八葉寺
八葉寺(はちようじ)は、福島県会津若松市にある真言宗の寺院。山号は諸陵山。会津総菩提所、会津高野山などの別名をもつ。 概要康保元年(964年)に空也上人がこの地を訪れた際、阿弥陀仏と経典を納めた堂宇を建立したことが始まりとされる。阿弥陀堂は、天正17年(1589年)に伊達政宗によって焼き討ちされ半焼したが、その後文禄年間(1592~96年)に再建された。 境内は、阿弥陀堂を本堂とし、右に十王堂、左に空也上人像を安置する空也堂があり、奥に奥之院がある。ほかに境内には、仁王門、空也清水、鐘楼があり、寺名の由来[1]となった、かつて八葉の蓮の形をしていたという池がある。 阿弥陀堂は、桁行3間、梁間3間、屋根は単層茅葺で入母屋造、妻入。1904年に旧古社寺保存法に基づき特別保護建造物(旧国宝)に指定され、1950年の文化財保護法施行後は国の重要文化財となっている。 冬木沢詣り福島県会津地方では、毎年、お盆(8/13~16)前の8月1日から7日までの期間、この八葉寺に死者を迎えに参詣する「冬木沢詣り」という習俗が広く見られる。お盆に、あの世から自宅や墓に故人が帰ってくる際にこの八葉寺を経由するので、経由地である八葉寺まで前もってあらかじめ迎えに行く、という観念に基づく。故人の名前(戒名や法名)と迎えに来た人の氏名を記した塔婆を、八葉寺奥之院に立てることで、迎えのしるしとする。また、家族や親族が、期間中に故人の歯、骨、爪、毛髪などを(あらかじめ取っておいて)持参し、木製の小型納骨五輪塔に納め八葉寺に奉納することも行われる[2]。 この習俗は、冬木沢参りの習俗として国の記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財に選択され、2010年に記録が作成され、現在は無形民俗文化財となっている。また、奉納された文禄年間からの14,824点の小型納骨塔婆及び納骨器は、八葉寺奉納小型納骨塔婆及び納骨器として国の重要有形民俗文化財に指定されている。また、毎年8月5日に境内の空也堂前で奉納される空也念仏踊は、福島県の重要無形民俗文化財に指定されている。 文化財
冬木沢参りの習俗 - 平成11年(1999年)12月3日選択毎年お盆前の8月1日から7日に行われる。別名、会津高野山参り。
脚注
参考文献
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