佐鳴予備校
佐鳴予備校(さなるよびこう)は、東京都新宿区に総本社を置く株式会社さなるが展開する、小学生、中学生、高校生を対象として運営される学習塾・予備校である。海外事業として中国の大連、タイのバンコクにも会社がある。本記事では、運営会社である株式会社さなるについても説明する。 概要「学力を以って社会に貢献する人材の育成」をモットーとして標榜しており[1]、公立の小・中学校に通う生徒を主たる対象としながら、学年の枠を超えた内容で指導を行うケースも多い。高校生に対しては、直接指導も行う[2]。小・中・高一貫教育である。教師にはアルバイトは雇わないということに一貫してこだわっており、現在もなおアルバイトは一人もいない[3]。中学3年生のみ、8月に長野県の志賀高原または白樺湖への2泊3日の夏期合宿を行っている。2017年度より地区によって中学受験に向けて小学6年生も夏期合宿を行う。年度により、他の学年も合宿を行う場合がある。 2015年より小学生将棋名人戦の協賛企業となった[4]。2016年よりトビタテ!留学JAPANの協賛企業となった[5]。2016年より、東山動物園の秋まつりに参加している[6]。 沿革佐鳴予備校創業者である佐藤イサクの父である佐藤英夫が、静岡県浜松市に小学生、中学生を対象とした「佐藤塾」を開校したことに始まり、これを佐藤イサクが引き継ぐ形で1973年から「佐鳴学院」という校名で静岡県、愛知県、岐阜県、石川県へと校舎を展開。 1999年には大学受験部門に進出し、2002年1月より現在の校名である「佐鳴予備校」へ変更した。 2004年より小学4年生の指導を開始。小学4年生から高校3年生までの、小・中・高一貫教育を完成させる。また、CMに星野仙一を10年以上起用していた。同年、全校舎の教室にStarBoardやSee-beシステム(ホワイトボードにマルチメディア教材を投影して授業を行う)を導入。2005年より、理科・社会のSee-beコンテンツにNHKエデュケーショナルの協力による動画素材を格納。 2007年、九州北部と山口県に事業拠点を拡大した一方で、大阪府内から事業撤退。「さなるグループ」として新体制での運営を開始した。また、同年授業をDVDに収録し、動画視聴と学力トレーニング(2008年改称。オーダーメイド個別学習:コンピュータを利用する問題演習)を併用した形で個別指導部門を新設。小・中学生の通常の学習のほか、中学受験や英検にも対応している。 2009年、古藤事務所[7]が擁していた高校生向け教育コンテンツ事業「Comets」を買収。東京本社内に高等部コンテンツ開発室を設し、映像制作にあたらせ、大学受験部門に参入する。それまで「個別オーダーメイド学習Partner」として小・中学生対象の映像授業コンテンツは開発しており、静岡県と愛知県に教室を展開していたが、これにコメッツの映像資産と新たに開発したコンテンツを加え、大学受験までカバーする「自立学習システム@Will」として改編を行い、2010年9月からは自社展開のみならず全国他塾への販売を開始した。また同年11月、中学受験では都内の「啓明舎」を吸収合併した。 2010年には関東を地盤とする栄光ゼミナールの株式の約32%を創業者から取得し筆頭株主となったが、同社経営陣の抵抗を受けたため、翌年には進学会に保有する全株式を売却している[8]。 2016年3月にはさなる式タブレット(高校生も使用)が導入され、中学1年生からタブレットPCを使用して授業のサポート(リスニングなど)が行われている。 2018年度より、新小4~中3において、入塾テストを廃止した[9]。 2020年2月、競争の激化や少子化に伴う生徒数の減少などを受け、岐阜県内7校舎を閉鎖し岐阜県から撤退。
教育システムさなるでは情報技術を活用した教育システムがある。
株式会社さなる(さなるグループ)株式会社さなるは、東京都新宿区に総本社を置く、小学生、中学生、高校生を対象とした学習塾・予備校を運営する総合教育企業である。佐鳴予備校の規模の拡大を受け、佐鳴予備校から分離する形で創設された。現在は分離元である佐鳴予備校をはじめ、啓明舎、三島進学ゼミナール、九大進学ゼミ、中萬学院などの運営を行い、グループ総計で全国に約450校舎展開している(2019年現在)。 沿革
