ロングモント (英 : Longmont )は、アメリカ合衆国 コロラド州 にある都市。人口は9万8885人(2020年)。州都デンバー から北北西に50km、ボルダー郡 の郡庁所在地 であるボルダー の北東に位置し、州北部のボルダー郡とウェルド郡 にまたがる。市街から山容をはっきりと望めるロングス山が市名の由来で、「モント」とはフランス語 で「山」を意味する。この山は探検家のスティーブン・H・ロングにちなみ名づけられた。
2006年6月にはNPO団体のナショナル・シビック・リーグから「アメリカ全国都市賞」を受賞、2008年にもマネー・マガジンの「アメリカの住みよい街トップ100」に選出された[ 6] 。
歴史
中央長老派教会
1871年にイリノイ州 シカゴ からの一団によって建設された。当初はシカゴ=コロラド植民地と呼ばれ、町は町民権を売って得た金で土地を購入していった。街区は1マイル間隔の碁盤目状に整備された。1877年にコロラド中央鉄道が通じてからは農業が盛んになった。1940年代に入ると市域が拡張されはじめ、1960年代には連邦政府が航空管制センターを、IBM が大規模工場をそれぞれ建設した。シーゲイト・テクノロジー やマックストア といったハードドライブ関連企業が誘致され、IT産業が盛り上がる一方、農業は衰退した。2009年4月にはGEエナジー がコントロール・ソリューション事業をこの市に遷した。メインストリート沿いのダウンタウンは1980年代に一旦寂れたが、近年鮮やかな復活を遂げた。1990年代半ばには建築家のアンドレス・ダーニーによって、南の街外れがコロラド州で初のニューアーバニズム 計画地(プロスペクト・ニュー・タウン)に選ばれた。
教育
公共図書館
高等教育機関としてはレジス大学やフロント・レンジ・コミュニティ・カレッジがあるが、2010年9月にはビジネス・アンド・メディカル・キャリアーズ研究所がキャンパスを開校、ビジネスや医療職を志す学生に職業訓練とキャリアサポートの場を提供しはじめた[ 7] 。ブルーム・モンテッソーリ・スクールなど、私学も多い。
地理
マウンテン湖
国勢調査局 によると、市の総面積は56.5平方キロ(21.8平方マイル)で、うち56.4平方キロ(21.8平方キロ)が陸地、0.05%を水域が占める。標高はメインストリートとセントブレーン川との交点で1525m。
交通
自家用車で国道287号線を通りデンバーに通勤する人が多い。デンバー地域交通局 (RTD) の圏内にあるため、デンバーやボルダー間にローカルバスやリージョナルバスが運行されている。圏外でもフォート・コリンズ やラブランド にバスが通じている。
メディア
舞台芸術センター
日刊紙にロングモント・タイムズ=コールが、ローカルラジオ局にKRCN、KGUD、KKFNがある。
人口動態
人口推移
年
人口
%±
1880 773 —
1890 1,543 99.6% 1900 2,201 42.6% 1910 4,256 93.4% 1920 5,843 37.3% 1930 6,029 3.2% 1940 7,406 22.8% 1950 8,099 9.4% 1960 11,489 41.9% 1970 23,209 102.0% 1980 42,942 85.0% 1990 51,555 20.1% 2000 71,093 37.9% 2010 86,270 21.3% 2020 98,885 14.6% アメリカ合衆国国勢調査
2000年の国勢調査 [ 8] によると、この市には7万1093人の2万6667世帯、1万8453家族が暮らしている。人口密度 は1平方キロあたり1259.7人で、平方マイルに換算すると3262.3人となる。住居数は2万7394軒で、1平方キロメートルあたりに485.4軒(1平方マイルあたりでは1257.0軒)が建っている計算になる。住民のうち白人 が84.76%、アフリカ系が0.54%、先住民系が0.97%、アジア系が1.76%、太平洋諸島系が0.06%、その他の人種が9.76%、混血が2.2%を占めており、ヒスパニック(ラテン系)の割合は19.07%である。
2万6667世帯のうち36.9%は18歳以下の子供と暮らしており、54.6%は夫婦で生活している。10.1%は未婚の女性が世帯主であり、30.8%は家族以外の住人と同居している。23.7%の世帯が単身で、7.3%を独居老人が占める。1世帯あたりの平均構成人数は2.64人、家庭の構成人数は3.15人である。
住民のうち27.9%が18歳以下の未成年、8.5%が18歳以上24歳以下、33.1%が25歳以上44歳以下、21.3%が45歳以上64歳以下、9.2%が65歳以上となっており、平均年齢は34歳である。女性100人に対し男性が97.9人いる一方、18歳以上の女性100人ごとに対しては95.6人いる。
一世帯あたりの平均収入は5万1174米ドルで、家族あたりでは5万8037米ドルである。男性の平均収入は4万978米ドル、女性の平均収入は2万9582米ドルで、労働者でない人々も含めた住民一人当たりの収入は2万3409米ドルとなる。総人口の7.8%、家族の5.9%、18歳以下の子どもの10.6%、および65歳以上の老人の6.2%は貧困線 以下の収入で生計を立てている。
経済
ダウンタウン
ロングモント区経済委員会によると[ 9] 、市内の主要11雇用主は以下の通りである。
セントブレーン・バレー・スクールズ(地元の学区)- 4875人
