マーク・アーモンド

マーク・アーモンド
Marc Almond
ドイツ・ドイツェン公演(2018年)
基本情報
出生名 ピーター・マーク・シンクレア・アーモンド
生誕 (1957-07-09) 1957年7月9日(67歳)
出身地 イングランドの旗 イングランド ランカシャー州サウスポート
ジャンル シャンソンテクノポップロック
職業 シンガーソングライター
活動期間 1976年 -
レーベル サム・ビザールヴァージンサイアーエコー・レーベル、Blue Star、サンクチュアリヴァーティゴ
共同作業者 ソフト・セル、マーク・アンド・ザ・マンバス
公式サイト marcalmond.co.uk

マーク・アーモンドMarc Almond、出生名: Peter Mark Sinclair Almond、ピーター・マーク・シンクレア・アーモンド、OBE1957年7月9日 - )は、イギリスのミュージシャン。ソフト・セルボーカルとして有名となった。

生い立ち

1957年7月9日、イングランドランカシャー州サウスポートで、サンドラ・マリー・アーモンド(旧姓Dieson)とピーター・ジョン・シンクレア・アーモンドの子として生まれた。14歳の時、自動車事故のため、左耳の聴力をほぼ失う障害が残った。グラマー・スクールの生徒だった頃から、父がアルコール中毒となり、音楽に慰めを見いだすようになった。

影響

母の「Let's Dance」(クリス・モンテス)、「The Twist」(チャビー・チェッカー)、父のデイヴ・ブルーベックなど、両親のレコード・コレクションを聴いて育った。スコット・ウォーカーマーク・ボランブライアン・イーノデヴィッド・ボウイのファンである。

音楽キャリアと後半生

1980初頭、ソフト・セルとして、エレクトロニック・ビートのスタンスでヒット曲を発表してきた。「汚れ無き愛 (Tainted Love)」、「ベッドの上が僕の国 (Bed sitter)」(全英3位)、「トーチ」(全英2位)、「さよならと言って別れて (Say Hello Wave Goodbye)」(全英3位)、「ソール・インサイド」(全英16位)、「ホワット」(全英3位) 、そしてクラブヒットの「メモラビリア」である。1984年、最後の4枚目となるスタジオ・アルバム『ソドムの夜』のリリース後に解散したが、2001年に再結成。アルバム『クルーエルティ・ウィズアウト・ビューティー』を2002年に発表している。

ソフト・セルでの成功後、様々なジャンルの音楽家とコラボレーションを行っている。アンソニー・アンド・ザ・ジョンソン、ジュールズ・ホランド、スージー・スー、ニック・ケイヴ、P.J.プロビー、ニコ、ケリー・アリ(スニーカー・ピンプスのボーカル)、ニールX、マリー・フランス、アグネス・バーネル、リディア・ランチ、ジーン・ピットニーフィータス、ジミー・ソマーヴィル(コミュナーズブロンスキ・ビート)、サイキックTVコイル、サリー・ティムス、キング・ロック、ジョン・ケイル、デヴィッド・ヨハンセン(ニューヨーク・ドールズ)などである。

ソロで最大のヒットは、1989年、往年のスター歌手ジーン・ピットニーとの共演によるカバー曲「Something's Gotten Hold of My Heart」(全英1位)である。1991年にはデイヴィッド・マクウィリアムスの「The Days of Pearly Spence」が全英4位、1985年にはジミー・ソマーヴィルとブロンスキ・ビートと共にドナ・サマーの「I Feel Love」をカバーして全英3位のヒットを記録している。オリジナル作品では、「Stories of Johnny」(23位、1985年)、「Tears Run Rings」(28位、1988年)、「Adored and Explored」(25位、1995年)がヒットした。

カバー曲では、エレクトロニックやダンス・ミュージックからフランスのシャンソン、ピアノ・バラードから、ロシアのロマンス曲、ノーザンソウルやディスコなどが挙げられる。1989年にジャック・ブレルのカバー曲をアルバム化した『ジャッキー』をリリースしている。

