中岳 (北アルプス)
中岳(なかだけ/なかのだけ)は、長野県松本市と岐阜県高山市にまたがる飛騨山脈南部に位置する標高3,084mの山である。山域は中部山岳国立公園に指定されている[2]。 概要中岳は槍ヶ岳から南側に伸びる稜線上にあり大喰岳と南岳の間の一峰である。3,000メートルを越える高峰であるが槍・穂高連峰の一峰で付属的な山とみなされ「…百名山」などに名を連ねることが無い。1909年(明治42年)8月に、鵜殿正雄らのパーティーが上條嘉門次と同行し奥穂高岳から槍ヶ岳へ縦走する際に登頂した。槍ヶ岳と南岳との間にあることからこの時に中岳と命名したとされている[3]。小島烏水は、中岳を「小槍ヶ岳」と記していた[4]。 山頂直下の東面に巨大な「舞い姫」の雪形が見られることを山岳写真家の田淵行男が紹介した[5]。中岳南東側斜面にある雪渓末端は「雲表のオアシス」と呼ばれ、夏季は水場となっている。 登山1998年(平成10年)8月7日からの上高地付近の群発地震[6]影響で北西側頂上直下が崩落して、2001年に登山道の一部が付け替えられた[3]。新穂高温泉や上高地の登山口から入山し、槍ヶ岳や穂高岳の登山の際に登られることが多い。 登山ルート
周辺の山小屋最寄りの山小屋は北側1.2 kmの位置にある槍ヶ岳山荘で、登山道の脇の岩場にキャンプ指定地がある。
地理山頂から東の天狗池方面へ細い尾根が延びる。天狗池では逆さ槍ヶ岳が望める撮影ポイントとなっている。東山腹の天狗原や氷河公園では、モレーンや圏谷(カール)地形が見られる。南岳との間からは東へ横尾尾根が横尾山荘まで長く延びる。山頂から西側には、飛騨沢へ西尾根が延びる[9]。 周辺の主な山飛騨山脈(北アルプス)の主稜線上にある。
源流の河川中岳の風景西側や東側から眺めて、稜線上に見える小さく尖った山頂部の山容がその特徴である。
脚注
関連図書
関連項目
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