川村貞夫
川村 貞夫(かわむら さだお、1956年7月10日[1] - )は、日本のロボット研究者。工学博士(大阪大学)。 立命館大学名誉教授、立命館グローバルイノベーション研究機構特別招聘研究教授、株式会社チトセロボティクス副社長、立命館副総長、立命館大学副学長、日本ロボット学会会長、日本学術会議ロボット学分化会委員長などを務めた。公益財団法人合気会所属。 略歴
研究活動生物の巧みな運動と機械や電気による人工物の両方に興味があり、大阪大学基礎工学部生物工学科に入学する。生物よりも機械としてのロボット研究のため、大学院から基礎工学研究科機械工学専攻に進学し、有本卓教授に師事する。運動の繰り返しから望ましい運動フォームを獲得する手法を開発して、1986年「学習方式によるロボットの運動制御」により工学博士(大阪大学)を授与される。その後、立命館大学において、ロボットアーム運動制御、水中ロボット、空気圧駆動ロボットなどの機構と制御の研究を実施した。特に、ロボットシステム全体としてモデル化誤差/パラメータ誤差が大きい場合にもシステム全体で高機能化可能なシステムインテグレーション技術とその科学に取り組んだ。 開発した水中ロボットによって、琵琶湖葛籠尾崎湖底の考古学調査を実施して須恵器などを発見した。また、産学連携を積極的に推進し、ロボットの研究成果の社会実装にも注力している。 社会活動日本ではじめてのロボティクス学科を1996年に立命館大学に設立するために貢献した。また、産官学の研究連携強化のため、1994年の立命館大学ロボティク研究センターの立ち上げに努力し、後に同センター長も務めた。立命館副総長、立命館大学副学長、日本ロボット学会会長、日本学術会議ロボット学分化会委員長などを務めた。 2018年に、カメラ/ロボットのキャリブレーションの負担のないビジュアルフィードバック制御の社会実装化のためチトセロボティクスを卒業生らと共に立ち上げた。 2022年には、ハンドリング作業について大学の研究活動と社会ニーズのギャップの解消を目的に、産官学連携組織IHaSA(Industrial Handling System Alliance)を一般社団法人iRooBO Network Forum内に立ち上げ、会長を務める。 合気道中学生時代に柳生新陰流の無刀取りに憧れ、大阪府立四条畷高等学校の合気道部に所属し合気道の稽古を始める。その後、大阪大学体育会合気道部に所属し、大阪武育会の小林裕和師範の指導を受ける。 立命館大学合気道部コーチ、部長、大阪大学合気道部OB会会長も務めた。公益財団法人合気会7段。 カナダトロント大学滞在中は、トロント大学合気道部や合気道養神館道場の稽古にも参加し、技の研究を続けた。 古武術などの身体運動操作を主に力学から研究し、ロボット工学の視点から合気道の科学的説明を試みている。 主な受賞
脚注
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