに変身する形となる。ただし、手足の寸法比率は装着者に合わせていないと手足がスーツ内で末端まで届かないなどの不具合が出る。 バトルリング内において、バトルスーツとその装備は実体化しており、またキットの素材によって耐久力に差が出たり、予め仕込まれたギミックが再現されるなど、「プラモシミュレーション」と共通する所もあるが、これらも実体化しており、バトル中においては有効な武器として機能する。 バトルスーツを着用したプレイヤーは体力、技量が遺憾なく発揮でき、かつ潜在能力が引き出されるため、通常より身体能力が高められ、場合によっては徒手格闘だけでも相手のバトルスーツを損壊せしめることも容易であるが、スーツの破損はそのままプレイヤーの肉体へのダメージになり、四肢の欠損はそのまま骨折に繋がるなど危険性の高い競技であり、当然スーツを着用していない生身状態でバトルスーツを相手をするのは文字通り自殺行為である。そのため大日本造形学園での校則で禁止される理由となっている。 「アーマード・バトル」には等級があり、頭部ヘルメットのみフォログラフィーが形成される「マスク・バトル」、人型モデルをモチーフにしたフォログラフィーが全身を覆う「アーマード・バトル」があり、さらに最高位モードである「グレート・バトル」では、モチーフが人からかけ離れたものでも(逆に言えばスーツの形態がモチーフからかけ離れた形態に)スーツとして着用する事が出来るだけでなく、モチーフ元には存在しないギミックや装備が追加されたり、物理法則を無視した「必殺技」が使えるようになる。 前述のように、大日本造形学園では、作品の時系列で物語開始時の2年前に校則で禁止され、生徒会の一部以外は知る者がいなかった。そのため「アーマード・バトル」を行える権利を持つ生徒は学内でもエリートとされている。 なお、マニュアルの紛失が政治問題化する可能性を生徒会長が言及しているため、国内外の政府関係者が何らかの形で関わっていた可能性が示唆されていたが、真意は不明。 脚注 |
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