世界でいちばん優しい音楽
『世界でいちばん優しい音楽』(せかいでいちばんやさしいおんがく)は、小沢真理による日本の漫画作品。 1992年から1999年に、『Monthly Kiss』『mimi Carnival』『Kiss』(いずれも講談社)に連載された。1995年、第19回講談社漫画賞少女部門の受賞作。未婚の母と幼い一人娘とのほのぼのとした心の交流と成長を描いた作品。単行本は講談社コミックスキスから全16巻が、文庫版は講談社漫画文庫から全8巻が発売された。 この漫画作品を原作に制作されたテレビドラマについても本項で記述する。 概要初出は『Monthly Kiss』(講談社)1993年1月号。次いで『mimi Carnival』(講談社)同年4月号に掲載。いずれも読切作品だった。『Monthly Kiss』1993年7月号に連載作品として掲載され、以後『mimi Carnival』『Kiss』と掲載誌を変え、『Kiss』1999年16号で完結。全82話。このほか番外のエピソードである「特別楽章」が2話ある。メルヘンタッチな画風・デザインで、一話一話が「楽章」として数えられている作品。 第1楽章の設定は継承されておらず、特別楽章①でもしもという所で夢に入ったシーンで第1楽章の絵をそのまま使用している。 あらすじ小さな一軒家で仲良く暮らす母娘・スウとのんのん。スウは、事故で亡くした恋人の皓を思い出しながら、彼との愛の結晶であるのんのんに愛情を注いでいる。のんのんは、スウや、元家政婦の志津、同僚のモーリなど2人を取り巻く心優しき人々の愛情をいっぱいに受けて、天真爛漫に成長していく。スウとのんのんは、絶縁状態だった皓の父と和解し、皓の家庭教師だった豊上と知り合う。豊上に好きだと告げられたスウは、自分も豊上を好きになり始めたことに気づく。皓を思い出して心揺れるスウに、豊上はいつまでも待つと言い残して、単身ロンドンに赴任する。小学生になったのんのんとスウは、わだかまりのあった皓の母とも和解するが、彼女は豊上と取引先の令嬢との縁談を推していた。それを聞いて心乱れるスウに、豊上はロンドンでの仕事を終えたら結婚しようと約束。やがて、帰国した豊上とスウは入籍。結婚式で多くの人たちに祝福される。 主な登場人物
番外編「Woo-Baby」1995年に、『mimi Carnival』(講談社)9月号に掲載された読切作品。初出時のタイトルは「Woo-Baby -あかい実あおい実-」。本編(第6楽章、コミックス2巻)に登場した高原菫子の中学時代の同級生・仁科(小泉)研一を主人公に描かれたスピンオフ作品。1995年10月、この作品をタイトルとした短編集が講談社から発行された。読切作品「昼のわたしと夜のわたし」(1994年、mimi Carnival1994年3月号、講談社)を同時収録。 書誌情報
ドラマ世界でいちばん優しい音楽1996年、この漫画作品を原作に関西テレビが制作したテレビドラマ。石田ひかりが主演し、フジテレビ系「花王ファミリースペシャル」で放送された。 放送日時スタッフスウとのんのん2005年、この漫画作品を原作にCBCが制作したテレビドラマ。TBS系「ドラマ30」で放送された。詳しくは「スウとのんのん」を参照。 脚注 |