市原季一

市原 季一(いちはら きいち、1921年11月16日 - 1979年8月3日)は、日本経営学者神戸大学教授・日本経営学会理事長を歴任。主にドイツ経営学の歴史研究や、同時代の西ドイツにおける経営学研究の日本への紹介にあたった。

経歴

京都市に生まれ、京都市立第二商業学校彦根高等商業学校を卒業し、神戸商業大学(現神戸大学)に進んだが、臨時徴集で舞鶴海兵団に入り、1944年2月に海軍主計見習尉官となった[1]。同年9月に神戸商業大学を卒業となり、海軍に属したが、1945年9月に中尉で除隊し、家業に従う[1]

1948年神戸経済大学助手となり、1951年神戸大学経営学部講師、翌1952年に助教授、1961年教授と昇進した[1]

この間、1961年1月に、「ドイツにおける経営経済学の発展」により経営学博士を取得した[1]

1974年から日本経営学会理事長[2]1975年1月から1978年1月まで日本学術会議第10期会員となり、1975年4月から1979年8月まで公認会計士審査会試験委員(第二次)を務めた[1]

1979年8月3日に急逝し、正四位勲三等旭日中綬章が遺贈された[1]

おもな著作

単著

  • ドイツ経営学、森山書店、1954年
  • ドイツ経営政策、森山書店、1957年
  • 西独経営経済学、森山書店、1959年
  • 西独経営社会学、森山書店、1965年
  • 経営学論考、森山書店、1975年

以上の5作は、市原季一著作集『ドイツ経営学研究』全5巻にまとめられた。

  • 西ドイツの経済と経営、森山書店、1960年
  • ニックリッシュ (経営学 人と学説)、同文館出版、1982年

共著

  • 高宮晋との共著)Die japanische Unternehmung, Strukturwandlungen in einer wachsenden Wirtschaft. Westdeutscher Verlag, 1977.

脚注

  1. ^ a b c d e f 「市原季一博士略歴・著作目録(市原季一博士追悼号)」『国民経済雑誌』第142巻第2号、神戸大学経済経営学会、1980年、142-147頁。  NAID 120000941333
  2. ^ 第1章❖日本経営学会90年の歩み
  3. ^ 増田正勝「ニックリッシュを越えて : 市原季一博士の経営学説」『山口經濟學雜誌』第44巻第1/2号、山口大学、1995年9月30日、60-61頁。  NAID 110004811788


先代
古林喜樂
日本経営学会理事長
1974年 - 1977年
次代
藻利重隆