ムサンダム特別行政区
ムサンダム特別行政区(ムサンダムとくべつぎょうせいく、アラビア語: محافظة مسندم Muḥāfaẓat Musandam、英語: Musandam Governorate)は、オマーンを構成する行政区(ムハーファザ)の一つ。ホルムズ海峡に面したオマーンの飛び地である。行政区の中心は北部のハサブで、首都マスカットからは480km離れている。 飛び地領土の本体全体を指して「ムサンダム半島」とも呼ぶ。 地理→「ムサンダム半島」も参照
ムサンダム半島が海に突き出し、対岸のイランとの間にホルムズ海峡を形成している。東はオマーン湾、西はペルシャ湾である。 地形は峻険で、1800mを超える山々がそびえる。ムサンダム半島では「フィヨルド」とも称される複雑な海岸線を生み出しており、その先端は Ras Musandam(ムサンダム岬)として知られる。 自然地理的のみならず政治地理的にも複雑である。この行政区はアラブ首長国連邦によってオマーン本土と隔てられており、飛び地となっている。アラブ首長国連邦構成国の中では、西南に旧オマーン領であるラアス・アル=ハイマ、東南にフジャイラと接するほか、シャールジャとも複雑な接し方をしている。 オマーンの飛び地であるムサンダム行政区は、アラブ首長国連邦(シャールジャの飛び地)の中にマドハー県を飛び地として抱えている。このマダ県の中にはさらにシャールジャの飛び地であるナフワが含まれている。また、ディバー・アル=バイアの町は、ディバ・アル・フジャイラ(フジャイラ領)、ディバ・アル・ヒスン(シャールジャ領)とともに一つのディバ (Dibba) という都市を構成している。 隣接行政区画飛び地下位行政区画4つの県(ウィラーヤ)からなる。2003年の統計によれば、20,380人がオマーン人であり、7,883人がオマーン国籍を持たない。
上記統計:2003年[1] 交通地理的にもアラブ首長国連邦との結びつきが強く、ドバイからは自動車で3時間程度である。 空港港ハサブやディバの港はムサンダム半島観光の拠点となっている。 2006年、ハサブとマスカットの間に高速フェリーが就航した。国家経済省が所有する国有フェリー会社が運航する「ホルムズ」「shinas」の2隻で、52~56ノット(時速96~104km)の速さで、ハサブとマスカットを5時間少々で結ぶ。[2]。 産業・経済経済的にもアラブ首長国連邦との結びつきが強い。ムサンダムでは、農業・漁業・牧畜・手工業・漁船造船などの伝統的な産業が行われている。 この地域は、自然環境によって観光地としても知られている。珊瑚礁もあるムサンダム半島の「フィヨルド」では、スキューバダイビングのポイントがいくつも確立されている。
註
関連項目外部リンク
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