ミッドナイト・ゴスペル
『ミッドナイト・ゴスペル』(原題:The Midnight Gospel)は、Netflixが2020年4月20日に配信したテレビアニメ番組で、Netflixオリジナルシリーズである。 本作は『アドベンチャー・タイム』の原作者であるペンデルトン・ウォードとコメディアンのダンカン・トラセルが共同で制作した成人向け作品であり、ウォードにとっては初めてのNetflix向け作品である。 本作は、ウォードがダンカンのポッドキャストインタビュー集『Duncan Trussell Family Hour』の映像化を考えたことがきっかけで制作されており、キャラクターの会話には実際のポッドキャストの音声が使われている[1][3]。 物語の内容はトラセル演じるスペースキャスター(宇宙ポッドキャスター)のクランシーが、シミュレータを通じて様々な理由で滅亡の危機に瀕した並行世界へ赴き、その先でインタビューするというものである[1][3]。 本作の特徴として、グロテスクでサイケデリックな映像が展開されながらも、映像の内容がキャラクターの会話の内容との関連があいまいである点が挙げられる[4]。たとえば、第1話「王の味」では、クランシーがゾンビのはびこる世界に赴き、薬物依存について話し合うという内容であり[5]、薬物依存の専門家であるドリュー・ピンスキーへのインタビュー回がもとになっている[3]。 これは、ウォードが「終末的な状況に置かれても、人間は終末や人間関係について話すとは限らない」と考えたことに由来する[6]。 あらすじ
キャストとキャラクターメインキャラクタークランシー 声 - ダンカン・トラッセル 宇宙版のポッドキャスト、通称スペースキャスターをしている。違法農園を経営中。 フルネームはクランシー・ギルロイ。 繰り返しゲストスター
エピソード製作コンセプトと作成執筆と制作テーマ本作は、トラセルのポッドキャスト全300本のうち、オカルトやスピリチュアル、心の問題や死といった、精神にまつわる事柄を題材とした8本をもとにしている[5]。 また、最終回は、トラセルの母親とのインタビューをもとにしており、彼女はインタビューの3週間後に死亡している[5]。 マーケティングリリースレセプションクリティカルレスポンス
ミニシアター「アミューあつぎ映画.comシネマ」の元支配人である杉本穂高は、リアルサウンドに寄せた記事の中で、「 ビジュアルの変容とともに多義的な解釈も存分に可能な作品で、いかなる意味にも固定されないという点で、エイゼンシュタインが語った本来的な意味における原形質性[注釈 2]を持った作品と言えるだろう。」と述べ、「[前略]壮大な宇宙と生命の神秘の一部に我々自身も含まれるのだという変性意識を叩き込む驚異的な作品だ。」とも話している[7] 映画批評家の宮台真司はミュージシャンダースレイダーとの対話の中で、本作の最終回の内容はシリーズの終わりにふさわしいと評価しており、第2シーズンがあったら不自然になるだろうと述べている[4]。宮台はインタビューの内容が映像と必ずしもかみ合っているとは限らない点が天才的だと評価し、1960年代のサイケデリックにおける「パラレルな体験」が前面に出ていると指摘している[4]。
脚注注釈
出典
外部リンク |
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