夫婦の秘密
『夫婦の秘密』(ふうふのひみつ)は2024年1月4日から3月7日まで、BS-TBS・BS-TBS4Kの「木曜ドラマ23」枠にて放送されたテレビドラマ[1][2]。主演は臼田あさ美[1]。 花屋を営む夫婦と近所でカフェを営む女店主、彼らを取り巻く人たちの一見幸せな日常と裏腹のダークサイドを描いた物語[1]。 同局で22年10月期に放送されたドラマ『サワコ~それは果てなき復讐』を手掛けた武井彩、蓼内健太によるオリジナル脚本[1]。 あらすじ
野山穂花は花屋「リリアス」を夫の野山雅道と経営し、友人の植村翠が経営するカフェ「ルルド」でバリスタの小野寺真白やリリアスのアルバイトでカメラマンの三枝朱音、雅道の友人・栗原蒼太たちとの平穏な日々を送っていた。ある日、中学生の水無瀬蘭がリリアスに現れ、時を同じく穂花宛に「あなたの夫の秘密を知っています」という手紙が届き、リリアスに無言電話がかかってくるようになる。
手紙の件を翠に相談した穂花は、夫の雅道とアルバイトの朱音との関係を疑い始めるが、雅道は夜に絵画教室に通うと言い出す。穂花はますます不安になるが、実は雅道と朱音、蒼太が穂花の結婚1周年のサプライズを企画していたことが判明する。穂花は雅道を疑ったことを後悔し、彼を信じることにする。一方、翠はパリに単身赴任中のシェフである夫と近々再会すると周囲に喜びを告げる。後日、雅道は穂花に大口契約を結んだ蘭の母である有名フラワーアーティストの水無瀬香子を紹介するが、穂花と香子の間には過去に因縁があった。
穂花は過去に香子との間で男性問題で揉めたことから、彼女からのさらなる大口契約の申し出を断る。雅道は香子から契約が取れたが彼女との間にやましいところはなく、蘭の話し相手をしたからだと告白する。穂花はかつて香子のアシスタントを務めていた時、彼女のパートナーである小西孝行に襲われるが、香子は穂花が誘惑したと逆恨みしていたことが明らかとなり、雅道は香子との大口契約を解除する。その後、穂花は悩んだ末、怪しい手紙が届いたことを雅道に打ち明ける。
新年を迎えたころ、自分宛に送られてきたクマのぬいぐるみを見た穂花は、過去の母親からの虐待を思い出し店を飛び出す。すると穂花の家に母・清子が現れる。清子はリリアスに無言電話をかけたと告げ、「もうすぐ聡の命日ね」と語り出す。穂花は家を出てルルドに向かい、穂花の弟・聡は幼いころ心臓病で亡くなっているが、弟の死後、清子は穂花を虐待・支配し、穂花がどんなに逃げても探し当てられたことを翠に明かす。翠もパリで不倫していた夫が離婚を切る出すため帰国した際、交通事故に遭ったことを穂花に明かす。その時、穂花はルルドの店内から雅道と朱音が路上でキスしているのを目撃する。ルルドから翠が帰宅すると、寝たきりの夫・梗介がベッドに横たわっていた。
突然唇を奪われた雅道はすぐさま朱音を振り払う。朱音は雅道と穂花の仲が壊れることを楽しんでいた。翌日、ブティックで万引きを繰り返していた翠は、犯行が発覚しそうになったところを穂花に救われる。翠は寝たきりの夫の介護をしながら嘘をつき続け全てを隠していたことを穂花に打ち明け、「もう死にたい」と吐露する。そんな翠に穂花は何かを耳打ちする。香子から暴力を受けていた蘭は雅道に支えられ、通報で虐待の調査に現れた市役所の職員に保護される。その後香子は、何者かから百合の花束を受け取ると精神を病み、入院することになる。そのころ、蒼太は穂花に手紙を出したのは自分だと告白し、「雅道の名前も経歴も全て嘘だ」と伝える。
翠の夫が呼吸器が外れる事故で亡くなり、周囲の人間はいままで翠が嘘をつき続けていたと知る。翠は穂花にだけは同情されたくなかった、幸せそうな穂花が嫌いだったと本心を打ち明ける。そんな翠に穂花は「私たちは同じ秘密を共有する仲間」と告げる。後日、酔っぱらった蒼汰が穂花の家に現れ雅道の本名は「黒岩涼介」と暴露し、本物の雅道の写真を見せる。雅道と涼介は戸籍を交換し、お互い人生をやり直すと約束していた。一方で蒼汰は翠の夫が救急車で運ばれた時、穂花は笑顔で翠を見つめていたと雅道に教え、穂花には裏があると忠告する。また蘭からも、母を狂わせたのは穂花ではないかと告げられる。そんな疑惑を持たれる穂花の元に再び母・清子が現れ、過去を思い出しパニックに陥った穂花は、「あの人をこの世から消して」と涙ながらに雅道に懇願する。