運営している事業
東京都新宿区に総本社を置く小学生、中学生、高校生を対象として運営される学習塾・予備校。株式会社さなるの分離元。愛知県、静岡県を中心に幅広く展開している。サナスタ(小1~小4)、初等部(小4~小6)、中等部(中1~中3)、高等部(高1~高3・HighSchool@will)が存在。2019年現在、初中等部、高等部の合計で196校舎を展開。
株式会社さなるが展開する高校生対象の映像授業。日本国内に7つの撮影用自社スタジオがある。2019年現在、自社直営校は佐鳴予備校初中等部と同じ校舎で高等部の教室として35教室、佐鳴予備校高等部単独校舎として24校舎を展開している。静岡県の一部では「High School @will○○校」と、コンテンツ名で7校舎を展開。またグループ内の九大進学ゼミ高等部としても使用されている。外部の塾でも導入ができ、加盟塾は200校を超える。High School @willのコンテンツはさなる個別や学力トレーニングにも引用されている。
佐鳴予備校の一部校舎(1か所のみ個別専用校舎)を使用し展開するさなるの個別指導。多くのカリキュラムがあり、5教科指導(小3~高3)だけでなく、勉強習慣を身につけるための自立学習(小4~中3)、力シリーズとして本を読むことで国語力を育成する読書の力(小1~高3)、パズル道場を使用し算数のセンスと思考力を育成する閃きの力(小1~小6)、小学校からTOEIC®600点を目指す英語の力(小1~小6)、文を作る能力を育成する作文の力(小1~小6)がある。2019年現在、個別指導および自立学習、力シリーズを1校舎49教室で展開。
東京都文京区小石川に本部を置く学習塾。難関中学校・大学受験を対象としている。かつては株式会社啓明舎が運営していたが、2009年11月に経営環境の悪化を理由に株式会社さなるに吸収合併された。2022年現在、2校舎を展開。2020年4月に「啓明館」に名称を変更した。
静岡県三島市に本部を置く学習塾・予備校。略称は「三進(さんしん)」もしくは「三進ゼミ」。「ド根性」を校訓とし、高校受験対策を中心に教育事業を展開している。2019年現在、15校舎を展開。
福岡県福岡市博多区に本校を置く小学生、中学生、高校生を対象とした学習塾・予備校。福岡県を中心とした九州7県と山口県に校舎を開設している。2019年現在、94校舎を展開。
神奈川県横浜市本社を置き、「中萬学院」「啓明館」という名で小中学生に受験対策授業を、「CGパーソナル」という名で小中高生に個別指導を、「CG高等館」という名で大学受験授業展開している。「学習指導・進学指導を通した人創り支援」と「伝統と革新」をモットーに、2019年現在、神奈川県、東京都に139校を展開している。
さなるの一事業部ではあるが、広告代理店として、さなる内部では受験情報誌『サクセスロード』やフリーマガジン『キッズジャーナル』の出版を、外部では大学・高校の学校案内の受託、自治体や大手自動車会社販売店からイベント案内・企画運営を請け負う。提供する媒体もテレビ、紙面、インターネット、DVD、イベントと多岐にわたる。
高級リゾート地として知られる箱根の中でも一等地の強羅地区の高台にあるリゾート施設。福利厚生に含まれているため、社員は保養所として格安で利用できる。さなるグループの保養所の中でここが唯一、社員の保養所としてだけでなく、一般向けに開放されている施設である。 運営拠点および事業所本社
事業所東京エリア
静岡エリア
愛知エリア
グループ会社九大進学ゼミ
中萬学院
海外事業所中国大連
タイ・バンコク
採用さなるでは新卒採用、中途採用、第2新卒採用、アルバイト採用など、幅広い間口で人材を募集している[12]が、生徒に対して授業をする教師はすべて正社員である(テスト監督等はアルバイト教師もいる)。 秀英予備校裁判
テレビ番組
出典・脚注
書籍
関連項目外部リンク |
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