ローライフレックスオリジナル(Rolleiflex Original 、1928年試作、1929年発売[9]) - 最初の二眼レフカメラにしてその基本的な形を完成したカメラ。基本的には原型となったローライドスコープを片目にして縦にした構造。117フィルムを使用し6枚撮り、120フィルムが使用できるよう後に改造された個体もある[9]。フィルム装填は赤窓式、巻き上げは赤窓を見ながらノブ巻き上げ。シャッターは裸のレンズシャッターが外に出ておりチャージレバーでチャージしレリーズレバーでレリーズする。レンズはテッサー7.5cmF4.5またはテッサー7.5cmF3.8。シリアルナンバーは1から199999[9]。
ローライフレックススタンダード(Rolleiflex Standard 、1932年発売[11]) - 117フィルムを使用し6枚撮り、または120フィルムを使用し12枚撮り。シャッターレバーはシャッターレリーズと逆方向に動かすとシャッターチャージするようになっており迅速に撮影でき、この操作系は後にローライコードシリーズに引き継がれた。フィルム装填は赤窓式。巻き上げはクランク式で、クランクが止まるところまで1回巻き上げると巻き上げ完了。レンズは前期型がテッサー7.5cmF4.5またはテッサー7.5cmF3.8、後期型はテッサー75mmF3.5。シャッターは前期型はデッケルのコンパーで最高速1/300秒、後期型はコンパーラピッドで最高速1/500秒。後期型ではスクリーンに水準器が仕込まれている。ファインダーフッドの前枠のみ挙げるとスポーツファインダーとなる。目の位置はファインダー枠中心の鏡に自分の瞳孔を写すことで規定する。シリアルナンバーは200000から567550[11]。
ローライフレックススタンダードノイ(Rolleiflex Standard Neu 、1939年発売) - デザイン的にはローライフレックスオートマット的なデザインであるがオートマット機能は持たず、1枚目を赤窓で出したら後はオートストップ。上下レンズにバヨネットマウントを装備する。シリアルナンバーは805000から927999[13]。
ローライフレックスX(Rolleiflex X 、1949年発売) - ローライフレックスオートマットにシンクロ接点を装備した。レンズは当初「カール・ツァイス・イェーナ」銘、後に「ツァイス・オプトン」銘のテッサー7.5cmF3.5またはシュナイダー・クロイツナッハ製クセナー7.5cmF3.5[14]。後期型はファインダーフードにローライキンのマスクを装着するためのホック止めがつき、フィルム圧板が35mm時にはスライドすると直圧式にできるようになった[15]。シリアルナンバーは前期型1100000から1116999[14]、後期型1117000から1168000[15]。
ローライコードI-1型(Rolleicord I 、1933年発売) - カメラの常識を破った斬新な唐草風の模様と金色の美しい外観から「金ピカコード」「アールデコ」等と俗称され人気を博した。フィルム装填は赤窓式、カウンターをリセットする。フィルム巻き上げはカウンターを見ながら巻き上げを止める。撮影レンズは独特の美しい描写をするトリオター7.5cmF4.5であり、これを好んで高級機のローライフレックスよりこちらを愛用した人も少なくなかった[25]。
ローライコードI-2型(Rolleicord I 、1934年発売) - 外装が一般的な黒になった。撮影レンズはトリオター7.5cmF3.8。ファインダーレンズはF4。
ローライコードIa-1型(Rolleicord Ia 、1936年発売) - フィルム巻き上げが自動巻き止めになった。
ローライコードII-1型(Rolleicord II 、1936年発売) - パララックス自動補正の枠が出るようになった。撮影レンズはトリオター7.5cmF3.5。ファインダーレンズはF3.2。
ローライコードIa-2型(Rolleicord Ia 、1937年発売) - ファインダーレンズがF4からF3.2に大口径化された。透視ファインダーが使用できるよう改良された。
ローライコードII-2型(Rolleicord II 、1937年発売) - アタッチメントは撮影レンズのみバヨネットを装備した。
ローライコードIa-3型(Rolleicord Ia 、1938年発売) - 銘板が浮き彫りのダイキャスト製になった。
ローライコードII-3型(Rolleicord II 、1938年発売) - 銘板が浮き彫りのダイキャスト製になった。シリアルナンバー612000から858999[26]。
ローライコードII-4型(Rolleicord II ) - アタッチメントは上下レンズともバヨネットマウントを装備する。
ローライコードII-5型(Rolleicord II 、1949年発売) - シャッターが最高速1/500秒のコンパーラピッドになった。
ローライコードIII型(Rolleicord III 、1950年発売) - 透視ファインダー装備。撮影レンズはトリオター7.5cmF3.5またはクセナー75mmF3.5。
ローライコードIV型(Rolleicord IV 、1952年発売) - 巻き上げノブが大型化。内面反射防止バッフルを装備。M-X接点切り替え。カウンター自動復元。二重露光防止機構が付き、それに伴い二重露光レバーが付いた。レンズはクセナー75mmF3.5のみとなった。ローライキン装着に必要な透視ファインダー用金属マスクが装着できるようピントフード前面に3個のピン穴がついた[27]。
ローライコードV型(Rolleicord V 、1954年発売) - ライトバリュー連動式。レンズはクセナー75mmF3.5。
ローライコードVa型(Rolleicord Va 、1957年発売) - レンズはクセナー75mmF3.5。6×4.5cm判アダプターに対応。ピントノブがローライフレックスと同様の左側に移った。