過去のストーカー事件を朱音に暴かれた真白は、彼女に呼び出されたホテルで「ストーキングされた女性には裏の顔があり窒息プレイが好きだった」と言いながら、朱音の首を締め上げる。蘭の話から香子を追い詰めていないかと雅道に詰め寄られた穂花は、なぜ蘭の話ばかりするのかと怒り出すが、実際は百合の花束を香子に届け、小西が言い寄ってきた際に「香子はプライドだけの女で一度も愛したことはない」と語る音声データを聴かせ彼女を追い詰めていた。真白に海に誘われた穂花は「好きです」と告白され、雅道がいると断りつつも、真白のキスを受け入れる。そのころ翠は、警察に夫の事故死について職務質問を受ける。翠は「あなたに言われたとおりにやった」と穂花の教唆で夫の呼吸器を外したと訴えるが、穂花は「私は弟が呼吸器の事故で亡くなったと言っただけ。翠が殺したなんて警察には言わないから」と微笑む。その日の晩、蒼汰は本物の雅道を連れてきて、戸籍を入れ替えたかったのは本物の雅道ではなく、人殺しをした涼介の方だったと穂花に明かす。
涼介は穂花に、雅道は「15の時に母親の交際相手を突き飛ばして殺している」と告げる。しかし今の雅道しか信じないと言う穂花は、全く聞く耳を持とうとしなかった。穂花は翠が夫を殺したことは2人だけの秘密だと寄り添うが、その会話を雅道は偶然耳にしてしまう。雅道と涼介は久しぶりに再会すると雅道の事件は事故で処理されていると教え、「蒼汰だけはお前のこと本当に心配してる」と告げる。雅道は「誰かの幸せのために誰かが犠牲になることがある」という穂花の言葉に違和感を覚え、過去を思い出し家を飛び出した雅道は海に向かう。そのころ、蘭が穂花のもとに現れ「母は死にました。首を吊って」と報告する。
追い詰められた雅道は海で入水自殺を図ろうとするが、蒼太が現れ阻止される。落ち着きを取り戻した雅道は、自分では穂花を幸せにできないと悟り、彼女と別れることを決意する。別れを切り出された穂花は、これまで母親の幻想と会話をしていたことや、その母親はとっくに亡くなっていることを雅道に打ち明ける。そして穂花は涙を流し「別れた方がいいよ、私たち」と伝える。そのころ翠は、夫を殺した罪悪感から自首を決意する。自首を前に翠は穂花のことが大嫌いで、SNSに穂花と雅道の顔出し画像を投稿したこと、無言電話をかけていたのは自分であること、そして穂花が幻覚を見ていることも知っていたと明かすが、穂花は「全部分かってた」と笑いだす。さらに穂花は「本当に旦那さんを殺すとは」と翠を嘲笑したことから、翠は穂花に包丁を向ける。
雅道は穂花が翠に包丁で刺されるのを庇い負傷する。穂花は流血する雅道に過去を語り始め、母の愛が欲しく弟を殺害したことを告白する。穂花は雅道に「私だけを愛すると誓って」と迫るが、雅道は薄れ行く意識中「誰のものにもならない」と拒否する。穂花は包丁を手に取り「あなたは私の一部として生きていけばいい」と雅道を刺殺する。穂花は百合の花を手向け、翠、真白とともに雅道の遺体を山に埋める。その後、穂花は何事もなかったかのように日常生活に戻り、翠に自首する必要はないと告げる。真白は雅道を探す蒼汰に、彼はどこかに旅に出たと説明する。また翠は蒼汰に「もうあの夫婦に関わらないほうがいい」と忠告する。親戚の家に引き取られることになった蘭が雅道に別れの挨拶に訪れるが「彼にはもう会えない」と穂花に告げられる。穂花は真白と移転したリリアスを経営し、ルルドを閉店した翠は穂花の源氏名でホステスとして働き始める。穂花は「秘密が私たち夫婦の絆だったんだ」と雅道の幻想に寄り添う。 キャスト主要人物
周辺人物
ゲスト第1話
第2話
第3話
第5話
第7話
最終話
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脚注注釈出典
外部リンク
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