モンスターファーム (PlayStation 2)『モンスターファーム』は、テクモが発売したPlayStation 2用のゲームソフト。2001年3月22日発売。ジャンルは育成シミュレーションゲーム。モンスターファームシリーズの第3作目。略称はMF3。シリーズ第1作目とタイトルが重複するため、PS2MFとも略される。 概要今作品に登場するモンスターは過去の作品とは違い、すべてアニメタッチ(トゥーンシェード)で描かれており、ひとつひとつの動作が細やかに表現されている。また今作ではPS2の特性を活かし、CDだけでなくDVDからモンスターを誕生させることが可能となった。さらに今作では、モンスターを育てる育成場所が5つになり、どのモンスターでも好きな地域で育成する事ができる。その地域によってゲーム中で数多くのライバルキャラクターが登場するなど、新要素が多数追加されている。 ストーリーシリーズ第1作目「モンスターファーム」の時代より、はるか古代。 とある地に、モンスターと暮らす「トチカ」という民族が住んでいた。その地では、お祭りなどで、育てたモンスター同士を戦わせて競う「モンスターバトル」が行われており、人々の注目を集めていた。やがてモンスターバトルは大規模に行われるようになり、モンスターを育てるブリーダーは増えていった。 プレイヤーも、そのブリーダーの1人。一流のブリーダーを目指し、モンスターを再生する「トチカン神殿」へ足を踏み入れるのだった。 ゲームの流れ神殿でモンスターを再生し、ファームでモンスターを育てる、という点は過去の作品と同じだが、今作には、トチカ史上最強のモンスターといわれ、文献では後の災厄で文明を滅ぼした「ラグナロックス」を倒す、という最終目標がある。このラグナロックスを倒せばエンディングを迎えることができるが、それだけではゲームは終わらず、さらなる高みを目指すこともできる。 モンスターについて前述のように、音楽CDはもとよりDVDからモンスターを再生することも可能となった。また、1度図鑑に登録されたモンスターをいつでも再生できる「図鑑再生」も新たに登場。さらに、他人のメモリーカードのデータに入っている図鑑データの情報と、自分の図鑑データを交換することも可能。そして今作品のアイテム「円盤石のかけら」は従来のものとは異なり、同じかけらを4枚集めると、神殿で新しい図鑑のページと交換してくれるものとなった。これらの新システムにより、ディスクから再生しなくても新しいモンスターを手に入れる事ができるようになった。 また、今作のモンスターには従来の作品のように「MAIN」「SUB」の概念が存在せず、それぞれの種族は「森林派生」「雪原派生」「海岸派生」「砂漠派生」「密林派生」「特殊」の6つのタイプにわけられている。したがって、モンスターの合体も今作には存在しない。 育成地域今作には全部で5つの育成場所があり、好きな場所で好きなモンスターを育てることができる。地域により、モンスターのトレーニング内容や、登場するライバルキャラクター(後述)が異なる。また、モンスターが苦手とする地域も存在するので、育成地域の選択には注意が必要。最初から選択できる地域は「森林モークス」のみで、地域での「名声値」が高くなると、その地域での育成が可能になる。 また、各地域ごとに「特産物」と呼ばれるエサがあり、これをモンスターに何度か与えるとモンスターに「種族派生」と呼ばれる変化が起こる(後述)。
種族派生今作では、すべてのモンスターには「幼少期」「成長期」「成年期」「老年期」の4つの時期があり、このうち「幼少期」から「成長期」へ、「成長期」から「成年期」へ移る時の2回は「種族派生」と呼ばれる変化が起こる。地域の「特産物」を与え続けていると、その地域の種族に派生するようになっている。 なお、前述のように種族派生のチャンスは2回あるため、2回目は1回目とは違う種族に派生させることも可能。 例:幼少期のスエゾー(砂漠派生)に、雪原の特産物「ブリリアサーモン」を与え続けると、成長期になる時にウサゾー(雪原派生)に変化する。その後、成長期のウサゾーに、密林の特産物「カララギマンゴー」を与え続けると、成年期になる時にモンゾー(密林派生)に変化する。 探索イベントどの地域でも、季節の変わり目(3,6,9,12月の第1週)になると「探索イベント」が発生する。このイベントでは、夜の地域を探索し、様々なアイテムを発見したり、その地域の新しいトレーニングを発見したりすることができる。モンスターファーム2のように、「ノラモン」と戦うこともできる。最初に、探索時間を左右する「ランラン」というアイテムを買う。この「ランラン」には「ランランのかおり」「ランランの葉」「ランランの実」「ランランのエキス」の4種類があり、それぞれ値段も異なる。値段の高いものほど、探索できる時間も長い。技の習得も、この「探索イベント」で行う(後述)。 登場人物サポートキャラクター
ライバルキャラクター
モンスターのパラメータ
バトルシステム今作のバトルシステムも従来の作品とは異なり、バトルで使用できる技は4つに制限されている。これまではすべて○ボタンでモンスターに指示を出していたが、今回は○、×、△、□の4つのボタンに技をセットし、そのボタンでセットした技を指示するシステムになった。距離も4つではなく、「近距離」「中距離」「遠距離」の3つになっている。技ごとに決められた距離がある点は変わらないが、すべての距離で繰り出すことができる技も存在する。 技の習得方法今回は「修行」が存在しないため、技の習得方法も従来とは異なる。今作では「技習得アイテム」と呼ばれるアイテムを、「探索イベント」(前述)で会うことができる「地域のぬし」に渡すことで、技を覚えることができる。「技習得アイテム」には「フレア」「アクア」「オーロラ」「クロレラ」の4属性と「ビット」「ストーン」「オーブ」の3種類、計12種類があり、その「技習得アイテム」によって覚える技が決まる。技の習得にはモンスターのランク、能力は関係ないため、誕生した直後に強力な技を覚えさせることも可能となった。 ただし、覚えられる技の数は4つまでと決められているため、5つ目の技を覚えた場合は、どれか1つ技を忘れさせなくてはならない。1度忘れさせた技は、再度習得しないと使用することができないので、注意が必要。 モンスターハート寿命はモンスターごとにそれぞれ決められており、寿命を迎えたモンスターは死んでしまう。その時、どのモンスターも代わりに「モンスターハート」というアイテムを残す。この「モンスターハート」は、その寿命を迎えたモンスターの様々なパラメータが形になったものであり、別のモンスターに使用することが可能。使用したモンスターに、死んでしまったモンスターの能力や特徴などを継承させることができる。そしてその新しいモンスターも寿命を迎えると「モンスターハート」を残し、また次の世代へと能力値を継承…というように、新しい世代へと次々に能力を継承させていくことができる。 1体のモンスターに対してモンスターハートを使用できるのは1度だけだが、モンスターハートは10個までストックすることが可能。 登場するモンスターこのゲームには201種類のモンスターが登場する。 前作から引き続き登場するモンスターモッチー、ロードランナー、ハム、スエゾー、ゲル、ゴーレム、ライガー、ニャー、バクー、ナーガ、プラント、ビークロン、ダックン、ピクシー、コロペンドラ、ヘンガー、ドラゴン、デュラハン、ジョーカーの19系統のモンスターは前作から引き続き登場する。ただし派生種に関してはシステムが変わったので種族名も変化している。前作で登場したウンディーネは、モンスターの系統としては登場しないもののピクシー種の海岸派生のモンスターとして存在している。 今作から新たに登場するモンスター
参考文献
外部リンク |
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