専光寺(せんこうじ)は、愛知県刈谷市元町1丁目40にある真宗大谷派の寺である。山号は鶯谷山。
歴史
創立年は不詳だが、もとは天台宗の寺院だった[1]。室町時代に蓮如がこの地を訪れた際、専光寺の住持だった慶念坊が蓮如の弟子となり、浄土真宗(現在は真宗大谷派)に改宗したとされている[1]。
境内
本堂の前には1958年に刈谷市指定文化財(天然記念物)に指定されたクスノキの大木があり、このクスノキは蓮如の手植えであるとされる。環境省の巨樹巨木林データベースによると、このクスノキの幹周は6.4メートル、樹高は18メートルである[2]。
専光寺の西100メートルには日蓮宗の長遠寺があり、西200メートルには曹洞宗の海会寺がある。近代には碧海郡元刈谷村にあり、現在は刈谷市元町にある。
文化財
県指定文化財
- 「往生要集」(書跡)[1] : 建保4年(1216年)と建長5年(1253年)に刊行された書物であり、6冊すべてが揃っている。
- 「美濃国鍛冶系図」(書跡)[1] : 美濃国の刀鍛冶である関兼光の系図。
市指定文化財
- 「絹本淡彩真慧上人画像」(絵画)[1][3]
- 「地獄の絵巻物」(絵画)[1][3] : 江戸時代初期。狩野派による縦41cm×横189cmの絵巻物。
- 「紺紙金泥大般若経」(古文書)[1][3]
- 「専光寺のクスノキ」(天然記念物)[1][3]
現地情報
- 所在地
- アクセス
脚注
- ^ a b c d e f g h 刈谷市教育委員会・村瀬正章『歴史をたずねて』刈谷市教育委員会、1982年、pp.86-87
- ^ 環境庁『日本の巨樹・巨木林 東海版』大蔵省印刷局、1991年
- ^ a b c d 刈谷市の文化財一覧 刈谷市
参考文献
- 環境庁『日本の巨樹・巨木林 東海版』大蔵省印刷局、1991年