ユゴイ科
ユゴイ科(学名:Kuhliidae)は、スズキ目に所属する魚類の分類群(科)の一つ。ユゴイ属 Kuhlia のみ1属で構成され、ユゴイ・ギンユゴイなど13種が含まれる[1]。 分布・生態ユゴイ科の魚類はインド太平洋地域を分布の中心とする[1]。多くの種は沿岸付近の浅い海から汽水域にかけて生息するが、河川に進出するものも多い[1]。オオクチユゴイ1種のみ、淡水での生活が中心と考えられている[1]。 日本近海からはユゴイ・ギンユゴイ・オオクチユゴイ・トゲナガユゴイの4種が報告されている[2][3]。ギンユゴイは本科魚類として最も広範な分布を示し、アフリカ大陸沿岸から東部太平洋にまで及ぶ[1]。 日中は流れの強い領域で群れを形成し、夜間に単独行動をして浮遊性の甲殻類を捕食する[4]。稚魚はタイドプールでしばしば観察される[4]。 形態左右にやや平べったく側扁した体型をもち、最大種では全長45cmに達する[1][4]。体色は銀色を基調とし、尾鰭に存在する黒色の縞模様や斑紋が種の同定に利用される[1]。 背鰭と臀鰭の基底部が、よく発達した鞘状の鱗に覆われることが最大の特徴である[1]。背鰭は10本の棘条と9-13本の軟条で構成され、棘条部に大きな切れ込みをもつ[1]。臀鰭は3棘9-13軟条[1]。鰓蓋骨に2本のトゲがあり、椎骨は25個[1]。 分類ユゴイ科にはNelson(2016)の体系において、1属13種が認められている[1]。かつて本科に含まれていた Nannatherina 属・Nannoperca 属・Edelia 属の3属は[5]、ペルキクティス科 Percichthyidae に移されている[1]。
出典・脚注
参考文献
外部リンク
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