夜を越える旅
『夜を越える旅』(よるをこえるたび)は、2022年10月21日に公開された日本映画。監督は萱野孝幸、主演は髙橋佳成と中村祐美子 。大学時代好きだった彼女が自殺した。3年後、二度と会えないと思っていた彼女がとても魅力的な姿で夢にあらわれ、あなたも私のところへ来ればいいのに、と誘う[1][2]。 「カランデイバ」(2018)、「電気海月のインシデント」(2019)など福岡県を中心に映像制作を行なう萱野孝幸が脚本、監督、編集を手がけた。ロケーションはおもに福岡県と佐賀県。髙橋佳成、AYAKA、井崎藍子、時松愛里など九州出身の俳優を積極的に起用した。SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2021で観客賞と優秀作品賞を受賞した[1][3][4]。 ストーリー漫画家志望の春利(ハルトシ)は大学を卒業しても就職せず、アルバイトをしながら漫画を描いている。大学時代のゼミの仲間から一泊二日の旅行に誘われた。応募した漫画賞の結果がそろそろ発表されるので気になったが、同棲しているエツコから金を借りて参加した。 学生時代を思い出しながら男3人・女2人のグループでドライブをした。ジャンケンが弱い春利はずっと運転させられた。山の中のコテージに泊まった。 夕食のときエツコからの電話で漫画賞の落選を知らされた。落胆し、疲れて寝落ちした春利はリアルな夢を見た。3年前に自殺した小夜(サヤ)がコテージを訪ねてくる。彼女の死を乗り越えたつもりだったが、夢の中の彼女はひどく魅力的だった。皆が起きないうちにと朝早く出発する彼女を駅まで送った。彼女から「私のところへ来ればいいのに。漫画はどこにいても描けるでしょう」と誘われ、迷った末「やっぱ俺も行くわ」と約束してしまう。 朝起きて寝ぼけているとまた夢の世界に引きずり込まれた。死の世界では小夜は不気味でグロテスクな姿をしていた。怖くなった春利が彼女をつきとばすと「嘘をついたの?じゃあ代わりにケントを差し出して。今日の夜、日付が変わるまでに」と小夜が言う。 実はケントも同じ夢を見ていた。誘いは断ったと言う。選択肢は三つ。偶然同じ夢を見ただけ、何もしない、小夜の言葉を信じてふたりで殺し合う、何か別の方法を考える。イツキ、ナオコという霊媒のカップルに相談したら「申し訳ないがここに霊はいないから除霊はできない」と断られた。須田銀狐(スダギンコ)という偉い祈祷師を紹介され、除霊を受けたが不成功に終わった。 日付が変わる時刻がせまってきた。殺し合いはしたくない。結局ジャンケンで決めることにした。やっぱり春利が負けた。車の運転席で遺書を書いた。どうしようもなくまた小夜に会いたかった。遺書を書き終えると助手席に小夜が座っている。彼女が微笑み、春利の髪に触れると、彼の鼻と口から血が流れ出す。しかしそれもまた夢であった。 キャスト
スタッフ
脚注
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