ヴィルヘルム・ゲゼニウスハインリヒ・フリードリヒ・ヴィルヘルム・ゲゼニウス(Heinrich Friedrich Wilhelm Gesenius、1786年2月3日 - 1842年10月23日)は、ドイツの神学者、セム語学者。ゲゼニウスの編纂したヘブライ語文法・辞典は現在も改訂版が使用されており、その後のヘブライ語研究の基礎を築いた。 略歴ゲゼニウスはノルトハウゼンに生まれ、ヘルムシュテット大学を経てゲッティンゲン大学で1806年に博士の学位を取得した[1]。ゲッティンゲン大学の私講師・員外教授を経て1811年にハレ大学で神学の正教授に就任した。1842年にハレで没した[2]。 主な著作ゲゼニウスのヘブライ語文法は1813年に初版が出版され、生前に13版を重ねた。14版から21版までは教え子のレーディガー(Emil Rödiger 1801-1874)、22版から28版まではカウチ(Emil Kautzsch 1841-1910)によって最新の研究を反映して改訂された。
より学問的な文法書を1817年に出版している。 聖書ヘブライ語辞典は何度も出版しており、他のセム語(アラム語やアラビア語)との比較にもとづいている点で大きな特徴を持っている。大著『Thesaurus』はヘブライ語の単語の語源を詳細に論じている。
ゲゼニウスは早期のフェニキア語碑文研究者のひとりでもあった。すでにマルタ語がアラビア語の方言であることを論じた1810年の書物で、マルタ語をフェニキア語の後裔とする当時の説に反論するため、フェニキア語の文法・例文集・語彙を収集した[3]。1837年の著書では当時入手できた70種のフェニキア語の碑文を集めて出版した[4]。
ゲゼニウスはレーディガーとともにヒムヤル王国の碑文(古代南アラビア語)解読の先駆者でもあった[5]。
ほかにイザヤ書の注解などを出版している。 脚注参考文献
外部リンク
|
Portal di Ensiklopedia Dunia