ディスコグラフィ

スタジオ・アルバム

  • 『化身』 - Vermin in Ermine (1984年、Some Bizzare/Vertigo) ※with ウィリング・シナーズ
  • 『ジョニーの物語』 - Stories of Johnny (1985年、Some Bizzare/Virgin) ※with ウィリング・シナーズ
  • Mother Fist and Her Five Daughters (1987年、Some Bizzare/Virgin) ※with ウィリング・シナーズ
  • 『スターズ・ウィー・アー』 - The Stars We Are (1988年、Parlophone/Capitol) ※旧邦題『ザ・スターズ』
  • 『ジャッキー』 - Jacques (1989年、Some Bizzare/Rough Trade)
  • 『エンチャント』 - Enchanted (1990年、Parlophone/Capitol) ※旧邦題『魔法にかけられた王子』
  • 『テネメント・シンフォニー』 - Tenement Symphony (1991年、WEA/Sire/Reprise)
  • Absinthe (1993年、Some Bizzare/Play It Again Sam)
  • 『ファンタスティック・スター』 - Fantastic Star (1996年、Some Bizzare/Mercury)
  • 『オープン・オール・ナイト』 - Open All Night (1999年、Blue Star Music/Instinct)
  • 『ストレンジャー・シングス』 - Stranger Things (2001年、Blue Star Music/XIII Bis)
  • Heart on Snow (2003年、XIII BIS/Blue Star Music/Psychobaby)
  • Stardom Road (2007年、Sequel/Sanctuary/BMG Direct Marketing)
  • Orpheus in Exile (2009年、Strike Force Entertainment/Cherry Red) ※with Alexei Fedorov
  • Varieté (2010年、Strike Force Entertainment/Cherry Red)
  • Feasting with Panthers (2011年、Strike Force Entertainment/Cherry Red) ※with マイケル・キャッシュモア
  • The Tyburn Tree (Dark London) (2014年、Sospiro Noir)
  • The Dancing Marquis (2014年、Strike Force Entertainment/Cherry Red)
  • 『テン・プレイグス』 - Ten Plagues - A Song Cycle (2014年、Strike Force Entertainment/Cherry Red)
  • 『ザ・ヴェルヴェット・トレイル』 - The Velvet Trail (2015年、Strike Force Entertainment/Cherry Red)
  • Against Nature (2015年)
  • Silver City Ride (2016年、Closing The Circle) ※with Starcluster
  • Shadows and Reflections (2017年、BMG)
  • How To Destroy Angels (2018年、Cold Spring) ※with コイル、Zos Kia
  • A Lovely Life to Live (2018年、Rhino) ※with ジュールズ・ホランド
  • Chaos and a Dancing Star (2020年、BMG)
  • 『ザ・シングス・ウィ・ロスト』 - Things We Lost (2022年、Strike Force Entertainment)

EP

  • A Woman's Story (Some Songs to Take to the Tomb – Compilation One) (1986年、Some Bizzare Virgin) ※ミニ・アルバム
  • Violent Silence (1986年、Some Bizzare) ※ミニ・アルバム
  • Slut (1987年、Some Bizarre) ※The Flesh Volcano名義
  • Brel Extras (2008年、Blue Star Music) ※公式ウェブサイト・リリース
  • Nijinski Heart EP (2010年、Strike Force Entertainment Cherry Red) ※ダウンロード
  • Tasmanian Tiger EP (2014年、Strike Force Entertainment Cherry Red)
  • Things We Lost (2022年、Cherry Red)[1]

ライブ・アルバム

  • 『12イヤーズ・オブ・ティアーズ』 - 12 Years of Tears - Live at the Royal Albert Hall (1993年)
  • Live in Concert (1998年)
  • Live at Liverpool Philharmonic Hall, 1992 (2000年)
  • Live at the Union Chapel (2001年)
  • The Willing Sinner - Live at the Passion Church, Berlin (2003年)
  • In 'Bluegate Fields' - Live at Wilton's Music Hall (2008年)
  • Marc in Soho - Live at the London Palladium Soho Jazz Festival 1986 (2009年)
  • Live in Barcelona at the Apollo 2007 - A Blue Star Official Bootleg (2012年)

マーク・アンド・マンバス

  • 『アンタイトルド』 - Untitled (1982年)
  • 『トーメント・アンド・トレーロズ』 - Torment and Toreros (1983年)
  • Bite Black and Blues Live (1984年) ※ラウル・アンド・ルーインド名義、ファンクラブ限定

