共同無線(きょうどうむせん) とは、かつて存在した日本のタクシー事業者による事業協同組合である。正式名称は共同無線タクシー協同組合(きょうどうむせんタクシーきょうどうくみあい)[1]。
法人番号は、3013305000462[1]。本部を東京都豊島区上池袋1丁目38番5号に置いていたが、2016年(平成28年)4月27日付で東京都板橋区東坂下1丁目13番13号[注釈 1]へ移転した[1]。2017年(平成29年)10月24日付で解散[1]。
概要
特別区・武三交通圏(東京23区・武蔵野市・三鷹市)を営業区域とするタクシー事業者で構成されていた。
タクシー車両の車体色は黄色時に赤と青のラインが入り、シンボルマークは青地の●に白抜きで「共」の文字を象り、中に日の丸が入るデザインであった。
2015年(平成27年)7月、自社単独営業を選択した寿交通を除く9社が日の丸自動車グループと業務提携。同年10月1日午前7時をもって全ての業務を終了し、日の丸グループへ統合された。
統合後の加盟各社の車両は、日の丸自動車グループカラーに変更した上で、左右前ドア上部には日の丸自動車のロゴ、下部に加盟社名が英字表記される。なお、日の丸自動車グループと提携しなかった寿交通のみが共同無線カラーの車体色のまま営業したが、●共ロゴと社名表示灯は同社独自の「MM無線」へに変更した。
沿革
- 1968年(昭和43年) - 東旅ハイヤータクシー事業協同組合として設立。
- 1972年(昭和47年) - 無線営業開始。
- 1984年(昭和59年) - 開成交通が東京無線に移籍のため脱退。
- 1986年(昭和61年) - 共同無線タクシー協同組合に改称。
- 1997年(平成9年) - 柏自動車が大和自動車交通に買収され脱退(大和タクシー→現:大和自動車王子)。
- 1998年(平成10年) - 平安交通が東部無線から移籍。
- 2005年(平成17年)
- ビゲストが脱退し独自営業へ移行。
- 東洋交通が日本交通と業務提携のため脱退。
- キャピタル交通グループでキャピタルモータースが出資するキャピタルオートが黒・濃紺のハイグレードタクシーのみで加盟。
- さらに他の加盟各社が黒・濃紺のハイグレード車の導入開始。
- 2007年(平成19年) - 配車受付業務を24時間体制に変更[注釈 2]。
- 2010年(平成22年)
- 日興自動車・日興自動車交通が脱退。数日間独自営業[注釈 3]を経て東京無線に移籍。
- 中央自動車が日の丸自動車グループと業務提携のため脱退[注釈 4]。
- キャピタルモータース・キャピタルオート・日生交通が日本交通と業務提携のため脱退。
- 東京交通自動車が帝都自動車交通と業務提携のため脱退[注釈 5]。
- 東京交通自動車の子会社の平安交通が脱退し独自営業[注釈 6]に移行。
- 2014年(平成26年) - セントラルタクシー千歳台営業所が三喜タクシーとして分社化。
- 2015年(平成27年)
- 7月 - 寿交通を除く9事業者が日の丸自動車グループと業務提携契約を締結[2]。
- 10月1日
- 午前7時 - 共同無線としての配車業務を終了。
- 寿交通のみ独自の単独無線会社に移行[3]。
- 残存9事業者は日の丸自動車グループと無線等を統合。
- 2017年(平成29年)10月24日 - 本組合が解散。
- 2018年(平成30年) - セントラルタクシーがタクシー事業から撤退、都市交通タクシー系列の東京タクシーグループに営業権を譲渡。
- 2021年(令和3年)3月 - 泰進交通がタクシー事業から撤退し、日の丸自動車グループに営業権を譲渡。
- 2022年(令和4年)
- 1月 - ダイヤ交通がタクシー事業から撤退[4]。
- 8月 - 幸裕自動車がタクシー事業から撤退、翌年3月にロイヤルリムジングループに営業権を譲渡。
解散当時の加盟会社及び営業所
脚注
注釈
- ^ 大栄交通東京本社と同一の所在地。
- ^ それまでは午前2時 - 6時まで業務を休止。
- ^ 共同無線のマークを消し、社名表示灯を日興に書き換えて営業。
- ^ 数日間は共同無線のマークから中央の赤丸のみ残した簡易塗り替えで営業していた。
- ^ その後2020年に提携解消。
- ^ ボンネットからトランクにかけて帯を塗り替えた上で、社名表示灯を平安交通に書き換えて営業。2012年に帝都自動車交通と業務提携したが2019年に提携解消。
出典
関連項目
外部リンク