平成23年台風第17号
平成23年台風第17号(へいせい23ねんたいふうだい17ごう、アジア名:ネサット/Nesat)は、2011年9月24日に発生し、フィリピンなどを襲った台風である。 概要2011年9月23日9時にパラオ諸島の北部(北緯12度36分・東経139度12分)で熱帯低気圧が発生し[1]、24日9時に台風17号となったため、アジア名「ネサット(Nesat)」と命名された[1]。命名国はカンボジアで、「漁師」を意味する。また、フィリピン大気地球物理天文局はこの台風について、フィリピン名「ペドリング(Pedring)」と命名した。台風はフィリピンに向かいながら勢力を強め、26日9時に強い台風に、27日3時に大型の強い台風に発達した[1]。27日の明け方に大型で強い勢力を維持したままルソン島に上陸し、29日の昼過ぎには強い勢力を維持したまま海南省を横切り、30日昼過ぎにベトナムに上陸し、10月1日3時に熱帯低気圧となり、同日9時に消滅して低圧部表記となった[1]。 この台風は暴風雨の範囲が非常に広かったことが特徴であり、それによる被害がフィリピンで相次いだ[2]。 被害・影響フィリピンフィリピンでは、増水した川に流される、建物が倒壊するなどして55人が死亡し、28人が行方不明となっている。首都マニラでは、大規模な停電が発生したほか、証券取引所が取引を中止するなどの影響がでた[3][4]。ベイウォークでは高波が海岸堤防を乗り越えて浸水し、堤防は高波で破壊された。 中国中国では4人が死亡し1人が行方不明に[5]、また強風により少なくとも3人が負傷した[6]。中国当局では海南省を中心とした地域において約30万人を避難させたほか、交通機関にも乱れが生じた[7]。農作物等への直接的な経済損失額は21億元にのぼった[5]。 ベトナムベトナムでは、洪水や浸水によって少なくとも8人が死亡している[8]。 被害映像脚注出典
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