恐竜型類
分類
学名
Dinosauriformes Novas, 1992
下位分類群
恐竜型類 (きょうりゅうがたるい、Dinosauriformes )[ 1] [ 2] あるいは恐竜形類 [ 3] (きょうりゅうけいるい)は、恐竜 と彼らに最も近縁な動物を含む、主竜類 の爬虫類 の系統群 。全ての恐竜形類は、部分的あるいは完全に貫通した寛骨臼や短縮した前肢など、複数の特徴で区別される。既知の範囲内で最古の恐竜形類は約2億4500万年前の中期三畳紀 のアニシアン 期に生息した、シレサウルス科 のアジリサウルス である[ 4] 。
定義
1992年にF・E・ノヴァスが用語を作成した恐竜型類は、鳥盤類 や竜盤類 のような真の恐竜と考えられていなかったラゴスクス やシュードラゴスクス (英語版 ) およびヘレラサウルス科 を内包した[ 5] 。Novasとは対照的に1992年以降のほとんどの古生物学者はヘレラサウルス科を真の恐竜と見なしているが、他の多くの恐竜に似た基盤的爬虫類は、依然として彼の恐竜型類の定義に含まれている。恐竜形類よりも僅かに広い範囲にあたる系統群として恐竜様類 があり、これは翼竜 よりも恐竜に近い全ての爬虫類を内包する[ 6] 。
Novas (1992) は、ラゴスクスと恐竜類(鳥類を含む)の最も近い共通祖先 とその全ての子孫を含むノード による系統群として恐竜型類を定義し[ 5] 、Nesbitt (2011) はマラスクス とイエスズメ を使用して同等の定義をした。彼の分析では、恐竜形類は恐竜とシレサウルス科およびマラスクスを内包するが、より基盤的な恐竜様類 の科 と考えられているラゲルペトン科 は含まれない[ 6] 。
系統発生
Nesbitt et al. (2010) を簡略化したクラドグラム 。用語は Cau (2018) のものを使用している[ 7] 。
ソース
^ 松田眞由美 『語源が分かる 恐竜学名辞典』小林快次 、藤原慎一 (監修)、北隆館 、2017年1月20日、454頁。ISBN 978-4-8326-0734-7 。
^ 幸光, 冨田; 孝亘, 對比地; 春生, 三枝; 直樹, 池上; 廉, 平山; 英夫, 仲谷 (2020). “恐竜類の分岐分類におけるクレード名の和訳について” . 化石 108 : 23–35. doi :10.14825/kaseki.108.0_23 . https://www.jstage.jst.go.jp/article/kaseki/108/0/108_23/_article/-char/ja/ .
^ マーク・A・ノレル 著、田中康平 、久保美代子 訳『アメリカ自然史博物館 恐竜大図鑑』化学同人、2020年12月10日、23頁。ISBN 978-4-7598-2051-5 。
^ Nesbitt, S.J.; Sidor, C.A.; Irmis, R.B.; Angielczyk, K.D.; Smith, R.M.H.; Tsuji, L.M.A. (2010). “Ecologically distinct dinosaurian sister group shows early diversification of Ornithodira”. Nature 464 (7285): 95–98. doi :10.1038/nature08718 . PMID 20203608 .
^ a b Novas, Fernando E. (January 1992). “Phylogenetic relationships of basal dinosaurs, the Herrerasauridae” . Palaeontology 35 (1): 51–62. https://www.palass.org/publications/palaeontology-journal/archive/35/1/article_pp51-62 .
^ a b Nesbitt, S.J. (2011). “The early evolution of archosaurs: relationships and the origin of major clades” . Bulletin of the American Museum of Natural History 352 : 1–292. doi :10.1206/352.1 . https://hdl.handle.net/2246/6112 .
^ Andrea Cau (2018). “The assembly of the avian body plan: a 160-million-year long process” . Bollettino della Società Paleontologica Italiana 57 (1): 1–25. doi :10.4435/BSPI.2018.01 . http://paleoitalia.org/media/u/archives/01_Cau_2018_BSPI_571.pdf .