マーティン・ルーニー
マーティン・ジョゼフ・ルーニー(Martyn Joseph Rooney、1987年4月3日 ‐ )は、イギリス(イングランド)・クロイドン出身の陸上競技選手。専門は短距離走の400m。2008年北京オリンピック男子4×400mリレーの銅メダリストである。 経歴小学校でクロスカントリーを始めるも、16歳か17歳の頃までは真剣に陸上競技に取り組んでいなかった。陸上競技のほか、ラグビーなど他のスポーツも取り組んでいたが、ラグビーをやるには痩せていたということもあり、結果を残していた陸上競技に絞った。当初は800mと1500mをこなす中距離走の選手だった[2]。 2005年、18歳の若さで8月のヘルシンキ世界選手権男子4×400mリレーに出場すると、決勝でイギリスチームの2走を務め、44秒9のラップをマークして4位に貢献した[3]。 2006年、3月の英連邦競技大会男子400m準決勝で45秒35のジュニアイギリス新記録を樹立。ロジャー・ブラックが作った従来の記録を0秒01更新した[4]。8月の世界ジュニア選手権男子400mでは3位に入り、この種目では1990年プロヴディフ大会のマーク・リチャードソン(銅メダル)以来、イギリス史上2人目のメダリストとなった[5]。 2008年、7月のロンドングランプリ男子400mで45秒の壁を突破(44秒83)[6]。8月の北京オリンピックは男子400m準決勝を44秒60の自己ベスト(当時)で通過して6位入賞を果たした。男子4×400mリレー決勝ではイギリスチームのアンカーを務め[注 1]、チーム最速ラップとなる43秒73をマークするもメダルには0秒75届かず4位に終わった[7]。この時マークした2分58秒81はメダルに届かなかったチームの過去最速タイム(当時)となったが、大会から7年後の2016年、銅メダルを獲得していたロシアチームはデニス・アレクセエフのドーピングで失格となり、メダルは剥奪された。そのため、イギリスチームは4位から3位に繰り上がり、大会から7年後の2017年にイギリスチームは銅メダルを授与された[8]。 2009年、8月のベルリン世界選手権男子4×400mリレー決勝でイギリスチームのアンカーを務め[注 2]、44秒83のラップをマークして銀メダル獲得に貢献した[3]。 2012年、8月のロンドンオリンピック男子4×400mリレー決勝でイギリスチームのアンカーを務め[注 3]、チーム最速ラップとなる44秒09をマークするもメダルには0秒13届かず4位に終わった[7]。 2013年、8月のモスクワ世界選手権男子4×400mリレー決勝でイギリスチームの2走を務め[注 4]、チーム最速ラップとなる44秒5をマークするもメダルには0秒98届かず4位に終わった[3]。 2014年、8月のヨーロッパ選手権男子400m決勝は同じイギリスのマシュー・ハドソン=スミスに0秒04差で勝利し、自身初のメジャータイトルを獲得した。この種目でのイギリス勢の優勝は1998年大会のイワン・トーマス以来であり、イギリス勢のワンツーフィニッシュは1994年大会(デュエーヌ・ラデージョとロジャー・ブラック)以来となった[9]。アンカーを務めた男子4×400mリレーでも金メダルを獲得し、男子400mとの大会2冠を達成した[10]。 2015年、8月の北京世界選手権男子4×400mリレー決勝でイギリスチームのアンカーを務め[注 5]、チーム最速ラップとなる43秒97をマーク。フィニッシュ直前に3位のジャマイカチームのジャボン・フランシスをかわし、0秒004差の接戦を制し銅メダル獲得に貢献した[3]。 2016年、7月のヨーロッパ選手権男子400m決勝はチェコのパベル・マスラク(45秒36)らに競り勝ち、45秒29で大会2連覇を飾った。この種目での2連覇達成はロジャー・ブラック(1986年・1990年)以来、史上2人目の快挙となった[11]。 2017年、8月のロンドン世界選手権男子4×400mリレー決勝でイギリスチームのアンカーを務め[注 6]、44秒40のラップをマークして銅メダル獲得に貢献した[12]。 人物
自己ベスト
主要大会成績
脚注注釈
出典
外部リンク
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