レベッカ・ソルニット
レベッカ・ソルニット(英語: Rebecca Solnit , 1961年6月24日 - )は、アメリカ合衆国のカリフォルニア州サンフランシスコ在住の著作家。環境、政治、芸術など幅広いテーマを取り上げている。 生い立ちソルニットはアメリカ合衆国のカリフォルニア州ノヴァトで幼少期を過ごした。暴力が日常茶飯事の家庭で育ち、子供の頃に虐待を受けていたことを明かしている[1]。中学校時代に惨めな思いをして過ごしたため、GEDを受けて合格し、高校を完全にスキップした[2]。フランスのパリに17歳の時に留学した後はサンフランシスコ・ベイエリアに戻り[3]、最終的にサンフランシスコ州立大学を卒業した[4]。 その後は1984年にカリフォルニア大学バークレー校のジャーナリズムの修士号を取得し[5]、1988年からフリーランスのライターとして働くようになった[6]。 経歴活動『Savage Dreams』で述べているようにソルニットは1980年代後半から環境問題と人権問題に取り組んだ。1990年代初頭には「ウェスタン・ショショーニ族の保護プロジェクト」に加わり、2001年以降は反戦運動に参加した[7]。 ソルニットの著作は印刷物のみならず、ハーパーズ・マガジンやトム・エンゲルハートが運営するウェブサイト「Tomdispatch.com」も含めたオンライン上でも多数確認することが出来る[8]。 『災害ユートピア』(2009年)は1989年のロマ・プリータ地震で被災した経験が契機となり、1906年のサンフランシスコ地震、1917年のハリファックス大爆発、1985年のメキシコ地震、2001年の9・11テロ、2005年のハリケーン・カトリーナなどを取材・研究して書かれたものであり、これらの災害時のいずれにおいても、人々が意外にも冷静に行動し、なおかつお互いに助け合う即席の「ユートピア」が形作られているという共通点を見出している[9]。 自身の作品に影響を与えた人物としてエドゥアルド・ガレアーノ、パブロ・ネルーダ、ガブリエル・ガルシア=マルケス、ヴァージニア・ウルフ、アリエル・ドーフマン、エレナ・ポニアトウスカの名を挙げている[7]。 評価グッゲンハイム奨励金、国立芸術基金(NEA)の2つの文学奨励金、ラナン文学賞の文学奨励金を授与されている[10]。 また、数多くある著作の中でも『River of Shadows』(2003年)が大変評価されており、全米批評家協会賞「批評部門」(2003年)[11]とハーバード大学が贈るマーク・リントン歴史賞(2004年)を授与されている[12]。 流行語→詳細は「マンスプレイニング」を参照
ソルニットは「マンスプレイニング」(Mansplaining)という有名なかばん語が発明されるきっかけを作ったと言われている。ロサンゼルス・タイムズが運営するウェブサイト上で2008年4月に公開された彼女のエッセイ「Men Explain Things to Me[13]」(『説教したがる男たち』)の中では、パーティー会場で声を掛けてきた男性が彼女が著者であることを知らずに、彼女の最新作の内容について得意げに彼女に解説してきたという体験談が紹介されている。このエッセイの内容は分かっているようなことを上からの物言いで男性から解説された経験がこれまでにある多くの女性から共感を呼び、その後にオンライン上ではこのような男を指す「マンスプレイニング」という言葉が生まれ、急速に広まっていった[14]。 著書
脚注
外部リンク
|