モルヌ・トロワ・ピトン国立公園
モルヌ・トロワ・ピトン国立公園は、カリブ海・小アンティル諸島に浮かぶ島国、ドミニカ国の首都ロゾーにある国立公園である。1997年にドミニカ国で最初に世界遺産リストに登録された。かつてはモゥーン・トワ・ピトン国立公園と表記する文献もあった[1]。 イギリス領だったドミニカ島は1978年にドミニカ国として独立したが、モルヌ・トロワ・ピトン国立公園はそれも早い1975年に国立公園に指定されている[2]。 モルヌ・トロワ・ピトン国立公園はドミニカ島の南部にあるトロワ・ピトン山[注釈 1]を中心とした熱帯雨林の火山地帯からなり、総面積は約70km2にも及ぶ。この国立公園内には、標高1,342mのトロワ・ピトン山を含めた5つの火山がある[2]。火山特有の荒涼地の中に、約50近くの噴気孔と温泉湖があり[2]、特に崖に囲まれた湯温が約95℃のボイリング湖もある[3]。熱帯雨林、雲霧林、高山の矮林などの5種類の森林[3]や透明度が高く神秘的な湖など、豊かな自然が残っている。 ハチドリやアマツバメ、ハト、オウム目(同国の国鳥であるミカドボウシインコとアカノドボウシインコの2種類のインコは保護条令があるにもかかわらず絶滅の危険性がある[3])など175種の鳥類、そして世界最大のカブトムシであるヘラクレスオオカブトムシや、ナナフシなどの昆虫も数多く生息している。ただし、オポッサム、アグーチ、ノネコ、ブタ、ネズミなどの外来種の侵入は生態系への脅威となっている[3]。 登録基準この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。
表記この国立公園については、いくつかの表記の揺れがある[注釈 2]。 脚注注釈
出典
参考文献関連項目 |