山村 哲夫(やまむら てつお、1951年2月9日[1] - )は、日本の元俳優、子役、スーツアクター(ぬいぐるみ役者)。東京都出身。
経歴
1965年、帯ドラマ『小さな目』(TBS)でデビュー。
同年、特撮ドラマ『ウルトラQ』第10話に靴磨きの少年役で出演。その際、撮影現場で見た怪獣「M1号」の着ぐるみや、「地底超特急いなづま号」のミニチュアの出来のよさに感動し、以後、学校そっちのけで円谷プロの現場に入り浸るようになった[2]。この際、怪獣倉庫にある着ぐるみには一通り入ってみたとのこと。
1966年、『快獣ブースカ』のプロデューサー・守田康司に「明日から来い」と言われ、ブースカの弟「チャメゴン」のスーツアクターを務めることになった[2]。当時中学生だった山村には過酷な仕事だったが「ぬいぐるみ役者は僕の天職」と思っていたため苦ではなかったという[2]。
1967年、『ウルトラセブン』放映開始。当初、怪獣・宇宙人は荒垣輝雄や中村晴吉、鈴木邦夫らが務めていたため、山村は、怪獣ショーやスチール写真の着ぐるみに入っていたが、第25話の怪獣「ガンダー」から、テレビの仕事を任せられるようになった。
その後も『チビラくん』『ファイヤーマン』など、数々の円谷作品でスーツアクターを務めた。
これまで関連書籍などに登場する機会がなかったが、2000年代以降に発行された「ウルトラシリーズ」関連の書籍に取材記事が掲載されている。これらの書籍では当時の現場スタッフとして、撮影裏話や、従来のデータ(スーツアクター関連)の誤りを指摘するなど貴重な証言を行っている。
出演作品
映画
テレビ
CM(ぬいぐるみ出演)
・エースコック 走れ!牛ちゃん CM 笑福亭鶴瓶 ウシ 着ぐるみ役
・森永乳業 クリープ 1989 ウシ 着ぐるみ役
・ペプシ ミリンダ 着ぐるみ
・日立 日立エアコン 白くまくん 白くまくん着ぐるみ役
・コカコーラ HI-Cエード 缶の着ぐるみ役
・SB アメリカせんべい 樽型ロボット役
・明治 ロックンたぬき 疑似化たぬきぬいぐるみ
・シャープ ペチカ坊や
・花王 コルゲート むくむくぬいぐるみ
脚注
- ^ 『語れ!ウルトラ怪獣』(KKベストセラーズ・2014年) p.88
- ^ a b c d e f g h ウルトラセブン研究読本 2012 pp.264 - 267 「インタビュー ぬいぐるみ俳優 山村哲夫」。
- ^ ウルトラセブン研究読本 2012, p. 181, 「エピソードガイド第36話」
- ^ ペガ星人のスーツアクターとして記載しているものもあるが、山村本人は『ウルトラセブン研究読本』にてこれを否定している[4]。
- ^ 『ファンタスティックコレクションNo.16 ミラーマン ジャンボーグA ファイヤーマン - 華麗なる円谷特撮の世界』(朝日ソノラマ・1979年) p.33
- ^ 『大人のウルトラ怪獣大図鑑』p.87
- ^ 『ウルトラマン研究読本』(洋泉社・2013年) p.75
- ^ 『ウルトラマン研究読本』 p.257
- ^ 『円谷プロ画報 (1)』(竹書房・2013年) pp.230-231
- ^ テツオンの名は山村哲夫に由来する[2]。
参考文献