八六艦隊案(はちろくかんたいあん)は、大日本帝国海軍の海軍軍備計画。
八八艦隊整備計画の第2段階である。
計画内容
大正七年度計画
- 大正七年度より同十二年度までの六ヵ年計画。
- 艦艇86隻建造。
- 艦艇建造予算:3億0054万8437円
- 新艦建造費:2億4876万2283円
- 艦型改良費:4279万6701円
- 物価騰貴に伴う経費:898万9453円
航空隊整備計画
八四艦隊案の航空隊整備計画を拡充するかたちで成立。
- 計画継続年限を二ヵ年延長し、大正十一年度までとする。
- 航空隊を5隊追加し、計8隊とする。
- 航空隊整備予算:585万円を追加する。
艦艇
新艦建造
- 巡洋戦艦 - 2隻(3240万7064円×2)
- 愛宕、高雄
- ※ 他に一等駆逐艦2隻、二等駆逐艦5隻が計画されたが、ワシントン軍縮条約の結果、計画変更の対象となった。
- ※ 他に一等潜水艦1隻(52)、二等潜水艦26隻(48~50、60、61、63~67、72~87)、三等潜水艦4隻(53~56)が計画されたが、ワシントン軍縮条約の結果、計画変更の対象となった。
艦型改良
- 大型:64万1660円
- 小型:14万2325円
- 一等:144万1048円
- 二等:291万4004円
航空隊
横須賀航空隊を拡充し、さらに佐世保航空隊を新設した。
またこの折、山下汽船社長山下亀三郎より軍用航空発達希求のため100万円が献金され(大正七年、いわゆる山下献金)、海軍はその半額五十万円を配分され、諸外国の優秀機各種計23機の購入に充当した。
関連項目
参考文献