シングル

タイトル 付記 チャート最高位
全英 アイルランド[2]
1982 "Sleaze" マーク・アンド・マンバス名義。ファンクラブ限定 - -
1983 "Black Heart" b/w "Your Aura" マーク・アンド・マンバス名義 49 -
"Torment" b/w "You'll Never See Me on a Sunday" マーク・アンド・マンバス名義 90 -
1984 "The Boy Who Came Back" b/w "Joey Demento" 52 -
"You Have" b/w "Split Lip" 57 -
"Tenderness Is a Weakness" b/w "Love for Sale" 88 -
1985 "I Feel Love" ブロンスキ・ビート with マーク・アーモンド 3 3
"Skin" with ガイ・チェンバース。The Burmoe Brothers名義 - -
"Stories of Johnny" 23 17
"Love Letter" 68 -
1986 "The House Is Haunted (By the Echo of Your Last Goodbye)" 55 -
"A Woman's Story" 41 -
"Ruby Red" 47 -
1987 "Melancholy Rose" 71 -
"Mother Fist" 93 -
"This House Is a House of Trouble" with サリー・ティムズ(メコン)、ドリフティング・カウガールズ - -
1988 "Tears Run Rings" 全米Billboard Hot 100チャート67位[3] 26 -
"Bitter Sweet" 40 -
"Something's Gotten Hold of My Heart" フィーチャリング・ジーン・ピットニー 1 1
1989 "Only the Moment" 45 26
1990 "A Lover Spurned" 29 -
"The Desperate Hours" 45 -
"Waifs and Strays" 88 -
1991 "Say Hello Wave Goodbye '91" with ソフト・セル 38 -
"Tainted Love '91" with ソフト・セル 5 4
"Jacky" 17 14
1992 "My Hand Over My Heart" 33 -
"The Days of Pearly Spencer" 4 8
1993 "What Make a Man a Man" 60 -
1995 "Adored and Explored" 25 -
"The Idol" 44 -
"Child Star" 41 -
1996 "Out There" / "Brilliant Creatures" 76 -
"Yesterday Has Gone" with P.J.プロビー、マイ・ライフ・ストーリー・オーケストラ 58 -
1998 "Black Kiss" 97 -
1999 "Tragedy (Take a Look and See)" 144 -
"My Love" / "Threat of Love" with ザ・クリーチャーズ - -
2001 "Please Stay" with メコン 91 -
"Glorious" - -
"Total Eclipse" with ローゼンシュトルツ、ニナ・ハーゲン - -
"Soul on Soul" with System F - -
2003 "Gone But Not Forgotten" - -
2004 "Vanity Poverty Revenge/Neo Burlesque" Punx Soundcheck featuring Marc Almond - -
"Sheherezade" 限定ヴァイナル盤のみ - -
"Face Control EP" Replicant & Marc Almond - -
2005 "Delirious" 限定盤 - -
"Prime Evil" 限定ダンス・リリース - -
"Perfect Honey" 限定ダンス・リリース - -
"Baby's on Fire" T-Total featuring Marc Almond - -
2007 "I Close My Eyes and Count to Ten" with サラ・クラックネル、ダウンロード限定 43 -

ソフト・セル

  • 『ノン・ストップ・エロティック・キャバレー』 - Non-Stop Erotic Cabaret (1981年)
  • Non-Stop Ecstatic Dancing (1982年)
  • 『別れの美学』 - The Art of Falling Apart (1983年)
  • 『ソドムの夜』 - This Last Night in Sodom (1984年)
  • 『クルーエルティ・ウィズアウト・ビューティー』 - Cruelty Without Beauty (2002年)
  • Live (2003年) ※ライブ
  • Soft Cell at the BBC (2003年) ※ライブ
  • Say Hello, Wave Goodbye: Live (2005年) ※ライブ
  • Say Hello, Wave Goodbye – 2019 (2019年) ※ライブ

脚注

  1. ^ Marc Almond – Things We Lost”. Retro Pop Magaizne (26 October 2022). 1 November 2022閲覧。
  2. ^ The Irish Charts - All there is to know”. irishcharts.ie. 2008年8月20日閲覧。
  3. ^ Billboard.com - Artist Chart History - Marc Almond”. Billboard. 2011年5月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年8月20日閲覧。

外部リンク