坂村 健(さかむら けん、1951年[1]7月25日 - )は、日本のコンピュータ科学者、コンピュータ・アーキテクト。工学博士(慶應義塾大学、1979年)、東京大学名誉教授、INIAD(東洋大学情報連携学部)学部長[2]。専攻での研究内容はダイナミックアーキテクチャ[3]だが、自ら提唱したTRONプロジェクトにてリーダー、またアーキテクトとして多種多様な仕様を策定した。東京都出身[1]。
略歴
学歴
職歴
- 1979年 - 東京大学理学部情報科学科助手
- 1986年 - 東京大学理学部情報科学科講師
- 1987年 - 東京大学理学部情報科学科助教授
- 1996年 - 東京大学総合研究博物館教授(研究部・博物情報メディア研究系、大学院理学系研究科情報科学専攻教授併任)
- 2000年 - 東京大学大学院情報学環・学際情報学府教授
- 2017年3月 - 東京大学を退職(同時に名誉教授)
- 2017年4月から - 東洋大学情報連携学部 学部長および同学科・研究科教授
その他
- TRONプロジェクト リーダー[1](1984年より)
活動
TRONプロジェクト
1984年6月に、前述のヴィジョンのためのコンピュータ・アーキテクチャなどを実現する目的を持ち、TRONプロジェクトを開始。TRONの名は「The Realtime Operating system Nucleus」の頭字語から[1]。「Todaini itatokini tukutta Realtime Operating system Nucleus」とも、また、映画『TRON』を見た後の命名ではある、とも書いている[5]。
YRPユビキタス・ネットワーキング研究所
2002年に設立されたユビキタス・コンピューティングに関する研究所、所長。
- ユビキタス・コンピューティングの全体のアーキテクチャを統括するアグリゲートコンピューティンググループ
- TRONアーキテクチャの研究開発を推し進めるエッジノード研究グループ
- 応用研究を推し進める応用研究グループ
受賞
出演番組
著書
単著
共著
編著
共編著
訳書
- E・I・オーガニック, J・A・ヒンズ『インタプリティング計算機 - B1700/1800/1900シリーズ』(共立出版 1983年。ISBN 4320021908)
論文
- 坂村健、「TRONトータルアーキテクチャ」『アーキテクチャ ワークショップ イン シャパン'84』 1984, NAID 10014867849, 情報処理学会
- 坂村健、「リアルタイム・オペレーティングシステムITRON」『日本ロボット学会誌』 1985年 3巻 5号 p.459-466, doi:10.7210/jrsj.3.459, 日本ロボット学会
- 坂村健、「TRONプロジェクトの意義と現状」『精密工学会誌』 1987年 53巻 10号 p.1546-1549, doi:10.2493/jjspe.53.1546, 精密工学会
- 坂村健、「デジタルミュージアム -コンピュータを駆使した新しい博物館の構築-」『情報処理』 1998年 39巻 5巻, 情報処理学会
- 坂村健、「ユビキタスでつくる情報社会基盤」『学術の動向』 2007年 12巻 10号 p.86-89, doi:10.5363/tits.12.10_86, 日本学術協力財団
- 別所正博 ほか、「ユビキタスコンピューティングと屋内環境の位置認識」『電子情報通信学会誌』 92(4), 249-255, 2009, NAID 110007161920, 電子情報通信学会
参考文献・脚注
関連項目
外部リンク