ユーセフ・マスラヒ
ユーセフ・アハメド・マスラヒ(アラビア語: يوسف أحمد المسرحي、英語: Yousef Ahmed Masrahi、1987年12月31日 ‐ )は、サウジアラビア・ナジュラーン出身の陸上競技選手。専門は400mで、自己ベストは43秒93のアジア記録保持者。2013年モスクワ世界選手権400mで6位の実績を持ち、2015年にアジア人初の43秒台を記録した選手である。 経歴父親は元プロサッカー選手[1]。弟は400mハードルの選手で[2]、2011年ユニバーシアードに出場した実績を持つ。 16歳の時に陸上競技を始め、当初は中距離専門(800m、1500m)の選手だったが、サウジアラビアのオリンピック委員会会長を務めるナワーフ・ビン・ファイサル王子のアドバイスもあり、2007年以降400m専門の選手となった[1]。 2011年から拠点をアメリカに移している。コーチはモーリス・グリーンやアト・ボルドンなどを指導したジョン・スミス[2]。 2013年8月、モスクワ世界選手権に出場し、400m準決勝で44秒61のサウジアラビア記録(当時)を樹立[3]。ハムダン・アル=ビシが保持していた44秒66のサウジアラビア記録を更新すると共に、世界選手権400mにおいてハムダン・アル=ビシ以来史上2人目のサウジアラビア人ファイナリストとなった。 2014年7月3日、ローザンヌで行われたダイヤモンドリーグのアスレティッシマ400mで44秒43をマークし、オマーンのモハメド・アル=マルキーが保持していた44秒56のアジア記録を26年ぶりに更新した[4]。 2014年9月28日、アジア競技大会の400m決勝を44秒46の大会記録で制し、アジア競技大会の個人種目で自身初の金メダルを獲得した。従来の大会記録である44秒93を大幅に上回り、自身の持つアジア記録に0秒03と迫るタイムだった[5]。 2015年8月、北京世界選手権に出場し、400m予選で43秒93のアジア新記録を樹立。大会前までの自己ベストである44秒43を大幅に更新し、アジア人初となる43秒台をマークした。また、このタイムはオリンピックと世界選手権を通じて、400mの最初のラウンドで記録された最速タイムである[6]。準決勝でも大会前までの自己ベストを上回る44秒40をマークして決勝に進出したが、決勝ではタイムを落とし45秒15の8位に終わった。 2016年7月28日、6月のドーピング検査でエリスロポエチンに陽性反応を示したため、サウジアラビアのオリンピック委員会よりリオデジャネイロオリンピック代表から除外された。本人は禁止薬物の摂取を否定していたが[7]、最終的に4年間の資格停止処分となった(2020年7月13日まで)[8]。 自己ベスト記録欄の( )内の数字は風速(m/s)で、+は追い風を意味する。
主要大会成績備考欄の記録は当時のもの 国際大会
ダイヤモンドリーグダイヤモンドリーグの総合成績を記載。獲得ポイント欄の( )内は出場したポイント対象レースの数を意味する。
優勝したダイヤモンドリーグ個人種目の成績を記載。金色の背景はポイント対象レースを意味する。
脚注
外部リンク
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