千羽鶴シリーズ
千羽鶴シリーズ(せんばづるシリーズ)は、シークスが開発しジー・モードより発売されたホラーノベルゲームのシリーズ。2006年に『千羽鶴』を発売後、ジー・モードは同様のシステムを持つノベルゲームをシリーズ化し、2007年に第2弾『ナイトハイク』を、2011年に第3弾『臨時終電』を発売している。 千羽鶴『千羽鶴』(せんばづる)は、フィーチャーフォン版とブラウザゲーム版が存在する。両者は、同名の病院が舞台で登場人物の名前も類似しているが、その他の内容は大きく異なる。 フィーチャーフォン版
フィーチャーフォン版は、iアプリ・Vアプリ用ソフトが2006年8月1日に、EZアプリ用ソフトが同年8月3日に発売された。また、2012年2月13日にはAndroid版が無料配信され、2020年8月6日にはNintendo Switch向けに展開する「G-MODEアーカイブス」の第11弾ソフトとして発売された。 ゲーム開始前に一定枚数(初期段階では9枚)のカードをA・B・Cの3グループに割り振ることになるが、これらは、ゲーム内のシナリオ各所で表示されるA・B・Cの3択に対応している。記号を選択すると対応カードが1枚減り、0になると以降のシナリオでその記号が選択不可となる。カード枚数はエンディングを3種類見るごとに3枚ずつ追加される。また、一部のエンディングを見た後に手に入る「特殊カード」を特定の場面(文字送り記号が「?」マークに変化する場面)で使用すると特別なシナリオのルートに分岐する。 あらすじサラリーマンの佐々木祐一は、恋人の川井まゆりへのプロポーズが成功した幸福感に包まれながら自宅へ戻り就寝する。しかし翌朝、九十九総合病院という耳慣れない病院から電話がかかってくる。その内容は、前の晩にまゆりが病院へ搬送されたというものだった。祐一は急いでバスに乗り霧深い山奥の病院に到着すると、薄暗く静まり返った待合室の受付にいる婦長の案内を受け、まゆりのもとへ向かう。 登場人物キャラクターの基本設定は各ルートで共通しているが、生い立ちや行動目的などの設定はルートにより変化する。
ブラウザゲーム版
ブラウザゲーム版は、ガンホー・オンライン・エンターテイメント運営のウェブサイト「ガンホーゲームズ」で2007年5月より公開された。現在は公開を終了している。 シナリオ内の3択の選択回数に上限があるというシステムはフィーチャーフォン版と同様だが、ブラウザゲーム版では上限値があらかじめ決まっている。また、ブラウザゲーム版のみの特徴として、特定の場面で制限時間内に画面上のオブジェクトをクリックして調べる探索モードが挿入され、クリック箇所によってはシナリオの分岐に繋がることもある。 あらすじ主人公が目を開けると、そこは病室だった。ベッドで横たわり天井を見ながら考えを巡らせるが、なぜここにいるのか、そして自分は誰なのかすらも思い出せない。主人公は体を起こし、事情を探るべく行動を始める。 登場人物
ナイトハイク
『ナイトハイク』は、iアプリ・Vアプリ用ソフトが2007年8月15日に、EZアプリ用ソフトが同年8月23日に発売され、2020年8月20日にはNintendo Switch向けに展開する「G-MODEアーカイブス」の第12弾ソフトとして発売された。千羽鶴シリーズ第2弾[6]。 ゲームシステムは前作『千羽鶴』とほぼ共通している。3択用カードの初期所持数は2枚ずつで、新規エンディングに到達するごとに3種いずれかに1枚追加し各項目最大9枚まで増やすことができる。物語は序盤から中盤の「慶太編」のほか、ゲームを進めることで別の登場人物を主人公とする「こずえ編」「向井編」がプレイ可能となる。 あらすじ情報誌の編集部に所属する記者の飯塚慶太は、発売間近の紙面に掲載予定の原稿で失敗し代替記事用のネタ探しが急務となっていた。そうしたところ、ネット検索でアウトドアツアーの情報を見つける。その中の「ナイトハイク」という見慣れない言葉に興味を持った慶太はツアーへの参加を即決し、開催地の渓谷へ向かう。集合場所には、参加者である女性2人組の笹川こずえと晴海チカ、男性の向井亮、そしてツアー主催者の桧山がいた。桧山の引率で一行が林道を進んでいくと道が二手に分かれた場所へ辿り着き、そこに立つ標識には「男坂」「女坂」と記されていた。桧山によると、「男坂」は道が険しいながらもキャンプ場に近く、「女坂」はなだらかだが遠回りになるという。一行は桧山から判断を委ねられ、進路を選択することになる。 登場人物
臨時終電
『臨時終電』(りんじしゅうでん)は、EZアプリ用ソフトが2011年8月4日に、iアプリ用ソフトが同年8月15日に発売され、2020年8月27日にはNintendo Switch向けに展開する「G-MODEアーカイブス」の第13弾ソフトとして発売された。千羽鶴シリーズ第3弾[9]。 ゲームシステムはこれまでのシリーズと同様で、3択用カードの初期所持数は4枚ずつ、特定エンディングへの到達で1枚または2枚追加され各項目最大9枚となる。ルート分岐は過去作よりも複雑化しており、分岐内容はフローチャートで確認できる。特定ルートでは、主人公以外の人物の視点に変わる「視点乗り換え」の状態となり、この状態の中で提示される選択肢の選び方によって物語の終盤の展開が変化する。 あらすじ会社員の鶴見進は残業の末に終電を逃してしまい、駅のホームで途方に暮れていた。すると直後に古びた電車がホームに入ってくる。行き先パネルに「臨時終電」と書かれたその電車に乗り込んだ鶴見は着席して間もなく眠りに落ちるが、しばらくして目を覚まし異様な状況に気づく。ある程度の時間が経過したにもかかわらず駅に到着する気配が一向にないのである。車両内には鶴見の他に5人の乗客がおり、それぞれ同様の違和感を覚えていた。鶴見たちは互いに話し合いながら車両を調べ始める。 登場人物登場人物の名字は鉄道路線の名称が用いられている。
脚注注釈出典
外部リンク
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