ミヤマキンポウゲ

ミヤマキンポウゲ
ミヤマキンポウゲ (山形県月山・2003年7月撮影)
分類
界 : 植物界 Plantae 門 : 被子植物門 Magnoliophyta 綱 : 単子葉植物綱 Liliopsida 目 : キンポウゲ目 Ranunculales 科 : キンポウゲ科 Ranunculaceae 属 : キンポウゲ属 Ranunculus 種 : ミヤマキンポウゲ R. acris var. nipponicus
学名
Ranunculus acris var. nipponicus
和名
ミヤマキンポウゲ (深山金鳳花)

ミヤマキンポウゲ（深山金鳳花、学名:Ranunculus acris var. nipponicus）は、キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草の高山植物。

概要

北海道～中部地方以北の亜高山帯～高山帯の湿り気のある場所に生え、雪渓周辺に大群落をつくることが多い。

高さは10～50 cm。

雪解けとともに芽出しが始まり、葉が展開する。葉は3裂し、さらに細かく裂けてモミジの葉のような形をしている。7～8月には中心から花芽を伸ばして開花する。花は黄色い直径2 cmほどの5弁花で、丸みを帯びている。地下では根茎が広がり、次々とわき芽が伸び出す。花後には金平糖のような痩果（そうか）ができ、種をつける。やがて葉は黄変して落ち、冬芽の状態で長い冬を過ごす[1]。

基準標本は、木曽駒ヶ岳のもの。田中澄江が『新・花の百名山』の著書で、ミヤマキンポウゲなどの高山植物と北ノ俣岳を紹介した[2]。秋田県版レッドリスト２０１４（維管束植物）では、絶滅危惧II類に指定されている[3]。

近縁種

以下の似た種がある。

画像	和名	学名	属	科
	ミヤマキンポウゲ 深山金鳳草	Ranunculus acris var. nipponicus	キンポウゲ属 Ranunculus	キンポウゲ科 Ranunculaceae
	ウマノアシガタ 馬の足形	Ranunculus japonicus
	シナノキンバイ 信濃金梅	Trollius japonicus	キンバイソウ属 Trollius
	ミヤマキンバイ 深山金梅	Potentilla matsumurae	キジムシロ属 Potentilla	バラ科 Rosaceae
	キジムシロ 雉莚、雉蓆	Potentilla fragarioides var. major
	ヘビイチゴ 蛇苺	Duchesnea chrysantha	ヘビイチゴ属 Duchesnea
	ミヤマダイコンソウ 深山大根草	Geum calthaefolium var. nipponicum	ダイコンソウ属 Geum

関連画像

• 
  花
• 
  花の裏側
• 
  果実
• 
  白山の群落

関連項目

• 高山植物
• キンポウゲ （ウマノアシガタ）
• キンポウゲの分布地例
  • 礼文島[4]
  • 秋田駒ケ岳[5]
  • 尾瀬ヶ原[6]
  • 北ノ俣岳[7]
  • 木曽駒ヶ岳[8]
  • 仙丈ケ岳[9]

脚注

1. “ミヤマキンポウゲとは”. 育て方がわかる植物図鑑｜みんなの趣味の園芸. （NHK出版）. 2025年1月20日閲覧。
2. 『新・花の百名山』　田中澄江（著）、文春文庫、1995年、ISBN 4-16-731304-9、pp287-288
3. “■絶滅危惧Ⅱ類（ＶＵ）33 ミヤマキンポウゲ”. 秋田県庁. p. 13. 2025年1月20日閲覧。
4. “ミヤマキンポウゲ 【深山金凰花】”. 礼文花図鑑. 礼文町役場 産業課. 2025年1月20日閲覧。
5. “ミヤマキンポウゲ｜秋田駒ケ岳/乳頭山～みちのく最大級の高山植物を誇る花の山”. 田沢湖・角館観光協会. 2025年1月20日閲覧。
6. “ミヤマキンポウゲ”. 尾瀬マウンテンガイド. 2025年1月20日閲覧。
7. “北ノ俣岳｜コラム”. 飛騨市公式観光サイト「飛騨の旅」 (2022年10月20日). 2025年1月20日閲覧。
8. “ミヤマキンポウゲ（深山金鳳花）”. 中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ (2023年4月19日). 2025年1月20日閲覧。
9. “ミヤマキンポウゲ”. 南アルプスNET. 南アルプス市芦安山岳館. 2025年1月20日閲覧。

参考文献

• 豊国秀夫『日本の高山植物』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、1988年9月、432-434頁。ISBN 4-635-09019-1。 

外部リンク

• ミヤマキンポウゲの育て方・栽培方法｜植物図鑑 - みんなの趣味の園芸（NHK出版）