古林喜楽(こばやし よしもと、1902年5月26日 - 1977年1月11日)は、日本の経営学者。学位は、経営学博士(神戸大学・論文博士・1953年)(学位論文「賃銀形態の研究」)。神戸大学名誉教授。第2代神戸大学学長。「経営労務論研究のパイオニア」と評される[1]。
来歴
岩手県一関市出身[2]。兵庫県立神戸商業学校、神戸高等商業学校(現・神戸大学)を経て、1927年京都帝国大学経済学部を卒業した[2]。
卒業後は和歌山高等商業学校講師となり、1928年に教授に昇進する[2]。
1931年、神戸商業大学附属商学専門部教授に転じ、神戸商業大学助教授(1932年)を経て、1940年に教授に昇進した(1944年に大学名の変更で神戸経済大学教授)[2]。この間、経営学の研究のために1937年から1939年にかけて欧米(ドイツ・イタリア・アメリカ合衆国)に在留した[2]。
1951年神戸大学経営学部教授となる[2]。
1953年8月に「賃銀形態の研究」で神戸大学より経営学博士の学位を取得し、12月に学長に就任する[2]。学長は1959年まで務めた。
1966年に定年退官を迎え、名誉教授になるとともに、関西学院大学教授に転じた[2]。広島修道大学短期大学部学長。日本学術会議会員。日本経営学会理事長。
指導学生に戸田義郎第6代神戸大学学長など[3]。
著書
- 『経営労務論』東洋出版社 1940
- 『戦時労働と経営』甲文堂書店 1943
- 『経営経済学』三笠書房 経済学全書 1950
- 『賃銀形態論』森山書店 1953
- 『教授・学長・学生』日本評論社 1967
- 『経営労働論序説』ミネルヴァ書房 1967
- 『古林喜楽著作集』全9巻 千倉書房
- 第1巻 経営学原論 1978
- 第2巻 経営労務論 1979
- 第3巻 ドイツ経営経済学 1980.
- 第4巻 経営経済学 1980
- 第5巻 経営学の進展 1981
- 第6巻 経営学の思い出 1983
- 第7巻 労務論論稿 1984
- 第8巻 労使関係論 1985
- 第9巻 賃銀論 1986
共編著
- 『講座現代経営経済学 第1 経営経済学本質論』三戸公共編 中央経済社 1970
- 『日本経営学史 人と学説』全2巻 編著 日本評論社 1971-77
脚注
神戸大学学長(第2代:1953年 - 1959年) 神戸経済大学長(1953年 - 1959年) |
---|
- 初代 田中保太郎 1949-1953
- 第2代 古林喜楽 1953-1959
- 第3代 福田敬太郎 1959-1963
- 第4代 柚木馨 1963-1965
- 事務取扱 国歳胤臣 1965-1966
- 第5代 八木弘 1966-1969
- 事務取扱/第6代 戸田義郎 1969-1971/1971-1975
- 第7代 須田勇 1975-1981
- 第8代 堯天義久 1981-1985
- 第9代 新野幸次郎 1985-1991
- 第10代 鈴木正裕 1991-1995
- 第11代 西塚泰美 1995-2001
- 第12代 野上智行 2001-2009
- 第13代 福田秀樹 2009-2015
- 第14代 武田廣 2015-2021
- 第15代 藤澤正人 2021-
|
|
|