ロングモント共同病院 - 1282人
シーゲイト・テクノロジー - 1160人
ロングモント市 - 814人
アムジェン -789人
イントレード - 762人
連邦航空局 - 540人
DigitalGlobe - 437人
マクレーン・ウェスタン - 425人
バターボールLLC(旧称:コナグラ) - 381人[ 10]
出身者
歴代市長
1881年に建てられた聖ステファノ教会。現在はセントブレーン歴史協会の建物である
氏名
在任期間
L・H・ディクソン
1881-1885
ジョージ・T・デール
1885-1887
チャールズ・H・ベーカー
1887-1888
ジョン・B・トンプソン
1888-1889
アイラ・L・ヘロン
1889-1890
フランク・スティックニー
1890-1892
ジョン・A・バックリー
1892-1894
ニール・C・サリバン
1894-1896
ジョージ・W・コフィン
1896-1897
ウィリス・A・ワーナー
1897-1898
フランク・M・ダウナー
1898-1899
フランク・M・ミラー
1899-1901
ジョン・A・ドノバン
1901-1903
サミュエル・C・モーガン
1903-1905
チャールズ・A・ブラッドリー
1905-1909
フランク・P・セカー
1909-1911
ラー・H・キテリー
1911-1921
ジェームズ・F・ヘイズ
1921-1927
フレッド・W・フランダース
1927-1929
アール・T・ラドロー
1929-1931
レイ・ラニオン
1931-1943
フレッド・C・ファーガソン
1943-1947
ジョージ・A・リチャート
1947-1949
オットー・F・ブリエット
1949-1957
リチャード・C・トロクセル
1957-1959
アルバート・ウィル
1959-1961
ラルフ・R・プライス
1961-1969
アレクサンダー・ズラテン
1969-1971(代行)
ウェード・ガディス
1971-1973(代行)
オースティン・P・ストーンブレーカー
1973-1974
アルビン・G・ペレニー
1975-1977
ジョージ・F・チャンドラー
1977(代行)
E・ジョージ・パターソン・ジュニア
1977-1979
ロバート・J・アスキー
1979-1981
ウィリアム・G・スウェンソン
1981-1985
ラリー・バークハルト
1985-1987
アルビン・E・スウェニー
1987-1989
フレッド・ウィルソン
1989-1993
レオナ・ストッカー
1993-2001
ジュリア・パーナック
2001-2007
ロジャー・ランジ
2007-2009
ブライアン・L・ボーム
2009-
出典[ 11]
姉妹都市
脚注
^ a b “Active Colorado Municipalities ”. State of Colorado, Department of Local Affairs. 2010年11月23日時点のオリジナル よりアーカイブ。2007年9月1日 閲覧。
^ “Colorado Municipal Incorporations ”. State of Colorado, Department of Personnel & Administration, Colorado State Archives (December 1, 2004). September 2, 2007 閲覧。
^ US Board on Geographic Names , United States Geological Survey , (2007-10-25), http://geonames.usgs.gov 2008年1月31日 閲覧。
^ “Quickfacts.census.gov ”. 21 September 2023 閲覧。
^ “ZIP Code Lookup ” (JavaScript/HTML). United States Postal Service. 2012年3月27日時点のオリジナル よりアーカイブ。2007年11月15日 閲覧。
^ “Best places to live 2008 – Top 100 City details: Longmont, CO – from MONEY Magazine ”. CNNMoney.com (August 2008). May 2, 2009 閲覧。
^ IBMC Purpose
^ American FactFinder , United States Census Bureau , http://factfinder.census.gov 2008年1月31日 閲覧。
^ Longmont Area Economic Council (October 2009). “LONGMONT AREA TOP EMPLOYERS ” (PDF). August 25, 2010 閲覧。
^ Wallace, Alicia (2008年6月28日). “Butterball cuts 209 jobs in Longmont ”. Daily Camera. 2008年8月21日時点のオリジナル よりアーカイブ。2009年2月15日 閲覧。
^ “Mayors of Longmont since 1881 ”. City of Longmont (November 13, 2007). May 2, 2009 閲覧。
外部リンク