『仮面劇場の殺人』(かめんげきじょうのさつじん、Panic in Box C [1] )は、ジョン・ディクスン・カーの長編推理小説。名探偵のフェル博士が登場する22番目の長編である。
あらすじ
かつて、舞台で主演俳優が急死し、所有者や興行一座が二転三転した「仮面劇場」と呼ばれる劇場。その現オーナーであるティヴァートン卿の未亡人。彼女は、再結成された劇団が「仮面劇場」で初公演をすることになり、アメリカに戻る船上にいた。
ところが、船で彼女は狙撃され、犯人の姿も乗船者に発砲の痕跡も全く見つからなかった。そして「仮面劇場」では俳優が急死した曰くつきの演目『ロミオとジュリエット』が再び演じられようとしていた。
主な登場人物
- フィリップ・ノックス - 全米講演の旅に出た歴史家。アメリカ生まれだが、英国生活が長い。
- ジュデス(ジュディ)・ノックス - 別居したフィリップの妻[2]。
- アダム・ケイリー - 「仮面劇場」の前座長。物語前にすでに死亡している。
- マージェリー・ヴェーン - 元女優。「仮面劇場」の現所有者。
- ティヴァートン卿 - マージェリーの亡夫。 マージェリーに遺産を残す。
- エリザベス(ベス)・ハークネス - マージェリーの女友達。
- ローレンス(ローリー)・ポーター - マージェリーの秘書。
- ギディオン・フェル博士 - 名探偵。
提示される謎
特記事項
- 物語の冒頭[3]で、いきなり探偵役のフェル博士が登場する。本作品における全登場人物のなかで、最初に台詞を言うのがフェル博士である。
日本語訳書
脚注
- ^ Boxは「箱」と「(劇場などの)仕切り席、ボックス」のダブルミーニング。
- ^ 愛称ジュディが、ディクスン名義の長編「パンチとジュディ」に絡めて語られる。
- ^ 「仮面劇場の殺人」(創元推理文庫)では2ページ目、原書房ヴィンテージ・ミステリー・シリーズ(第1刷)では1ページ目。
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長編・中編小説 |
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短編集 |
カー短編全集 |
- 1.不可能犯罪捜査課(マーチ大佐シリーズを含む)
- 2.妖魔の森の家(ギデオン・フェル、ヘンリー・メリヴェール・シリーズを含む)
- 3.パリから来た紳士(マーチ大佐、ギデオン・フェル、ヘンリー・メリヴェール・シリーズを含む)
- 4.幽霊射手
- 5.黒い塔の恐怖
- 6.ヴァンパイアの塔
- グラン・ギニョール(アンリ・バンコラン・シリーズと重複)
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エイドリアン・コナン・ドイルとの合作短編集 | |
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アンソロジー |
- 世界短編傑作集5(マーチ大佐シリーズ「見知らぬ部屋の犯罪」を収録)
- 51番目の密室 世界短篇傑作集(ヘンリー・メリヴェール・シリーズ「魔の森の家」を収録)
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その他 |
ラジオ・ドラマ集 | |
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評伝 |
- コナン・ドイル(原題:The Life of Sir Arthur Conan Doyle)
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カテゴリ | |
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