大阪くらしの今昔館
大阪くらしの今昔館(おおさかくらしのこんじゃくかん)[2])は、大阪府大阪市北区に所在する、大阪市の都市居住に関する歴史と文化をテーマとする市立博物館。正式名称は大阪市立住まいのミュージアム(おおさかしりつすまいのミュージアム)。大阪市立住まい情報センタービル内にある[1]。江戸時代後期から第二次世界大戦後にわたる大阪市の住居の資料や模型などを展示している。 設立の目的と沿革大阪くらしの今昔館は、「住まい」をテーマとした日本初の専門博物館である[要出典]。高度な学術性を踏まえ、市民の目線に立って歴史を読み解いたり、見るだけの展覧を超えた「体感する」展示を趣旨とする。「住まいと暮らし」の情報交流拠点であり、集客型ミュージアムを基本理念としている。1990年に「大阪市内の住宅に関する情報サービスや相談、さらに新しい住まいや大阪の都市居住の歴史などについても知ることができる総合的な住情報拠点」として、現在の「住まい情報センター」の構想が位置づけられた。 1999年11月に大阪市立住まい情報センターを開設し[2]、「住む町・大阪」の歴史を広め、さらに住民がこの都市に愛着を抱きイメージを高める情報発信と交流促進を目指して活動が始まる。当館は1年半後の2001年4月26日、同施設内に大阪市の博物館相当施設として誕生以来、同センターの趣旨実践の一翼を担ってきた。愛称「大阪くらしの今昔館」は2002年4月に決定した[2]。 展示内容当館は住まいの情報センター最上部の8〜10階に入居し、来館者は動線に従い8階の入り口からエスカレーターで10階の展望フロアに至る。順路は上階から階下へ進み、9階の〈なにわ町家の歳時記〉、8階の〈モダン大阪パノラマ遊覧〉を観覧する構成である。 10階の展望フロアに着くと桂米朝[注釈 1]の挨拶に迎えられ、吹き抜けを通して階下の江戸時代の大坂の町並みが一望できる。 9階に降りると、時代を江戸時代の天保期(1830年代)に設定して大坂の町家と町並みを実物大で復元してある。建物も家具・調度も専門家による学術的考証を受け、伝統工法を用いて造り[要出典]、当時の暮らしを表している。来館者は木戸門を入って江戸末期の町に足を踏み入れると、大通りの両側に並んだ商家を出入りしながら路地の奥に設けられた裏長屋(うらながや)まで自由に散策する。展示史料は原則として自由に手にとって鑑賞することができる。 また音と光の演出により朝・昼・晩を再現してあり、観覧者は館内にいながら戸外の時間の変化を体験する。さらに来館の時期によって演出が変わり、「夏祭りの飾り」(春から夏)で天神祭のしつらいを、「商家の賑わい」(秋から冬)で商い(あきない)の店先の様子を見学するほか、江戸時代の人々がそのときどきの年中行事や季節に合わせて座敷の道具や飾りをどのように入れ替えたか、江戸のインテリアを楽しむことができる。 町家の座敷ほかは舞台に転用され、来館者は乙女文楽、狂言や座敷舞等のイベントに参加する。つまみ細工や折り紙などワークショップも随時行っている[要説明]。 8階の展示空間は「モダン大阪パノラマ遊覧」と題して、近代から現代への住まいの変遷と市民生活の諸相を見せる。精巧な模型や映像、実物資料で明治、大正、昭和の暮らしをたどり、来館者は中心となる「住まいの大阪六景」コーナー[注釈 2][3]に進むと、明治から戦後の大阪を代表する住宅地や戦災復興期のバスを転用した仮設住宅村、ルナパークや心斎橋筋商店街などの動く模型が現れる。この階には人形劇「住まいの劇場」を設け、大型映像と駆動式の模型の組み合わせで物語を展開する。主人公の声は八千草薫が担当した[要出典]。 企画展示室8階に設けた空間は、主に建築や大阪に関わる展示を定期的に催している。 建物住まいのミュージアムとして。 交通
展覧会の実績以下の図録は当館で催した一部の展覧会の記録である(時系列順)。当館の出版物は書名の後の出版者名を省略した。
出版物展覧会に合わせた出版物を含む。発行順。寄稿分と分別した。
寄稿、監修
脚注注釈
出典
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